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2011.12.31

デコレーションういろ・その後

 23日から25日の三連休は、夢かうつつかと過ぎ、気がつけば26日。夢として忘れていたことが、うつつに呼び出されました。「クリスマスだから」と棚上げしていたことは、忘れようとしながらも忘れられず、26日はもしかしたらクロース翁がなんとかしてくれているかもしれない、と粉雪ほどの期待を持って棚を見ると、上げていた問題は厳然とそこにあり、肩を落としながら、棚から下ろします。
 そこには、パンドラの箱の上の方に詰まっていたようなことが、わんさかと残っています。これをしないと納まらない仕事、来月に向けての試験勉強、部屋の隅に残るホコリを取ったり、しつこい油汚れをこすり落としたり、行く年を見送り、来る年を迎える儀礼に必要なものの用意、など、皆様それぞれ、重いものを棚の上に置いていらっしゃったのではないでしょうか。お見舞い申しあげます。
 そんななか、クリスマス前からの甘い記憶を続けさせてくれるものは、やはりあります。ケーキが終われば、和菓子です。年末年始もクリスマスと変わらず、西洋風のお菓子、という手もありますが、ここは和菓子屋さんが、臥薪嘗胆、クリスマスで溜めていた気を発散させた成果に全面的にお任せしようではありませんか。
 そう思って、そそくさとコートを着ようとすると、襟足がひっぱられました。付き合いの長い冷蔵庫からです。
「ああ、そうだった……」
 クリスマスケーキの予約をし損ねて、ういろをデコレーションしました。精一杯、ういろをおめかしさせました。そのデコレーションういろに対しては、私の味覚は一定の評価を与えましたし、その変身過程を書いた記事もご好評いただけたようです。
 おめかしは、贅沢にしました。ティースプーンに乗るくらいの金時人参のために、二分の一本煮ました。その土台となるあんこのためにお鍋一杯に小豆を煮ました。味に変化を付けるために柚子蜜をカップ一杯作りました。抹茶は一番少ないものを購入しましたが、容器内を見ると、まだ何杯も飲めそうです。黒蜜はどれだけ作ることが出来るか分からないくらいに、まだまだ砂糖類が残っています。
「自分で作っておいて、それっきりかよ」
 彼らが言っています。いや、そんなわけはない、きちんと後でいただきますよ、となだめても、
「後で、と言って、きちんと済ませたためしが、君にあるのか」
 追及の手を緩めません。分かりました、分かりました。ちゃんと、お世話になったあなた方をいただいてから、次の甘味に移ります。
 それでは、順番に、残り物を福にして、今年を納めることにしましょう。

・つぶあん
 これは、応用が利きやすい甘味です。特に名古屋ですと、あちらこちらそちらどこでも、あんこが出てきます。年中あんこです。朝からあんこです。それならば、

つぶあん・その後
 粒に元気がありませんが、美味しいです

 小倉トーストにしましょう。こんがりきつね色トーストにバターを塗って、少し塩気を利かせます。その上に、あんこをお好きなだけ乗せてください。完成です。
 あんぱんとはまた違う和洋折衷の甘味です。名古屋の喫茶店の定番甘味も、あんこを作っておけば、いつでも食べられます。ジャムやはちみつよりも、コーヒーに合うような気がいたします。

・黒蜜
 これは、掛けるか、混ぜ込むか……。掛ける方にしました。

黒蜜・その後
 熱焼き菓子

 ホットケーキに掛けてみました。先日、NHK-Eの「グレーテルのかまど」という番組で、小説家・池波正太郎さんが大のホットケーキ好き、ということを知りました。池波さんが幼少の頃、召し上がったホットケーキには、メープルシロップではなく、黒蜜が掛かっていた、らしいのです。
 メープルシロップと黒蜜。見た目は似ているけれども、そうやって食べたことは無いな、と思い、真似をしてみました。
 当たり前ですが、和風ですね。少し時間が経つと、黒糖が固まって、しゃりしゃりとした食感が出てきます。よって、なめらかさ、には欠けますが、強引に和風にしたことで、かえって「舶来のお菓子」という雰囲気が生まれています。これからは、黒蜜もホットケーキのトッピングの選択に入れることにしました。

・寒天
 金時人参につやを出すためだけにお湯で溶かした寒天。当然、余ります。
 これは、もう、ささっ、と、

寒天・その後
 シナモン好きには簡単で嬉しいお菓子です

 きび砂糖と豆乳とシナモンを好きなだけ入れて(もちろん加減を見ながらです。でもかなり曖昧です)、小さなグラスに入れて固めれば、冷菓のできあがり。
 食後に、するっ、と食べたいときに重宝します。豆乳を牛乳に変えても、シナモンを入れても入れなくても、その他の香料を入れても入れなくても、それはお好みのままに。

・柚子蜜
 これは、はじめから狙っていた使い方があります。はちみつと、柚子蜜を入れて、

柚子蜜・その後1
 柚子ジャ……、蜜です!

 熱湯を注いだら、

柚子蜜・その後2
 あったまりますし、なにより簡単

 柚子とはちみつのホットドリンク・生姜風味、です。簡単、簡単。しかも美味しいです。しかも温まります。いいことずくめ……、かと思いきや、そのまま飲むと、刻んだ柚子の皮が底に沈みます。スプーンなどで、混ぜながらお飲みください。最後に残った柚子にも味があるかも、と思い、そのままお湯を足して飲んでみましたが、ただのお湯と皮でした。

・金時人参の甘露煮
 難関が来ました。前の二つが簡単だっただけに、悩みます。そのまま食べても、甘くて美味しいのですが、芸がありません。かといって、これ以上、お菓子っぽいものにはできそうにもなく……。
 手近な材料を追加して、晩ごはんにしましょう。

金時人参・その後1
 材料:お肉と野菜

 豚肉とジャガイモと玉ねぎ、そして、甘露煮にできなかった分の金時人参をお鍋で炒めて、

金時人参・その後2
 豚肉を炒めて、一旦出して、野菜を炒めて、豚肉を再度入れる、の順番で行きました

 ひたひたの水で煮ます。アクを取りながら、煮込んで、

金時人参・その後3
 甘みは、甘露煮からのみ

 柔らかくなってきたところで、甘露煮とその汁、お醤油、ダシを追加して、落としぶたをしてさらに煮込みます。

金時人参・その後4
 粉山椒が無かったので、代わりに五香粉をふりかけました

 肉じゃがです。お砂糖とみりんは使いません。甘みは、甘露煮の汁で代用します。今回は、おたまで二杯入れたのですが、少し甘くなりすぎました。私は甘い肉じゃがは好きな方なので、良かったのですが、これ以上甘かったら、問題あり、のレベルでした。あっちの水は苦いことを警戒したら、こっちの水はちょっと甘すぎて、蛍が困るくらいです。
 肉じゃがのお肉は地域によって違いますので、これもお好みでどうぞ。私は牛肉の肉じゃがをたらふく食べて育ちました。今回は、お安かったので、豚こまです。

・抹茶
 一度に飲みきることは難しいですし、拙宅には茶器はありません。マグカップなら結構ありますが、茶筅が使いにくそうなので、しゃかしゃかしない抹茶のいただきかたを考えます。
 抹茶はクリーミーなものと合います。抹茶アイスクリームの発明者には相応の対価が支払われるべきではなかろうか、とさえ思います。
 スターバックスさんにも、定番で抹茶メニューがあります。前記のホットケーキの如く、あれを真似してみます。
 真似しようと思いますが、詳しい作り方が分かりません。甘くて、クリーミーで、抹茶で、とても美味しかった気がします。

抹茶・その後1
 まだ、これだけお抹茶が余っています

 熱い豆乳でクリーミーに、

抹茶・その後2
 適量が分からないので、これくらいを試しに

 抹茶の薫りをぞんぶんに吸い込みながら

抹茶・その後3
 きび砂糖はレギュラーになりました

 きび砂糖で甘くして、

抹茶・その後4
 惨事の後です

 ミキサー! (この段階でフタがきちんとされていなくて、豆乳が辺りに飛び散り、惨事が発生しました。幸い、飛び散った量はそれほど多く無かったので、掃除は直ぐ済みましたが、意欲はかなり失せました。これは少し時間を置いた二回目のチャレンジです)
 慎重かつ大胆にミックスできたら、グラスに注ぎます。

抹茶・その後5
 淡く色づき、香りもゆらめき

 できました。豆乳抹茶ドリンクです。スターバックスさんのコーリング風に書きますと、「トール、エキストラホット、ソイ、抹茶ラテ、っぽいのー」でしょうか。
 きちんと泡立っていて、クリーミー、ほんのり甘く、抹茶もちゃんと香ります(抹茶はもう少し多く入れて、薫りを強くしても良かったかもしれないと、空になったグラスを見ながら思いました)。

 これで、デコレーションういろの余りは全て無くなりました。新しいお菓子を、新しい年を迎える準備ができました。
 襟足を引っ張られることなく、コートを羽織って、甘味を探しに行ってきます。


 更新履歴
 2018/05/19
 画像のリンク切れを修正しました。

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