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2010.01.15

故きを温めて、新しき味を見せてくれるオールドファッション

 ミスドさんで、ドーナツをかじりながら、カフェオレをくぴりくぴりと飲みつつ、文庫本なぞを読むとはなしに読んでおります。そして、ふっ、と本から目を上げて、レジ横で順番待ちをされているお客様を横目で眺めます。ショーケースのお店では、スタッフさんがお客様のオーダーをお聞きしながら、トングで次々と、トレイの上にドーナツを乗せていきます。セルフのお店では、お客様が練りに練ったチョイスのドーナツを手ずからトレイに乗せてお会計を待っています。
 このようにして、ドーナツを選ばれたテイクアウトのお客様を見ていると、二つのパターンに分けられるな、と思いました。一方は、定番品、新商品、お気に入り(と思われる)ドーナツをひとつひとつ織り交ぜぜて10個程度選ばれる方。もう一方は、とにかくお気に入り(と思われる)ドーナツをまとめ買いされる方。まとめ買いのお客様のトレイを見ると、「あぁ、このドーナツが心から好きなのだな」と感嘆とも、感激ともいえるようなしみじみとした気分になってきます。私は、どちらかというと、ひとつひとつバラバラのお品を選ぶタイプです。それでも、お気に入りのドーナツは、こそっ、と、2個選ぶようなタイプです。
 バラバラタイプのお客様でも、同じ種類まとめ買いのお客様でも、「心の定番」にしているドーナツがあるのではないでしょうか。私が、こそっ、と2個選ぶドーナツのようにです。一番人気ということですから「ポン・デ・リング」の方もいらっしゃるでしょう。ふんわりとホイップの見事なマッチングで人気の高い「エンゼルフレンチ」の方もいらっしゃるでしょう。ボリューム感たっぷりの「エンゼルクリーム」の方もいらっしゃるでしょう。私はどれも大好きです。私もこれらのドーナツを選ぶことが多いです。
 でも、ふと、です。本当に、ふと、トレイを見ると、いつの間にか選んでいるドーナツがあります。それが「オールドファッション」です。あのシンプルな佇まいが良いではありませんか。まさに古風。その名の通り「伝統の流儀」。ミスドさんの歴史を担っているといっても過言ではないでしょう。ミスドさんの美味しさの原点が「オールドファッション」に込められていると思います。
 現在、ミスドさんでは、「オールドファッションの殿堂」とフレーズで、オールドファッションを前面に押し出したキャンペーンを行っています。初代のオールドファッションに加えて、定番の「チョコファッション」、人気の高かったオールドファッションファミリー、「オールドファッションハニー」「オールドファッション抹茶」「オールドファッション抹茶チョコ」の復刻版、さらに新作のオールドファッション3種類が提供されています。今回は、この新作のオールドファッションを味わってみました。

オールドファッション 黒みつきなこ・珈琲・珈琲チョコ
 どれも普通のオールドファッションより色黒です

 3種類の新作は「オールドファッション黒みつきなこ」「オールドファッション珈琲」「オールドファッション珈琲チョコ」です。「黒みつきなこ」はともかく、「珈琲」と「珈琲チョコ」は、定番ぽくって、今までなかったのが不思議なくらいです。まずはちょっと珍しい雰囲気の「黒みつきなこ」からいただいてみましょう。
 オールドファッションにきなこがまぶされていて、ちょっと白っぽい外観になっています。サイズは直径90mm、穴が30mm、高さ28mmと、普通のオールドファッションとほぼ同じです。

オールドファッション 黒みつきなこ・珈琲・珈琲チョコ
 きなこがもう少し多くても

 断面を見ると、オールドファッション特有の、綺麗なハート型。黒みつはハートの二つの山型面の方に染みこんでいて、その上にきなこが振られていることが分かります。
 一口いただいてみると、まずは、きなこの素朴な甘味と、軽い塩気を感じます。きなこもちと同じような構成ですが、もともとのオールドファッションの生地の甘味と相俟って、それとは違う甘さのコラボレーションとなっています。
 オールドファッションというと、外側がさっくり、内側がふんわか、という食感ですが、黒みつきなこはちょっとそれとは異なっています。黒みつが表面から5mmほど染みているからでしょう、外側がしっとり、内側もしっとり、という食感になっています。普段のオールドファッションに慣れている身としては、「おやおやっ!?」というちょっとした違和感を覚えます。

オールドファッション 黒みつきなこ・珈琲・珈琲チョコ
 しっかりと黒みつが染みています

 さらに、このじんわりと染みている黒みつがかなり甘味に設定されています。最初のきなこの甘味と塩気が、さっ、と消えた後は、この黒みつの甘味がどっしりと感じられます。後から来る強めの甘さは、舌の奥のほうまでじんわりとしっかりと染みてきます。さらには、のど越しもかなり甘く、黒みつの重さが後々まで残るようになっています。一個いただいたらしっかりとたらふくになる「オールドファッションハニー」に近い、強めの甘さとなっていますが、和風であることも残しているので、ギリギリのラインで甘すぎない線を保っているよう感じました。
 強めの甘味が口に残っているので、カフェオレでちょっと口をリセットして、「珈琲」と「珈琲チョコ」を試してみましょう。こちらは、生地そのものにコーヒーの味が練りこまれていて、表面には、特に加工は施されていないために、表面のざくざく感、内側のふっくら感が、ノーマルのオールドファッションと同じ雰囲気が持たされています。

オールドファッション 黒みつきなこ・珈琲・珈琲チョコ
 表面からはコーヒーの香りはそれほど強く感じられません

 オールドファッションは、大人しく、柔らかでミルキーな甘味が魅力ですが、「珈琲」は、その定番の味に一石を投じました。甘味がかなり控えめになっています。さらには、コーヒーらしく、軽い渋みさえも表現されています。オールドファッションよりも甘味が抑えられているので、さっぱりとした味わいです。お砂糖を少しだけ入れたブレンドコーヒー+オールドファッションとするのが近いかもしれません。もぐもぐと、渋さを味わった後、のど越しでは、苦みが出てきます。この苦みには嫌味が無くて、ちょっと大人の雰囲気です。決して食べにくくはありません。さらに、何口かいただいていくうちに、強めに感じていた渋みもだんだんと気にならなくなり、さっぱり感も手伝って、いくらでもいけそうな気になってきます。オールドファッションがちょっと甘すぎるな、とお感じの方にはぴったりの味だと思います。

オールドファッション 黒みつきなこ・珈琲・珈琲チョコ
 さっくり生地はしっかり再現

 「オールドファッション珈琲チョコ」は、基本は「珈琲」です。「珈琲」に四分の一ほどの面積にミルクチョコレートがディップされています。チョコファッションのコーヒー版ですね。ベースの珈琲の生地の甘味が抑えられているために、チョコレートの甘味がかなり際立ちます。チョコレート部分を口に入れると、「珈琲」の苦みや渋みは飛んでしまって、チョコレートの甘味一辺倒、というくらいチョコレート味が強く出ます。
 いただく前は、カフェモカのような味わいを期待していたのですが、チョコレートが強すぎたために、ちょっと期待はずれでした。ミルクチョコレートのねっとりとした甘味の主張が強すぎました。チョコレート味を持たせつつ、「珈琲」としての存在をしっかりと持たせるためにも、表面に甘味を抑えたココアパウダーをまぶしてみた方が良かったかもしれないな、と思いました。「珈琲」をテイクアウトして、自宅でそれに、ココアパウダーをまぶしてみる実験をしてみてもいいかもしれません。
 1975年の登場以来、定番商品として、変わらない人気を持つ「オールドファッション」。「オールド」とは言いつつ、35年間、常に新しい味を追求するそのあり方は、まさに「温故知新」。これからも、「オールドファッション」とその仲間たちを、私は応援したいと思います。


◎商品データ
 商品名:オールドファッション 黒みつきなこ
 価格:¥136

 商品名:オールドファッション 珈琲
 価格:¥126

 商品名:オールドファッション 珈琲チョコ
 価格:¥136


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コメント

ご返信ありがとうございます。
二種類の解釈があるということを今回初めて知りました。ご教授頂き、大変勉強になりました。

投稿: 銀天 | 2010.02.07 14:01

>銀天さん
この記事書くにあたり、タイトルの決定には、手元の『漢字源 新版』(学研)を参照しました。この漢和辞典では、「温」の項目で、

{動}あたためる〔アタタム〕。古いもの、冷えたものを、もう一度あたためてよみ返らせる。「温習」「温故而知新=故キヲ温メテ新シキヲ知ル〔→論語〕

とあります。

また、ネット上で簡単に調べられるものとして、

Yahoo!辞書 『大辞泉』―「温故知新」の項目
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E6%B8%A9%E6%95%85%E7%9F%A5%E6%96%B0&dtype=0&dname=0na&stype=0&pagenum=1&index=03330702666800

Google「ふるきをあたためてあたらしきをしる」検索結果
http://www.google.com/search?hl=ja&lr=lang_ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=%E3%81%B5%E3%82%8B%E3%81%8D%E3%82%92%E3%81%82%E3%81%9F%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%8D%E3%82%92%E3%81%97%E3%82%8B&num=50

をご覧ください。

このように、「温」の訓読は「たずねて」でも「あたためて」でもどちらでも良いと言えます。一般的に知られているものとしては「たずねて」の訓読だと思いますが、今回の記事では、ホットカフェオレをお供にして、甘いオールドファッションをいただきましたので、「たずねて」よりも「あたためて」の方が相応しいと考え、このように訓読をいたしました。

その他の辞書や論語の解説書を調べれば、「たずねて」「あたためて」の訓読の併記、もしくは、どちらかの説を採っているものがあると思います。ご興味がおありでしたら、お調べくださいませ。

投稿: 桜濱 | 2010.02.07 02:53

はじめまして。
「ゎ」で検索したらあなたのブログに辿り着いたので読ませて頂きました。
で、タイトルにもある「温故知新」なのですが……
読み方は「故(ふる)きを温(たづ)ね新しきを知る」ですよ。わざとかと思われましたが、文面からはそう感じられなかったので。

投稿: 銀天 | 2010.02.05 23:28

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