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2009.04.12

今日の「山」登りは「ロバライス」&「コーンスープスパ」&「イチゴUFO」

 今年は、三月下旬の冷え込みのために、名古屋では、桜の見頃予想が当初よりも、大幅に遅くなりました。そのために、多くの学校で、桜の満開の下、入学式・始業式を行うことができたようです。
 キャンパスでは、フレッシュな面々が大きな期待と大志を抱きつつ、少々の不安の色ものぞかせながら、どの授業を受けようかと、新しい友人と語らいながら、あちらこちらに目を配っているのでしょう。その目配りを察知して、新入生にチラシを渡したり、声を掛けたりするのが上級生。「うちのサークルに入りませんか」「わが部は君の力を待っている」などと、新入生を誘います。興味を持った方々は、サークルや部活動の説明を聴きに行くことになります。そして、あれよあれよと言う間に入部することもあります。さらにあれよあれよと言う間に「新入生歓迎会」という名目の会合が執り行われます。
 さて、その会合はどこで行われるでしょうか。大学生ですと、居酒屋ということが多いでしょう。二次会、場所を移します。名古屋・八事駅周辺の学校では、とある喫茶店に流れることもあるようです。そう、「マウンテン」に。
 マウンテンでは、彼らのようなフレッシュパーソンのためかどうかはっきりしませんが、この春、二ヶ月連続で新メニューが追加されました。このメニューが彼らにとってのまず初めのハードルです。大酒飲みというのは、ハードルとは言えません。「山」を征せるかどうかで、先輩諸氏は新人の実力をはかろうとしているのです。さて、フレッシュな人々よ、立ち向かおうではありませんか。
 これまで、このハードル役として、揺るぎない地位を築いていたものは、「甘口抹茶小倉スパ」などの甘口スパ群、「なべスパ」やダブルなどの大容量メニュー、ピカンテピラフ、マンゴスペシャルなどの舌上痛点強烈刺激メニューなどでした。
 そこに、新たな刺客が現れました。

ロバライス
 遠目では普通のピラフです

 「ロバライス」です。一見すると、他のピラフメニューとそれほど変わらないな、という印象を受けます。ところが、このお皿が近づくと、まず、嗅覚がねじれるような感覚に襲われるでしょう。普通のピラフのような芳ばしい匂いではなく、「ほの甘い」香りが湯気とともに体に覆いかぶさってきます。なんなのだ、この感覚は、とお皿を覗き込みますと、そこには、予想もしなかった食材が顔を出しておりました。

ロバライス・アップ1
 ドンタコスが初めに目に入るでしょうが、驚くことではありません

 まず、ドンタコス。これは、実績があります。「タコスライス」でも使用されています。辛味と、ぱりっ、とした食感が特徴です。「『タコスライス』にドンタコスは反則ではないのか?」というような野暮なことは言いっこ無しにいたしましょう。
 このまま、辛味で来るのかと思いきや、あってはならないものが目に入りました。

ロバライス・アップ2
 パインはお肉を柔らかくするらしいです。しかし、ロバライスにはお肉は入っていません

 パイナップルです。缶詰の輪切りにパイナップル一枚を、1/4にカットしています。さらにその横には、

ロバライス・アップ3
 ナタデココの流行は過去のものでしたが、人気再来の兆しか

 ナタデココがいました。風向きがおかしくなってきたことがお伝えできれば良いのですが。
 そこに、ふと見えた、赤くて丸いもの。

ロバライス・アップ4
 プチトマトだっ!!

 マウンテンでおなじみのトマトです。ロバライスでは、普通のトマトではなく、プチトマトが使われて………、いません…。

ロバライス・アップ5
 見間違い

 缶詰にあるようなシロップ漬けのチェリーでした。
 さて、ここまでご紹介すれば、賢明な読者諸氏にはお分かりいただけたと思います。全般的に缶詰なのです。よって、

ロバライス・アップ6
 ご飯をバックに、すごい組み合わせ

 このような、トリオがメインになっており、

ロバライス・アップ7
 黄桃まであるということは…

 黄桃のような大物も中に控えていて、

ロバライス・アップ8
 ミキもびっくりのプルーンの使い方

 でかいプルーンまで出てくる始末です。
 さて、腹を決めました。いただきます。
 まずは、ごはんからいきましょう。甘いです。甘口スパや、小倉丼にあるような直線的な甘さではなく、ベースが塩コショウ味である上に、シロップの甘みが掛かっているために、複雑な、奇妙な、甘いとも、辛いとも、甘辛いとも言えない、「ほの甘さ」としか表現できないような複合味になっています。ドンタコスを除いて、具は全て油で炒められており、火が通っています。パイナップルは酢豚で火が通っているものをいただいたことはありますが、それ以外の具材は、火が通っているとどのような感触になるのか予想が付きません。
 まずは、安全圏と思えるパイナップルから試してみます。口に入れた途端に、ぬるい甘酸っぱさがもわりと広がります。シャクシャクとした食感は残っていて、ごはんとの相性は良くありません。全く手を取り合おうという姿勢が見られません。
 ナタデココは、冷たいデザートの時と全く食感は変わっていません。くにくにとした歯ごたえは、ごはんとの相性は良くありません。このナタデココは、ピラフ全体にいきわたっており、10数個使われていました。
 チェリーは私が苦手とする数少ない食べ物です。普通のデザートのトッピングでも敬遠したくなるのに、何故に温かく炒められたチェリーを口にしなければならないのか。自分が選んだ道でありながら分からなくなってきました。しっかりと熱が通ったシロップ・チェリーは、ぐにゃりとさらに柔らかくなり、ぬる甘い汁がにじみ出てきます。ごはんとの相性は良くありません。
 ここで、気を取り直そうと、スプーンでごはんだけをすくい取ったところ、ごはんの中からもう一つチェリーが出てきました。

 普通は、チェリーのトッピングは一つではないのか!

と、口から出そうになったことばを飲み込んで、もう一つのチェリーも味わいます。さっきいただいたチェリーと全く同じ感想しか出てきません。
 黄桃は、甘口抹茶小倉スパなどのトッピングで出てきたことがありますが、あれはホイップクリームがありましたし、火は通っていませんでした。この炒め缶詰黄桃はどうなのでしょうか。大変に歯に優しい柔らかさになっていて、舌に厳しいお味になっています。ぬるくて甘くてぐにょっと柔らかいそれは、黄桃の面影を亡くしていました。ごはんとの相性は良くありません。
 プルーンは、熱を通してはいけないことを身をもって知りました。これも、熱い、柔らかい、強い甘さのために、脳が拒否をしているようでした。ごはんとの相性は良くありません。このプルーンが1個だけというのが救いです。

 ここまで、奇妙な食材を使っておきながら、律儀にいつもの調子を保っているところが山の素晴らしさです。ピラフは、塩コショウベースに、香り付けのにんにくが入れられ、たまねぎのみじん切りと炒められています。さらに、ピリピリと舌に響く感覚は、唐辛子のものでしょう。ごはんは辛みがメインなのです。

 ご飯の辛みに、具の甘み。

 相反する味覚が同居しているメニュー、それがこの「ロバライス」だったのです。甘さと辛さが交わって、たえなる味を生み出している食事は世にたくさんあります。しかし、甘さと辛さを、徹底的に闘争させて、強引ではないかと思えるような交配をさせた食事は他に見ることはなかなかできないでしょう。さらに食感も統一性が無いのです。ごはんのほっくりした中に、ドンタコスのカリパリとした食感、それを押しのけるように幅を利かせる甘みの元たちのぐにゃくにゃとした腰の入っていない態度。「多様性のある味」にするにも程があります。これは一緒にしてはいけなかったものです。辛みがあるのにごはんが進まない。甘いのにデザートにもなっていない。奇跡の奇食です。

 この、ロバライスは私がこれまでにいただいてきたマウンテンのメニューの中でも、一二を争う危険メニューです。おなかにまだ入る余地があるのに、放擲したい思いに駆られたのは、「ヨガスパ・ダブル」をいただいたとき以来です。あの時も同じような冷や汗が額、こめかみ、胸、背中に、流れたことを思い出しました。

 多分、ロバライスは、フルーツ入りのナタデココ缶をシロップごと入れたものだと思います。

 本当は、新作のロバライスでおなかを満たしてから、新作のデザートにいただいて帰ろうと思っておりましたが、このままではどうにも胸が落ち着きません。口直しに安全と思われるものをいただいてワンクッション置くことにしました。

コーンスープスパ
 目に優しい

 「コーンスープスパ」は、名前から予想される通りのお品でした。香りもコーンポタージュそのものです。香りだけで、こんなにも安心できるものなのですね。「幸せ」と「辛い」は字が似ています。辛い思いをすれば、わずかなことでも幸せを感じることができるのだとわかりました。二つは表裏一体なのです。

コーンスープスパ・アップ1
 とろ~っとしています

 スパは、コーンスープをまとっていますが、このスープは、スープというよりも、クリームに近いです。さらさらしたスープではなく、とろみが強いです。たっぷりとクリームを絡ませてスパをいただくと、コーンの甘さと、クリーミーな穏やかさが、なめらかに広がり、先ほどの甘辛を癒してくれます。

コーンスープスパ・アップ2
 具はシンプル。それが嬉しい

 具は、ベーコンとほうれん草の二種類。どちらもまろやかなクリームと合っており、コーンスープの甘みとベーコンの塩気が食欲を促します。
 ロバを忘れようと、一心不乱にコーンスープスパをいただいていると、汗が流れてきました。今度は、冷や汗ではありません。熱いための汗です。スープのとろみのおかげで、なかなか温度が下がらないのです。いただき終わるまで、熱々のままでした。

 これでようやく、安心してデザートにいけます。ロバでたらふくにならずに良かったです。
 選んだのは、この4月の新作デザート「イチゴUFO」。「UFO」シリーズは、イチゴとチョコの二種類が出ています。

イチゴUFO
 何型のUFOになるでしょうか?

 どこかで見たような覚えがあるのですが、一旦、それは置いておいて、詳しく構造を見てみましょう。
 ベースは、パンです。直径は100mm。厚さ30mmです。これを横に半分に割って、ホイップクリームと、半分にカットしたイチゴを2つぶ分挟み込んでいます。
 お皿の上にそのパンをセットして、直径約60mmのバニラアイス、その上にホイップを巻き、天辺から、全体にイチゴソースが掛けられています。これで全体の高さが約130mmになっています。

イチゴUFO・上から
 パンが隠れるくらいクリームたっぷり

 バニラアイスと、ホイップクリーム、イチゴソースの組み合わせは、間違いない美味しさです。甘さと酸味の程よいバランス。バニラの冷たさをホイップクリームの滑らかさが和らげて、相乗効果で甘さの向上が図られています。
 さらにここに、土台のパンをプラスさせてみましょう。パンはデニッシュっぽいですが、カステラのようなほこほこ感、コッペパンのようなぱさつきもあり、吸収力の高さを見て取れます。このパン+ホイップクリーム+バニラアイスの組み合わせもまた良いです。クリーム二種のみですと、冷たさがやや立っている感覚がありましたが、パンがそれをなだめてくれます。ホイップクリームの量が多いので、パン+ホイップでいただく分が多くなりますが、不満はありません。ここに、しゃっきりとしたイチゴのすっぱさが変化を加えてくれるのです。至れり尽くせりのデザートです。
 これは、実に完成度の高いデザートと言えるでしょう。パフェをいただいてみたいけど、アイスの量が少し多いかな、と思われる方には、この「UFO」をおすすめできます。

 あ、思い出しました。パンとアイスって、コメダのシロ……。

 うわっ、何をする、や、止めてくれっ!! うわーっ!!!

 …
 ……
 ………

 「イチゴUFO」ハ、おりじなるノ、でざーとデ、トテモ、オイシイデス。


―――――


※09/04/20 追記
 「ロバライス」ですが、各所の情報によると、ごはんにインスタントコーヒーを入れて炒めているらしいです。しかし、私の味覚では、コーヒーの味は確認できませんでした。コーヒーを上回る量のシロップが投入されているのだと思います。

 ロバライスの名前の由来ですが、現在は、「不明」とアナウンスされています。
 以下、私の予想です。「ロバ」と聞いて思い出したのが、アトランタオリンピック・女子マラソンで、下馬評を覆して優勝した「ファツマ・ロバ」選手です。ロバ選手の出身は、アフリカのエチオピア。エチオピアは、コーヒーの原産地と言われています。よって、「コーヒー→エチオピア→ファツマ・ロバ→ロバライス」になった…のではないかと。あくまで予想です。真意は加納マスターにしか分かりません。


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受信: 2009.05.26 00:18

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