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2009.03.22

一口ごとに微笑みあふれるいちご大福(おほほっ:小ざくらや一清)

 国道150号線は、静岡市の駿河湾沿いを走っています。温暖な静岡県では、例年、だいたい2月下旬から3月上旬にかけて、春らしさが高まってきます。この時分のうららかに晴れた日、自転車で国道150号をのんびりと走るのは実に気持ちが良いです。
 海風を受けながら走っていると、目に入るのが、多くのビニールハウスと、何かが書かれた旗を振る人々。国道150号線の通称のひとつに「いちごロード」というのがあります。このビニールハウスでは、有名な石垣いちごが栽培されています。地理の教科書か、資料集に載っていませんでしたか? 静岡県のいちごの収穫量は、全国でも5本の指に入るくらいです。このビニールハウスはいちご狩り用のもので、風にたなびく旗は、いちご狩りの呼び込みのものです。
 静岡に居た頃は、国道150線のいちご狩りのビニールハウスを見ると、春が来たんだな、と思っていました。ソメイヨシノよりも一ヶ月くらい早めに春を感じていました。私にとっては桜が春の象徴ですが、いちごも春っぽさの代表です。
 目に春を感じたら、味覚でも春を感じたくなるものです。でも、三月上旬だと、まだ桜餅には早すぎます。そこで出てくるのが、「いちご大福」。ふっくりと柔らかそうで、お餅を通して、いちごの紅色がほんのり見えて、いかにも「梅は咲いたか、桜はまだかいな」の、冬から春へと変わり行くさまが、優美に表されているお菓子です。
 それにしても、大福の中にいちごを封じ込めるなどというアクロバティックな発想はどこから出たのでしょうね。Wikipediaを見ても「昭和60年頃に生まれた、新しい和菓子」という情報の他は詳しくは書かれていません。謎に満ちたお菓子です。それでも、生誕以降は一気に広まり、認知されるに時間は掛からなかったようです。また、認知とともに人気も高まったのでしょう。今では、あちらこちらの和菓子屋さん、いや、あんこを扱うほとんどの和菓子屋さんで、春になれば、いちご大福が売られているのではないでしょうか。
 このように、数多くのいちご大福がある状況の中で、今回選びましたのは、名古屋中村区に本店がある「小ざくらや一清」さんのいちご大福、その名も『おほほっ』です。「おほほっ」が表すところは、そのまま「微笑み」です。私も、いただいた瞬間、あまりの感動で、私も「おほっ、おほほっ!!」となりました。本当です。

おほほっ・外箱
 名づけが秀逸です

 まず一つ。香りに「おほほっ」。この度は、本店さんではなくて、名鉄百貨店さんのスイーツステーションで購入いたしました。午後も遅い時間だったので、ばら売りは完売になっていて、6個入り、1000円のものを購入いたしました。その6個入りの箱のふたを開けた途端に、日が沈んでいる時間帯とは思えない、すがすがしさ、さわやかさ。さっぱり、すっきりした朝の目覚めのような新鮮な香りが飛び込んできました。

おほほっ・6個入り
 うっすらといちごが透けているのが色っぽいです

 うっすらと羽二重餅から透けるいちごの赤みが、なんとも艶めかしいです。では、まずひとついただいてみましょう。と、その前に、検分を少々。1個は直径約40mm、中心を包丁で切ると、明るいきっぱりとした赤色・薄紅色・白色のグラデーションを持った、いちごが姿を現します。ますます、香りが高くなり、あたりは、マイナスイオン濃度が一気に高まったようです。落ち着きます。きりりとしっかりした香りなのですが、人当たりは柔らかく、甘く、やさしげで、ほのかに立ち昇るといったところです。
 中の体積は、いちごがほとんど占めています。羽二重餅の厚さ、白あんの厚さがともに約3mmと、いちごをうっすらと包み込んでいます。
 さて、半分にしたいちご大福をいただいてみましょう。「おっ、おほほっ!」。2回目の「おほほっ」です。いちご大福の主役、いちごが素晴らしいです。表面がしっかり、っぱっちり、と、していて、時間が経ったいちごのように、身がぐにゃり、なんてしていません。いちごの水分の多さ、シャクシャクとした、水分の多い、切れのいい歯ごたえ、甘さもすっぱさも、均衡が取れていて、どちらかが出しゃばるなんてことはありません。

おほほっ・断面1
 いちごがたっぷり!!

 説明書きによると、「このいちごは水谷農園さんから朝摘みのいちごを仕入れて使用していて、甘さと酸味のバランスが絶妙で鮮度が違います」とのこと。まさにそのとおり。初め、この説明書きを見て、朝摘みいちごにそんな実力があるのか? と疑念抱いた自分が愚かでした。「いちご大福のためのいちご」なのです。羽二重餅と白あんと出逢うために生まれたいちごさんだったのです。いちごへの愛着と思い入れが素晴らしいです。
 そのいちごを包んでいる羽二重餅に「おほほっ」と3回目。手にしたらつたわるふっくり具合。ふんわり、もっちりとしているのですが、粘りつくようなまねはしていません。主役であるいちごの食感を乱さない程度の、いちごの水分、甘さ、すっぱさを劇的に演出するための劇場の幕のような役割です。初めのもっちりを軽く感じさせてくれ、そろそろいちごの出番だな、と思うと、さっと主役に交代です。いい働きをしています。
 『おほほっ』を見て、あれっ、と思うことが一つ出てきます。先ほどから書いていますが。小豆あんではなくて、白あんなのです。しかもうっすらといちごを覆うくらい。白あんもまた、いちごを華やかに引き立てるために、よいバイプレーヤーっぷりを発揮してくれています。あんこはなめらかに、さらりとした舌触りになっており、甘さもすっきりとしたものです。でも、しなやかに舌に絡まり、きっちりと甘さを出しています。それでいて、いちごの味を妨げることがありません。さらりとした甘さは、あくまでいちごとの組み合わせを重要視したものです。いちごの甘みを超えないように、計算されています。白あんに4回目の「おほほっ」。

おほほっ・断面2
 朝摘みだけあって、新鮮そのもの。霧の如くいちごの水分が舞っているような感覚

 「おほほほほほっ」。いちご大福をいっぺんに口に入れると、もう笑みが止まりません。もう、回数なんてどうでも良いです。まず、いちごのぱっちりとした張りを強調する羽二重餅のもっちりさ。それが切れよく姿を消すと、いちごの若々しいお味が水分と一緒になって口いっぱいに広がります。その後を一歩引くように付いてくるのが、白あんのさらりとしつつもとろりとした、たおやかな腰つきの甘みです。これがまたいちごの味を変化させ、新たな高みへと引き上げてくれます。
 一ついただくと、瑞々しくて、のどが潤います。が、お茶も欲しくなりますね。どちらかというと、さっぱりとした冷茶がいいかな、と思いました。
 「おほほっ。このいちごの味は格別だなあ」と思うが早いか、二つ目を口に入れ、しゅわっと水分が広がり、甘みを感じ、「おほほっ」。これを繰り返すこと、5回。そうです。6個入りが5分で無くなりました。まだまだ、10個、20個食べられそうです。
 もう、このいちごには、魅惑されました。もう一箱、二箱買っておけば、たらふくになれたのになあ、とちょっと後悔しました。しかし、毎度思うことですが、少々足りないくらいが次回への期待が高まります。また、買いに行きましょう。おっと、ここでお知らせを。お店の方におうかがいしたところ、いちごには旬があるので、『おほほっ』は良いいちごが収穫できる5月末~6月初め頃までしか販売されないそうです。夏は我慢です。


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:おほほっ(6個入り)
 価格:¥1000

・店舗データ
 店舗名:小ざくらや一清(こざくらやかずきよ) 名鉄百貨店本館
 住所:名古屋市中村区名駅1-2-1 名鉄百貨店・地下1階・スイーツステーション
 営業時間:10:00-20:00
 定休日:名鉄百貨店に準じる
 公式サイト:http://www.kozakuraya.com/
 アクセス:名古屋鉄道・名鉄名古屋駅直結


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