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2008.09.14

しっとり軽く「ショコラシュー」

 重くまとわり付くような水気や、のしかかるような陽射しが降り注ぐ日々を、今年もどうにか凌ぐことができました。これらの雰囲気が抜けただけで、すっ、と体が浮き上がるような、軽やかな気分になります。でも、その軽やかさに身を任せていると、いつまでも浮き続けて、浮かれ気分になり、あまり好ましいものではありません。ある程度で、浮き上がる身を抑えることが必要になります。
 夏の強さが身を潜め始め、秋の気配が広まってくると、自然、身が抑えられます。そのようなものを「しっとり」とした雰囲気と言うのでしょう。秋特有の気配です。夏の明度と彩度の高い色合いはぐっと下げられて、いろいろなものが深い褐色をまとっていきます。その頃合になると、浮きすぎた身も、すとん、と、地面に降りて、芳しい風が体をなでていき、心が落ち着いてきます。この、程よい重みが「しっとり」なのだろうな、と思えてきます。
 ミスタードーナツの秋の新製品『ショコラシュー』は、こんな浮きすぎず、まろやかな重みを感じさせてくれます。夏の早い頃、『フルーツシュー』という名前で同じラインのドーナツが出ていました。『フルーツシュー』は、夏らしい、水分と酸味と爽やかな甘みを持ったクリームと、軽いシュー生地の組み合わせで、好評を博していたようです。そして、この秋、『フルーツシュー』のしっとり秋バージョン『ショコラシュー』の登場と相成ったのでしょう。
 今回は、シュー生地をチョコレート味にして、3種類のクリームのバージョンです。形に変化はありません。丸いシュー生地の中央に穴があり、そこからクリームを入れて「目玉型」となっています。全体の直径は約65mm、厚みは30mm弱、中央のクリーム穴は約25mm。玉木宏さんが出演されているテレビCMでは、力を入れて持ちすぎて、この穴からクリームが飛び出るという演出になっています。上面にはシュガーパウダーがまぶされていますが、ごく少量なので、味にほとんど影響は無いようです。色彩の上でのアクセントの意味合いが高そうです。
 シュー生地はチョコレート味ですが、ビターな風味になっていて、チョコレートの軽いふんわりした香りだけで、甘みは少ないです。「くしゃ」とつぶれる食感は、フレンチドーナツに似ていますが、表面が柔らかく、エアが細かいので、軽みが強く出るようにしていると思われます。


 『フルーツシュー』の色違いです

 3種類のクリームは「カスターホイップ」「ショコラホイップ」「ストロベリーホイップ」のラインナップ。夏の『フルーツシュー』に比べると、正統派の味を採用したと言えるでしょう。
 「カスターホイップ」は、「ホイップ」と名前が付いていますが、どちらかというと、ホイップ度はあまり高くなく、カスタードのねっとりとした食感が強めです。そのため、ぽってりと重さを感じます。さらには甘みを強く持たせています。この甘さはしっかりとしていて、後に残るほどです。風味は、その甘みのものが強く、玉子やホイップクリームはあまり出てきません。ただし、生地がかなりビターなために、フィリングはこれくらい甘い方がバランスが取れていると思います。しかし、ややインパクトに欠けるでしょうか。バニラの風味が出るようにしたり、同じ色合いならば、チョコレートに合うバナナ味のクリームにしてみても面白かったかもしれません。

カスターホイップ・中身
 ホイップ度がちょっと弱いか

 生地とフィリングのダブルでチョコレートなのが「ショコラホイップ」です。生地が軽くビターなものになっている分、フィリングのショコラホイップは、チョコレートの風味、そして甘みが強い、ミルクチョコレート味になっています。生地がチョコレートなので、クリームとの相性も良くなっています。生地とフィリング、お互いの持ち味を高めあって、「チョコレートらしい」味になっていると言ってよいでしょう。

 前の二つは、生地のお味と合わせて、ややボリューム感を持たせたクリームでしたが、「ストロベリーホイップ」は、生地の食感に合わせたフィリングになっています。3種類のフィリングはいずれも「~ホイップ」となっていますが、カスタードとチョコレートはそれほどホイップ感は強くありません。それに対し、ストロベリーは、しっかりとホイップされている、ふんわりさっくりとした食感になっています。
 ストロベリーの味も、しっかりとしていて、甘みは重くなく、酸味をしっかりと出しています。この酸味が、ふわふわの生地の食感と手をとり、食べやすくなっています。しかし、酸味がやや強く出ているフルーティーな味わいは、生地のチョコレートの風味を押さえ込んでいるように思われました。チョコレート生地がビターすぎるために、存在感が薄れてしまってるようです。「ストロベリーホイップ」だけ甘みを強めに設定した生地にすればフィリングの効果もさらに上がると思われるのですが、コスト面でそういうわけにはいかないことは分かります。それがちょっと残念でした。

 今回の『ショコラシュー』は全般的に、シュー生地の軽さとフィリングの甘さのバランスの取り方が難しかったのではないかと推測します。フィリングの味を強くすれば、生地のふんわり感が退き、生地の食感を前面に出せば、フィリングが味気ないものになったと思われます。しかし、3種類はそれぞれ特徴があるので、軽く行きたいときは、ストロベリー、たらふくになれるようにボリュームを求めるならばカスタード、秋らしくしっとりとコーヒーをお供にゆったりと食べたいときはチョコレート、というように食べ分けるのがいいのかもしれません。


◎商品データ
 商品名:ショコラシュー カスターホイップ
 価格:¥105

 商品名:ショコラシュー ショコラホイップ
 価格:¥105

 商品名:ショコラシュー ストロベリーホイップ
 価格:¥105


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