サクサクッと食べたら、意外なボリューム「デニッシュリング」
パン屋さんに行くと、あれこれと迷って、一つに決めきれずに、あれこれとトングで挟んではトレイに乗せていってしまいます。すると、必ず一つは「デニッシュ」が乗っかっているのです。
好きなのです、デニッシュが。
食感が良いですね。表面がサクサクとしていて小気味良いです。テンポ良く食べ進めていけます。表面がサクサクの食感のパンにクロワッサンがあります。クロワッサンも好きです。でも、クロワッサンを左、デニッシュを右に置かれると、しばらく左と右を見比べて、頭を悩ませて、右を選ぶと思います。形こそ違っていますが、構造は似ています。表面がサクパリッとしていて、中が層になっています。その層は、小麦粉とバターによって織り成されています。
さて、どこに決定的な違いを見るかと言えば、「他にどんな味がついているのかな」という点です。デニッシュは、チョコレートだったり、お砂糖だったり、なにかの果物だったり、いろんなものが一緒になっているものが多いですね。クロワッサンでも、「サンマルク」の「チョコクロ」という有名な存在がありますが、多様性はデニッシュの方に軍配が下りそうです。その多様性、「いろんな味のものが置いている」というところに、私のテンションが上がるのです。
そのため、ミスタードーナツの5月期(5月2日発売開始)の新ドーナツが「デニッシュリング」で、しかも「3種類」発売される、というのを知ったとき、「やはりデニッシュは種類の多さが良いのだ」と思いを新たに致したわけでございます。
「デニッシュリング」の「3種類」は、「デニッシュリング」「ストロベリーデニッシュ」「シュガーデニッシュ」。見た感じ、それぞれに特徴的な味の違いがありそうです。それでは、一つずつ見ていきましょう。
手前から「シュガーデニッシュ」「ストロベリーデニッシュ」「デニッシュリング」
シリーズの名前を冠された、スタンダードな「デニッシュリング」は、表面にココナツがトッピングされています。このココナツは「ココナツチョコレート」と同じものです。大きさは、直径約100mm。個々のドーナツや、計測位置によってバラつきが出てくるので、±10mmほどの誤差があります。-10mmでも、他のドーナツより大ぶりですね。
食感は、かなり「パリッパリ」です。普通のデニッシュパンは焼き上げてお終いですが、「デニッシュリング」は揚げているために、これだけ「パリッパリ」になっているのでしょう。この「パリッパリ」は「パリッパリ」を超えて「ザックザク」に近いです。「パリザク」の食感というのは、かなり力強いものでして、噛み締める歯が「おっ、なかなか骨のあるドーナツがやってきたわい」と、武闘仙人のような感想をもらしそうな、力強さでした。この食感は、最近のミスドでは感じることが無かったので、新鮮な印象を受けました。
表面の「パリザク」にばかり目が行きそうになりますが、中も工夫が凝らされています。表の力強さとは反対に、やさしげな「ふんわり感」を持っています。層になった記事がクッションのようになっていて、ふわふわなのです。これは、外側が「パリザク」なために、より一層協調されているように思われます。「ふんわり」の味は、バターのおおらかな香りと、砂糖のぴっしりした甘さ、そして、これは公式サイトを見て知ったのですが、隠し味として「キャラメルペースト」が入っているのです。これは、いただいているときは気付きませんでしたが、改めて、味の記憶を辿ってみると、濃密で、重みのある甘さとほろ苦さがあったように思います。あくまで「隠し味」なので、後付で説明を見て、そのように洗脳されているのかもしれませんが…。でも、ゆるぎない甘さを持っているので、それがキャラメルペーストによるものだったのかもしれません。
「デニッシュリング」のトッピングにはココナツパウダーがまぶされています。このすっきりとした甘い香りが、グレーズの濃い甘味との二重奏となりるのです。初めは、ココナツの軽めの甘味が来て、後から濃いグレーズの甘味が来るように設計されているのも、見事です。ただ、グレーズの甘味はやや強すぎる感が否めず、あとあとまで残り、のどを刺激し続けます。ココナツの味がもう少し残るようにしていても良かったのかもしれません。
大ぶりです
「パリザク」の表面に、バターと小麦粉とキャラメルペーストの「ふんわり」生地、グレーズと、ココナツのトッピング、と盛りだくさんの「デニッシュリング」。これだけの要素を含んでいる上に、ひとつが大きい。満腹中枢が刺激されます。一個で腹もちがかなり良いと思われます。私は、今回の記事を書くために、3つ購入いたしましたが、「あと、二つもあるのかぁ…」とつい思ってしまうくらい、ボリュームたっぷりなのです。三分の一の段階で、もう、たらふく。
…いやいや、そんなこと言ってはいられません。あとの二つはまた別のお味なのですから、新たな発見があるはずです。
では、次は、「シュガーデニッシュ」にいってみましょう。生地は「デニッシュリング」と同じです。「パリザク」です。表面のコーティングがグレーズではなく、パウダーシュガーになり、縞状にチョコレートソースがトッピングされています。
「シュガーデニッシュ」は名前だけ見ても、お砂糖+チョコレートというビジュアルから見ても、いかにも甘そうですが、「デニッシュリング」ほど甘くないのです。こちらは、初めにお砂糖の甘さが来ます。しかし、さっ、と舌を潤し、過ぎ去っていく一陣の風のような甘さなので、しつこくはありません。その後に、チョコレートの風味が立ち上ります。チョコレートソースにもそれなりの甘さはあるのでしょうが、パウダーシュガーの甘さが軽く残っているために、チョコレート特有のビター感の方が強く感じられます。「シュガーデニッシュ」は、このように、「デニッシュリング」よりも軽い作りになってはいますが、他のドーナツと比すると、甘い部類に入るでしょう。ずっしりとした甘さです。お仕事やお勉強でちょっと疲れて、甘さが欲しいな、というときには、ベストだと思います。チョコレートがお嫌いでない方はこれをオススメします。
最後に「ストロベリーデニッシュ」。生地は前の二つと同じです。これもパウダーシュガーがふられていますが、片面のさらに片側、全体の四分の一の表面にしかありません。その対岸は、ストロベリーチョコレートをディップしてコーティングしています。「シュガーデニッシュ」よりもさらにお砂糖の甘さが抑えられているために、すっきりした味わいになっています。このお味は、ストロベリーチョコレートが甘酸っぱく、すっきりしたものであるために、より強く感じられます。
こんな感じで、層になっています
今回の「デニッシュリング」シリーズは、表面の食感により咀嚼を繰り返すことになるため、そして、お味そのものの濃さ、重量感のために、少量で満足感を得られる作りになっています。期間限定発売ではありますが、これほどの独特の存在感を持ったドーナツはなかなか無いので、できればレギュラーメニューに入れてほしいです。
私のオススメは、ほどほどのボリュームを持ちつつ、爽やかさも実現させている「ストロベリーデニッシュ」です。とにかく甘い物を、という方は、「デニッシュリング」をどうぞ。
◎商品データ
商品名:デニッシュリング
価格:¥147
商品名:シュガーデニッシュ
価格:¥147
商品名:ストロベリーデニッシュ
価格:¥147
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