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2008.05.15

宏はヒロシに変わったけど、「チョコレート」の変化は一見しただけでは分からない

 喫茶マウンテンの記事の方が、まだまともに更新していました。本ブログのもう一本の柱「ミスタードーナツ」の記事はどうなっているのだい? と訊かれましたら、「どうなっているのでしょう」と質問を質問で返すしか方法が思い当たりません。
 今年に入ってからは、「パフリング」と「イーストシェル・リッチドーナツ」のうち、3種類だけを紹介しているという、手の施しようの無い手の抜きよう。
 これではいけない。と思って、新商品をいただきに行きました。現在、玉木宏さんとヒロシさんが出演されていらっしゃる「新チョコレート」をぱくついてきました。このCMでは、「ブラックココアを使用」「口どけなめらか」と宣言されているので、興味が沸きます。見た目ではさっぱり分からないだけに、お味の方で大きな違いを見せてくれるのかも、と期待してショップに向かいました。

 「新チョコレート」の最大の特徴は、生地の大幅な見直しでしょう。「ブラックココア」がどのようにお味に影響を与えているのか、大変興味があります。

新チョコレート・4種
 変化が分かりますか?

 ラインナップは従来の「チョコレート」系と同じで、「チョコレート」「ダブルチョコレート」「ココナツチョコレート」「ゴールデンチョコレート」の4種類となっています。
 「新チョコレート」は、外側からはなかなか違いが判別できないので、まずは、ぽきりと割って、中を見てみます。

新チョコレート・断面
 変化が分かりますか?

 あれ、ドーナツを折るときの手ごたえが、前のチョコレートと違いますよ。「リッチドーナツ」ほとではありませんが、かなりソフトになっているようです。持ち上げただけで、折れそうになります。
 中の見た目は、ほとんど変化がありません。ブラックココア効果で、生地色が濃くなったらしいのですが、私には分かりませんでした。公式サイトでは「今までより濃くなった生地色は、見た目にも上質で高級感があります」と紹介されています。しかし、全体にクランチやココナツがまぶされた、「ゴールデンチョコレート」「ココナツチョコレート」ではその高級感が遺憾なく発揮されません。さぞかしお二方は悔しいだろうと思います。
 「ゴールデン」「ココナツ」を慰めたところで、味見に移りましょう。まずは、スタンダードな「チョコレート」から。
 先ほど折ったチョコレートを口にすると、手ごたえと同じように、柔らかい印象を持ちました。以前の「チョコレート」は、「さっくり」「もっくりもっくり」としていて、口の中の水分を随分と吸われたような記憶がありますが、「新チョコレート」は、「さっくり」「もっくり」がありません。「ふわっと」「しっとり」方向に進路を取ったようです。目隠しをして「チョコレート」と「新チョコレート」を食べたら、まるで違うドーナツを食べていると思うはずです。

 「チョコレート」生地は、ブラックココアの効果でしょう。甘さを抑えたビターであっさりした味わいです。甘味不足を補っているものが、表面にコーティングされたグレーズです。ただ、このグレーズの甘さが強すぎて、生地の豊潤なほろ苦が、ほとんど打ち消されているのが、残念です。グレーズなしのストレートで勝負したほうが良かったのではないかなと思いました。

 グレーズの代わりにミルクチョコレートコーティングされているのが「ダブルチョコレート」です。こちらは、外側もチョコレートなので、内側の生地とよく馴染んでいる印象でした。とにかく、チョコレートの濃度が高い、と思えるお品です。生地のしっとりに、コーティングのチョコレートがねっとり。「とにかく私はチョコレートが好き好き好き」という方にピッタリです。濃密な甘味と灼けた香りが舌を蕩かします。

 私、かなり旧版の「ココナツチョコレート」が好きでした。迷ったときは、「ココナツチョコレートを一つ」とオーダーしていました。さて、彼女(南国の女性に見立てています)はどのような雰囲気になったのでしょうか。持ち上げると、すっきりしたココナツの甘い香りが漂ってきます。一口。しゃりしゃり。そうです、「ココナツチョコレート」の特徴はコーティングのココナツのしゃりしゃり感です。香りは甘いですが、お味の甘さはきつくなくさわやかです。これくらいの甘さの方が、生地のビター感が分かります。さらにコーティングの食感と、記事のふわふわ感が良い対照を成していて、楽しくいただくことができます。その上、しゃりしゃりは長く残らず、生地のしっとりもしっかりと感じられるのです。

 最後に「ゴールデンチョコレート」。前々から「こいつは派手だよなぁ」と思っていました。「新」になっても派手です。内側はブラック度の増したチョコレート生地。外側は、目映い黄金のバタークランチをまとった姿。私は、彼にアウトローの印象を持たずにはいられません。サングラス、革ジャン、革パンツ、黒ブーツ、金髪リーゼントのような。「ゴールデン」ではなく「豪瑠電」と書かなきゃいけないような。…さて、戯言はこれくらいにして、「ゴールデンチョコレート」をいただきます。うむ、「ココナツチョコレート」以上に、生地のふわふわ感が目立ちます。これは外側のバタークランチのカリカリがかなり効いているということでしょう。これもまた、生地との対象を楽しむにはいいかもしれません。ただ、バタークランチのお味がやや強いです。バターの濃さと、砂糖の濃さが強く合わさっているのです。甘さが強いのは「チョコレート」も同じですが、「ゴールデンチョコレート」は、卵の成分のためなのか、バターの成分のためなのか、濃密すぎるのです。一番ボリュームがあって、たらふくになれる「チョコレート」でしょう。今回は、味見のために四種類を一気にいただきましたが、普段でしたら、これ一つで十分に胃が満たされるでしょう。
 甘味を求めるならば、これ以上にない強力な存在なのですが、「新チョコレート」が旗印に掲げている「ブラックココアのビターさ」とは、いささか馴染んでいないように思われました。

 大きさは、以前の「チョコレート」と変わっていないはずです。実測で「チョコレート」はφ75mm、「ゴールデンチョコレート」はφ80mm。…あれ、結構大きな差ができているぞ。二つの「チョコレート」で大きさを変えているとも思えないので、誤差範囲内だとしましょう。

―――――

 新商品紹介の体で書いておりますが、「新チョコレート」の発売開始が4月2日。一か月半の遅刻です。2月20日発売の「デザートパイ」、いただいていません。3月12日発売の「お食事パイ」、いただいていません。そんな風にうかうかしておりましたら、5月2日から、「デニッシュリング」の発売が開始されています。心底うかうかです。私はデニッシュ生地のパンが好きなので、早くいただいてみたいのですが、最近、体脂肪率が…。低トランス脂肪酸油が助けてくれるでしょうか…?
 さらに、驚くべきことが発覚しました。未整理のフォルダを探っておりますと、「ポン・デ・ショコラクランチ」と「シンプソンズ・ドーナツ」の写真が!

 隠蔽です。

 各所で問題となっている隠蔽体質が本ブログにもあったのです。

 「当ブログにおきましては、この写真は隠蔽したものではなく、資料として保存しておいたものであり、倫理規定に反しないものという認識でおります」

などという、ありきたりな言い逃れはいたいません。…えーと、無し。無しにしてください。これから出る分は体脂肪率と相談しながら、可能な限りレポートを書くようにいたします。はい。


◎商品データ
 商品名:チョコレート
 価格:¥126

 商品名:ダブルチョコレート
 価格:¥136

 商品名:ココナツチョコレート
 価格:¥136

 商品名:ゴールデンチョコレート
 価格:¥136


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2008.05.05

貴きものは小さきもの(冨貴寄:菊廼舎)

 このように「食べ物ブログ」を書いておりますと、ありがたいことに、お読みくださった方や、友人、知人から、「これ美味しいので、桜濱さん食べてみてください」と、お菓子などをいただくことが多くなりました。本当に感謝感激雨のち快晴になるくらい嬉しいです。
 今回ご紹介する、お菓子もそのようにしていただいたものです。「このお菓子、とっても美味しかったので、桜濱さんも食べてみて、感想を書いてくださいね」と東京から送ってくださいました。おぉ、都から東海道を渡ってきたお菓子。ありがたく頂戴いたします。

冨貴寄・外箱
 渋い色使い

 外箱からして、雅な感じではありませんか。菊の紋様に海老茶というのが粋ですね。さすが都のお菓子。この箱を開けますと、

冨貴寄・缶
 やっぱり渋い色使い

 紅色を地にして、いかにも縁起の良さそうな図案が描かれています。缶コレクターにはたまらない一品でしょう。コレクターでなくても、放擲するのが惜しくなってくるのではないでしょうか。子供だったら間違いなく宝箱にします。
 外箱、缶と順に見ていきますと、期待が高まってきます。紅色のふたをそろりそろりと開けてみると、

冨貴寄・中
 あざやかーっ!

 うわー、綺麗っ! それでもって、可愛らしい。箱は宝箱でしたが、中身は本当の宝物でした。彩り鮮やか、いろんな形のちっちゃいお菓子がいっぱいいっぱい、きっちりと詰まっています。テンション急上昇です。

冨貴寄・アップ
 かわいーっ!

 アップにしてみました。こんな風になっているのですよ。カラフルなのですが、目に優しい、いかにも「日本の色」といったお菓子が、色を変え、形を変え、入っています。花ですよ。うわー、うわー。かわいー。うわー、うわー。テンション、さらに上がります。
 とにかく種類が多いです。同じ形のものでも色違いだったりするので、実際に何種類のお菓子が入っているのか、完全に把握できませんでした。それでも、なんとか種類分けをしてみました。

冨貴寄・分別
 細かい作業は、根っからの癖です

 たぶん、大まかに分けて、上の写真のようになるはずです。大きいお菓子で25mm、小さいものは10mm、多いのは20mm前後のもののようです。お菓子の種類は、砂糖菓子、焼き菓子、豆菓子の3部門。それに味や色の違いのバリエーションがあるのです。

冨貴寄・分別アップ1
 砂糖菓子部門

 砂糖菓子は、お砂糖をきっちり固めたもの、落雁、金平糖といったものが入っています。固い砂糖菓子は口に入れると、ひんやりとした感じが舌を軽く刺激し、きちっとした甘さが伝わってきます。これを飴玉みたいに溶かしていくのもいいのでしょうが、私は溶けるのを待つことができなくて、ばきばきと噛んでしまいました。すると、いちどきに甘さがぱーっと広がり、しゅーっと急速に溶けていきます。この感覚はかなり楽しいです。艶やかな甘さだな、と思いました。三角や花の砂糖菓子は、甘さが90%なのですが、全くしつこさがありません。この甘さをこくりと飲み込むと、のどをすーっと流れていきます。それに伴って、甘さの「道」ができます。この甘さがのどにじんわりと留まり、長く残るのです。口で味わう甘さというより、のどで味わう甘さです。
 落雁。久しぶりにいただきました。懐かしいです。これは、口に入れた途端に、溶けよう溶けようと振る舞います。私はその振る舞いを「うん、うん、この溶け方が落雁なんだよね。懐かしいなぁ」と、思いながら、落雁を見送ります。甘く切ない感情があふれ出てきます。
 金平糖。これまた懐かしい。ノスタルジックな味です。味そのものは他の砂糖菓子とあまり変わりはないはずなのですが、なんだか違う気がするのです。小さいから? 丸っこいとげとげがあるから? 舌の上で転がす。これが金平糖の遊び方だ、と思いました。もちろん、小さくて、とげとげがあるから、楽しいのです。

冨貴寄・分別アップ2
 焼き菓子部門

 焼き菓子は、ひょうたん型のもの、丸型のものがあります。形は2種に大別されますが、形が同じものでも、お味に微妙な変化を持たせています。ごま、けしの実、ざらめ、のり、コーティング無しなどの違いです。ざらめのものは甘くて、のりのものはちょっとしょっぱくて、芳ばしい。このような味の変化があるので、飽きが来ません。次はどれにしようかな、という楽しみがあるのです。
 食感は、あられやお煎餅よりも、柔らかめ。ボーロに近いです。玉子ボーロの大人版です。ざっくりさくさくとしていて食べやすいです。これまた郷愁を誘うお菓子です。砂糖菓子は甘味に一途で情熱的でしたが、焼き菓子の方は、ちょっと落ち着いてしっとりとした感じ。ゆっくりといただいて、お茶をこくりと一口、というのが似合いますね。

 豆菓子は、ピーナツを使ったものと、黒豆を使ったものがあります。どちらもコーティングがされていて、味に変化を持たせています。コーティングはお砂糖メインで、豆の芳ばしさと相俟って、じんわりと伝わる甘さがあります。この豆のお味には、奥深さがあり、何時までも噛みつづけていたい、という気にさせられます。

 再び、同じことを書きますが、一つ一つ味が違っていて、飽きが来ません。これは作り手の妙技、上手さと言えるでしょう。それに加えて、とっても小さな一つ一つでも、きちんと作り込んでいて、その丁寧さに感動がありました。

 「冨貴寄」という名前も、また良いではありませんか。「吹き寄せ」だとなんとなく荒んだ雰囲気の言葉ですが、それに縁起の良い当て字をするのもまた、江戸の粋だなぁ、と思わずにはいられません。食べれば食べるほど、運が回ってきそうです。
 味の良さ、名前の良さ、これに酔いしれ、「やめられない、とまらない」状態におちいってしまいます。手が止まらないのです。普通のお菓子だったら、特に砂糖菓子、甘めの豆菓子だったら、せいぜい年の数ほど食べたら、「もう、これくらいでいいかな」という気になるものですが、この「冨貴寄」には、それが無いのです。いずれのお菓子も主張がしっかりとありつつ、しつこさがないからでしょう。あっという間に一缶を食べ切ってしまいそうな勢いが付くのです。でも、そこは「上品な大人のお菓子」と捉えて、「ぐっ」と堪えて、「また明日ね」と缶のふたを閉じるのが正しい食べ方だと判断しました。一息に食べてしまって、たらふくになるのには、もったいないお菓子です。

 たくさんある「冨貴寄」のお菓子ですが、私のお気に入りは、抹茶の丸い焼き菓子です。さっくりとした優しい歯ざわりに、柔らかい甘さ、品のあるお茶の香り。絶品です。

―――――

 実は、このお菓子、少し前…。いや、正直に申しますと、結構前。もっと正確に申しますと、バレンタインデーの時にいただいたお菓子なのです。とっても美味しくいただきましたので、すぐにでも感想を書きたかったのですが、なかなか、感想を書くまでの余裕がが無くて、延び延びになってしまいました。わざわざ贈ってくださったのに、本当に申し訳なく思っております。平にご容赦ください。
 さらに、申しますと、ブログ更新をおろそかにしている間に、いただいたものがまだまだあるのです。感想を書かなくて、本当に申し訳ございません。平にご容赦くださいませ。
 しばらくの間、本ブログで、唐突に「チョコレート」とか「春っぽいお菓子」が出てくる可能性が高いです。その時は「あ、桜濱がブログをサボっている間に、贈られたものなんだな」と思ってください。季節感が無いのは、大目に見てくださいませ。


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:冨貴寄(ふきよせ)
 価格:いただきもの

・店舗データ
 店舗名:菊廼舎(きくのや)本店
 住所:東京都中央区銀座5-8-8 銀座コアビル地下1階
 営業時間:11:00-20:00
 定休日:「銀座コア」に準じる
 公式サイト:http://www.ginza-kikunoya.co.jp/
 アクセス:東京メトロ・銀座駅「A-4出口」直結。


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2008.05.01

今日の「山」登りは「甘口バナナスパ・ダブル」

 夏も近づく八十八夜。
 暖かくなってまいりました。今年の晩秋から春先にかけては、やたらと寒さが身にこたえ、生活全般、特に食生活はパッシブモードに入ってしまい、拙ブログの更新がままなりませんでした。全く何も食べなかった訳ではないのですが、万全の体調でいただいていない時にお品を評価するのは、そのお品を下さった方、お品そのもの、感想をご覧いただいている方々に失礼だと思い、記事の更新ペースを下げておりました。ご理解を賜れば、幸いに存じます。

 さて、そろそろ調子が出てきたということで、ここいらで「復活宣言」代わりに何かインパクトのあるものを食したいと思った訳でございます。

 「私の身の回りにあるインパクト=喫茶マウンテン」

 この事は「3以上の自然数nについて、xn + yn = zn となる0でない自然数(x,y,z)の組み合わせがない」というくらい、私にとって確固とした定理です。
 「そうだ、マウンテンに行こう」と思っておりますと、友人が、今日は何かおごってあげるよ、と言ってくれました。ちょっと頼まれていたお手伝いのお礼にということなので、遠慮なく、ご好意を受け取らせていただきました。それにその友人は「甘口スパ未踏峰」だったのです(他のお品での単独登頂はあり)。

 「せっかく、近くに住んでいるのだから、甘口スパを体験しないでよかろうか? いや、よくない」

と、説得し、急遽「甘口スパパーティ」が結成されたのです。

 ゴールデンウィーク中ですが、今年は休日の並びが悪い年。平日だったため、晩ごはんの時間でも、お客さんの入りは5割~7割程度でした。
 店員さんがメニューを持ってきて下さいました。私は、そのメニューをろくすっぽ見ずに、前々から考えていた野望を口にしたのです。

 「『甘口抹茶小倉スパ』のトリプル…、3倍量ってできますか?」

 店員さんは、ちょっと躊躇ってから仰いました。

 「え、えーと…、お皿が無いので、3倍はちょっと無理です」

 マウンテンファンの皆様、マウンテンでは、

 「ダブルは可、トリプルは不可」

というルールが分かりました。(2008.05.06追記:3倍量、4倍量、5倍量…、は、お品が入るだけの器を持参すれば、オーダーが可能らしいです)今後の登山の参考になさってくださいませ。でも「タライ」はあるのに…。
 私は、あの取っ手付き大皿に山盛りすれば3倍量も可だと思っておりましたので、オーダー不可だと聞き、慌ててメニューを見て再検討です。今まで、何度か「甘口スパ」のダブルはいただいてきました。しかし、通常量で難儀した「甘口バナナスパ」だけは、遠ざけておりました。この過去の記事を見ると、「登頂しました。正直言って美味しくなかったです。」と自分自身で書いております。普通の精神状態だったら、決して手を出さなかったでしょう。
 しかし、復活をかけた私の心意気は普通の精神状態ではありませんでした。

 「それでは、『甘口バナナスパ』のダブルをお願いします」

 マゾヒスティックそのものです。否定はしません。
 友人は、あんこがあまり得意ではないとのことだったので、食べやすいと思われる「甘口イチゴスパ」をオーダーです。
 オーダーを済ませて、周りを見ると、どのパーティのテーブルにも、必ず一皿は「甘口スパ」が乗っていました。ゴールデンウィークを甘い気持ちで過ごしたいのだな、と了解しました。この考え方は、間違っていないはずです。

 約3年ぶりに「甘口バナナスパ」との邂逅です。しかも今度はダブルで。

甘口バナナスパ・ダブル
 濃密過ぎる甘い香り。

 あぁ、思い出されます。この激しく甘ったるい香り…。変にオレンジがかった色の麺…。しかも、思っていたよりも量が多い! この前に頼んだ「ヨガスパ・ダブル」の量よりも多い気がします。トリプルを頼まなくて、本当に良かった。

 3年前の「甘口バナナスパ」と比べて、大きく変わった点は、チョコレートが固形のモノから、チョコレートソースに変わったところでしょう。この変化が食す上でどのような影響をもたらすのか、大変興味があります。
 その他の具材は、山頂から麓にかけて発生した雪崩のようなホイップクリームが4筋、そのホイップクリームの頂点には、缶詰チェリーがかわいらしく1個(但し、私は苦手です)、それのやや下にトッピングされているのが、3センチメートル角にカットされた黄桃が4,5個。そして特筆すべきは、メイン具材となる「バナナ」。括弧書きで「バナナ」。真っ二つにされた「バナナ」。真っ二つと言っても、「縦に」真っ二つの「バナナ」。見事に「縦に」真っ二つの「バナナ」。「日本刀の試し切りか!?」と思わずにはいられない「バナナ」。それが2本分、ホイップクリームの間を埋めるように寝かされています。変更のあったチョコレートソースは、これらの具材全体をまとめるかのように、ぐるりぐるりと掛けられています。

甘口バナナスパ・拡大写真
 ピントが合っていません。私の目のピントも合いませんでした

 それでは、いただきましょう。
 …おぉぉぉっ、甘いぃぃぃょぅ。

 スパがとてつもなく甘いです。そうそう、そういえばこの甘さでした。3年前の苦闘が鮮やかに蘇ってきました。
 とにかく、この陣容は、逃げ道がないのです。甘さから逃れることができないのです。スパの甘さに耐えられなくなって、縦切りバナナに移っても甘い。黄桃はスパの甘さを緩和させるほどの水分も酸味も無い。ホイップクリームは言うまでも無く甘い。缶詰チェリーは苦手。「わたくしは、いったい、どうしたら、よいのでしょうか? ごきょうじゅくださいませ」とまともに働かなくなった口をぱくぱくしながら、天を仰ぎます。

 「バナナスパ」なのに、なぜかオレンジ色が強いのも謎です。たぶんこのオレンジ色が甘さの元なのでしょう。でも、バナナ風味が伝わってこないのが不可解です。そして、以前食した「甘口バナナスパ」には無かった、「謎の粉」が散りばめられています。パン粉のような。これは「甘口メロンパン風スパ」で見たものと似ています。「甘口メロンパン風スパ」では、「この粉はメロンパンを砕いた粉の可能性がある」と言われていましたが、「甘口バナナスパ」のこの粉は、一体何なのでしょう。ちなみに、友人の「甘口イチゴスパ」にも、「謎の粉」が掛かっていました。一体何なのでしょう。この粉のおかげで、スパが「もそもそ」となって、食べにくくなっています。すすり込むことができにくいのです。麺をすするのはスパゲッティでは、マナー違反なので、良いのかもしれませんが。

 この不可解スパをたぐっておりますと、現れるのが「ねっちり」とした様態となった、「炒めバナナ」です。幅約1.5センチメートルのバナナは、炒めて熱が通ることで、より柔らかく、不定形となっています。お味の方は、生バナナよりも酸味が際立ち、より食べにくくなっています。本当に逃げ道がありません。
 二口、三口ほど、スパをたぐったところで、「普通にいただいていては、大変なことになる」と判断し、ホイップクリームや生バナナを後にして、先に難儀なスパと炒めバナナだけを食す方法を取ることにしました。
 食べ終わって分かったことですが、この方法は正しかったのです。しかし、食べている最中は、スパが減っていく様には見えず苦悩しました。10分経っても、減っているようには見えません。
 しかもこの辺りから、体に変化が生じてきました。あれほど口休めにならなかった具材が口休めになってきたのです。残しておいて本当に良かったです。縦切りバナナは火が通っていないので、ひんやりとしていて、舌を落ち着かせてくれます。ホイップクリームもまた同じく、その冷気が口休めになりました。ただし黄桃は黄桃でした。スパに完敗しています。口内がこのように甘味に対応できる状態になっていくと同時に、背中が汗ばむのを感じます。血糖値の急激な上昇のせいでしょう。まさに熱闘。
 15分くらい経って、ようやく、減っているのが目で見て分かるようになりました。何かを成し遂げようとしている自分を誉めてあげたくなった瞬間です。

 その頃、友人は「甘口イチゴスパ」に凹んでいました。生イチゴ数個と、残り20%のピンクのスパを、持て余し気味にフォークで絡めています。そして、口直しにと、私のバナナスパを2,3本ほど分けたのですが、

 「イチゴスパよりきつい…」

 口直しにならなかったようです。やっぱり。
 ラストスパートです。私も残りのオレンジ色のスパを黙々と口に運びました。にじむ汗、ホイップクリームまみれの唇、ぼんやりとした脳。霞む店内…。
 最後まで取っておいた、缶詰チェリーを「ぷちり」と噛みとって、

 「ごちそうさまでした」

甘口バナナスパ・完食
 普通量の約4倍の時間が掛かりました

 完食できました。23分。
 スパの甘さと具材の甘さが見事にマッチしていて、最高の甘さです。「1+1は、かならずしも2とはならない。場合によっては、3にも4にもなる」というセリフ回しが使われることがありますが、この「甘口バナナスパ」がまさにそれだと思います。スパと具材の甘さを単純にプラスした以上の甘さがビッグウェーブのように押し寄せてきます。

 新版「甘口バナナスパ」のチョコレートソースは、旧版よりも食べやすく感じました。以前のモノは、溶けきっていないところが重量感のある甘さになっていて、詰まるような感覚を覚えましたが、新版のソースは、いただいているうちに、他のモノと混ざり合って、詰まるような感じはありませんでした。その点は評価できるでしょう。

 私が食べ終わって、久しぶりに重い甘さのたらふくを、しばしの間、感じていると、友人が「甘口イチゴスパ」を完食しました。かなり苦労したようですが、「甘口スパ」初挑戦で、単独登頂は立派なものですよ。けど、直後に「ソフトコーヒー」を注文していました。なんとか甘さを中和させたかったようです。

 久しぶりの「甘口スパ・ダブル」ディナー。これをもって、拙ブログを本格再開いたしたいと思います。以前のペースに戻すには若干の時間が掛かると思いますが、暖かい目で見守って下されば幸いに存じます。

 私と友人、甘口スパを食べ終わった後、立ち上がれるまで、1時間掛かりました。


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