今日の「山」登りは「ヨガスパ・ダブル」
不思議と気が乗りませんでした。
あれほど待ち望んでいた「喫茶マウンテン」の新装開店でしたのに、何故だか気が乗らなかったのです。
行列に並ぶとか、喧騒の中で食事をするというのを敬遠したわけではありませんでした。改めて、「不思議」と書くしかありません。
当日は、たいそうな行列ができたようです。
当日は、地元テレビ局が一日中、中継車を出したそうです。
私はその知らせを聞いて、「あぁ、マウンテン、愛されているなぁ。よかったなぁ」としみじみとしました。
手元に『ぴあ 中部版・7月26日号』があります。この号にはなんと、「祝!![喫茶マウンテン]リニューアルオープン」と題して、4ページの特集が組まれているのです! 私はこれを見て、「あぁ、マウンテン、やっぱり愛されているなぁ。よかったなぁ」と思った次第です。
この「ぴあ」の特集は、登山者にとって、バイブルと言っても過言ではない重厚な内容になっています。
1ページ目…「甘口抹茶小倉スパ」が盛られたお皿を手にした、「漢」とも「山神様」とも呼ばれる、マスター・加納幸助さんのバストアップ写真が一面にどーん。
2ページ目…加納マスターのロングインタビュー。これは普通じゃ聴けない、見られない。加えて、「喫茶マウンテン」の年表。「山」オープンの1967年以前の情報も載っているところが貴重ではないでしょうか。この年表によれば、「山」の代名詞「甘口抹茶小倉スパ」は1988年にデビュー。
3,4ページ目…新メニューの紹介写真、ぴあスタッフさんの「甘口抹茶小倉スパ」のチャレンジレポート。喫茶マウンテン公式Blog管理人のバイトさんのインタビュー。
と、いった構成になっています。特に2ページ目の加納マスターのロングインタビューは、登山者、山マニアにとっては必見です。もうこの号の「ぴあ」さんは販売されていませんが、なんとかして読んでみてください。加納マスターの一言一言が心に響きますよ。
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ここまで盛り上がっていた「喫茶マウンテン熱」。なのに、私は、その渦を離れて見ることしかできませんでした。やや、体調を崩してはいました。しかし、以前の私でしたら、それをおしても「山」の行列に加わる気力があったはずです。でもそれができませんでした。
不思議でした。
それは、身心が予兆を感じ取っていたからかもしれません。
残暑が厳しい8月下旬。前々回の記事にもかきましたが、拙ブログを御愛顧下さっているみんたさんから登山のお誘いを受けました。
もう、そろそろ、いいかもしれない。
ようやく、その気になってきました。体調は万全とは言いがたいです。気力も満ちてはいません。登山においては「体調が万全では無い」ことは鬼門です。しかし、このお誘いをお断りしては、いつまで経っても登山ができないと思いました。そして、謹んでそのお誘いをお受けいたしたのです。
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新生・喫茶マウンテン外観
久しぶりの山です。閉山してから、入山どころか、完成後の山を見ることもしていませんでした。山の前の道を通ることもしていませんでした。感慨深いものがあります。

右下に新しい「山」が
看板も元通り、かと思いきや、ちゃんと新しい「山」が貼り付けられています。

強引に貼り付けたとも見えなくもない
ほら、浮いていますね。
ちょうどお昼時だったので、少々待ちましたが、開店当初も、お盆も過ぎていたからでしょう、思ったほどの待ち時間ではありませんでした。普通の土曜日のお昼時くらいです。

すっきり明るい店内に様変わり
入山してすぐの場所にL字型の真新しい椅子が据えつけられていました。そこにすわると店内が見渡せます。
店内は白が基調になっていて、木枠が多く取り入れられていて、見通しが良く、明るい印象へと変わっています。
厨房も広くなっているようで、調理がしやすいように見えました。多くの部分で「改良」が為されているようです。
電灯もこんなオシャレなものが付けられていたり、

かなりオシャレ
このように、デザインはすっきりしつつ、こだわりを持って作られたことがうかがわれます。

全体的にすっきり広々とした印象
そんな中…、

見覚えのあるタイルが使われています
以前の名残があったりして、旧来のお客様を楽しませてくれるような遊び心も盛り込まれていて好感が持てますね。
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店内の様子はこれくらいにして、オーダーに行きましょう。
まず届いたのが、みんたさんのお子さんの「ウーロン茶」。

チェリオ+氷
氷多すぎです。しかも「チェリオ」の壜そのまま。「山」の衒いの無い姿勢が嬉しくなります。
みんたさんと私は、ともに新メニューの「ヨガスパ」をオーダーしました。ただ、みんたさんは通常量、私はダブルで。調子が悪いのは自分で分かっているのですが、止められませんでした。これが後の惨事を引き起こすとは…。
そして、もちろん、みんたさんの通常量の「ヨガスパ」の方が早く来るかと思いきや、

やっぱり取っ手のある皿は迫力あるなぁ
何故か、私の「ヨガスパ・ダブル」の方が先に来ました。こ、こちらにも心構えが要るのですが…。
その後、すぐに通常量の「ヨガスパ」も到着。

通常でも結構な量ですよ
せっかくなので、通常量とダブルの比較をしてみましょう。

でも、並べると違いは歴然
こんな感じです。

盛りに怯みました
ダブルは心から山盛りです。どうもありがとうございます。お値段も単純に倍になりますが。
あれ、テーブルが広くなっていますね。これだけ乗っても余裕があります。手持ちのメジャーで計ると90cm×45cmでした。4人掛けのテーブルとしては充分な広さになっていました。
「ヨガスパ」に戻りましょう。
ヨガスパのベースは柔らかめのスパゲッティに玉子がとじられたものです。洋風だしと塩味ですね。でもちょっと薄味かな。
特筆すべきは具材の多さです。
・玉ねぎ
・豚ばら肉
・トマト
・サボテン
・ゴーヤー
バランスが良いのか、悪いのか、分からない組み合わせになっています。「ヨガスパ」という名前になったのは、「健康にいい料理だから名前は『ヨガ』」(前記『ぴあ』より)だそうですが、ただ組み合わせて、健康に良いのかどうか…。

サボテン+トマトとなると…
「健康」のかなりの部分を引き受けていると思われるゴーヤーをいただくと、炒めが強いためか、苦味はかなり抜けているものの、下の根にじんわりと響く、重さ。
サボテンの皮はしゃりこりとした歯ごたえがあり、中は、にっとりとした粘りのある果肉。そしてかなりの酸味。
パプリカに逃げようと思ってフォークを突き刺したものが、トマトでした。「ええぃ、それでも味を変えるためにっ!」と思って口にしました。そうしたら、またもや広がる酸味。

ぶれたのではありません。手が震えているんです
炒められた豚肉と玉ねぎだけが頼りでした。しかしその量は少ない。あっという間に頼りが無くなりました。
攻めてくるのは、玉子と油が絡まって、飲み込み辛いスパゲッティ。違う酸味を提供してくれるトマトとサボテン、健康にいいはずのゴーヤー。
「水を飲むか」
「いや、水を飲んだら、腹の中で麺が膨張して、アウトだ。ここは我慢して、ノー水で頑張れ!」
と、自分を励ます。
首から背中から流れ落ちる汗、額からメガネに汗がぽたり。鏡を見なくても顔中が汗まみれになっているのが分かります。ふと腕を見ると玉のような汗がびっしり。からいメニューじゃないのに、こんな目に遭うとは…。心配そうに見守ってくださるみんたさん親子。
どうにかこうにか、最後の1本のスパゲッティを口に押し込むと、お二人が拍手を下さいました。たらふくもたらふく。もうこれ以上、食べ物も飲み物も音も声も入らないくらいでした。お二人の拍手もどこか遠くで聞こえているような感覚です。
ここまで苦戦したのは「甘口バナナスパ」以来です。なかなか登山に踏み切れなかったのは、私の身心が、この苦戦を予感していたせいなのかもしれません。

朦朧としながら、どうにかこうにか
「ヨガスパ」は健康にはいいと思います。でも「ヨガスパ・ダブル」は健康にはあまりいいとは言えないと思います…、と書きたいところですが、不思議と、あれ以来、体の調子が良いのです。登山の気力がふつふつと沸いているのです。自分にとって、マウンテンは、不思議なことが続きます。「ヨガスパ・ダブル」を食べ終わって、家路に帰る途中、すぐにお腹がすっかりおちつきましたし。
新装開店しても、やっぱり謎なお店です。マウンテン。

猫さんたちのおうちも改装されていました
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