« 2007年3月 | トップページ | 2007年7月 »

2007.04.26

朝から夜まで助けてくれる(紅ほっぺ、ハニー、オランジュショコラ:カフェ ジャンシアーヌ)

 栄地区に比べると、商業施設や歓楽施設の面では一歩先を譲っていた名古屋駅周辺地域(名古屋では、通称「名駅(地区)」と呼ばれています)ですが、今年になって、本領発揮とばかりに、俄然、やる気を出してきました。JR名古屋駅ビル「タワーズ」の正面には、超一流ブランドを揃えた「ミッドランドスクエア」ビルがどーんと立ちましたし、その「ミッドランドスクエア」に向かって左手方向には、「ルーセントタワー」がしゃきーんと立ちましたし、それでもって反対の右手方向では、「名鉄百貨店」さんが改装を終えて、ぴっかぴかでお出迎えをしてくれています。
 こんな、力の漲りかたをしている名駅ですので、書店に行っても、名駅関連のタウン情報ムックが平積みでどっさり置いていて、ここをこう周れば名駅を堪能できますよと充分なご案内がされています。

 でも、それは夜の8時頃までのお話。栄地区は夜の8時頃から起き始めて、歓楽街としての第2の顔を見せるのですが、名駅の方はそろそろお休みのお時間。先に挙げた名駅のシンボル「タワーズ」内の「JR名古屋タカシマヤ」さんが閉店。これで一日中居ても飽きない「東急ハンズ・名古屋店」さんとはお別れです。時を同じくして「名鉄百貨店」さんも3館ともに閉店。「名鉄百貨店」さんに挟まれた「近鉄パッセ」さんも20時に閉店。ただし地階食品売り場は20時半まで開いていますが、30分うかうかしている間に、これまた閉店。このように20時を過ぎると、名駅のお買い物の幅が一気に狭まるのです。
 それなら、名駅の地下街はどうかといいますと、こちらは20時を過ぎてもまだまだ力を温存。20時に閉めるお店も多いようですが、飲食店は頑張ってくれています。

 さて、22時15分。私は名鉄名古屋駅にいます。かつ、ケーキをほおばりたい気分です。名鉄百貨店さんの地下。当然閉まっています。近鉄パッセさん、地階は他の百貨店さんよりも30分だけ長く営業してくださっていますが、もう閉まっています。それなら、駅前地下街。

 …シャッターが下りています。

 22時で地下にももぐれなくなります。

 もう、何も、手の打ちようが、ありません。私のケーキをほおばりたい気分なんて、時間の前には無力なのです。
 打ちひしがれて、名鉄名古屋駅から「タワーズ」下の市営地下鉄入り口に向かいますと、キラキラしたものが私を導いたのです。
 「タワーズ」直下にそこはありました。

カフェ ジャンシアーヌ
 キラキラが迎えてくれました

 「ホテルアソシア名古屋ターミナル・カフェ ジャンシアーヌ」。
 巨大ターミナル駅・名古屋駅。そこはいろいろな方が行き交う場所です。朝早くに出勤される方もいらっしゃれば、夜遅くに訳ありで最終電車を待つ方もいらっしゃることでしょう。
 「ジャンシアーヌ」さんは、いろいろな方のためのカフェなのです。営業時間は7:00~0:00。まさに電車の動きに合わせた営業時間。しかも無休。店内、余裕の102席。「駅の人々」の受け入れ万端のカフェ。それが「ジャンシアーヌ」さんなのです。

 私も、そのお力にすがることにいたしました。もう22時半近いのに、まだまだケーキたちは出迎えてくれました。店員さんがいらっしゃって、

 「もう、品数が少なくなっており、申し訳ございません」

とお声を掛けてくださいました。いえいえ、今はケーキをいただけるだけで充分でございます。いや、でも、しばらく選ばせてくださいませと、ショーケースの前で数分。そして3つ購入。さっきまで打ちひしがれ感はどこへやら、ふふふ~んと鼻歌まじりに帰途についたのでした。

 家に着いて着替えるのもそこそこに、早速開梱。最初にいただいたのは、お店のキラキラが反射して、鮮やかな赤色が眩しかった「紅ほっぺ」です。

紅ほっぺ
 これもキラキラ

 もうそろそろイチゴの季節も終わりかなぁとも思いましたが、天辺のキラキラで大粒の紅ほっぺに参りました。
 箱から取り出して、お皿に載せると、麗しく、爽やかな甘いイチゴ「紅ほっぺ」が香り立ちます。天辺の大粒「紅ほっぺ」が目を惹きますが、周りを取り囲む3粒の形の整ったイチゴもまた良し。3つは高さ31mm。直径30mmに揃えられています。肌理の細かいいいお仕事です。
 天辺の大粒「紅ほっぺ」が目を惹きますが、食べるのは後回し。私は好きなものはちょっと後に食べるタイプです。まずは取り巻きのやや小粒のイチゴたちからぱくりっと。

 ふぅっ。

 たっぷりの水分と、酸味が気持ちいいです。気分がすっきり。夜までにたまった疲れをほぐしてくれます。イチゴの間に顔をのぞかせているのは、チーズのクリーム。こっくりとした甘さがイチゴの酸味といい組み合わせです。
 タルト生地はバターの風味が強い、クッキータイプ。柔らかくて、もくもくとした口当たりで、甘味がやや強めですね。

紅ほっぺ・上から
 天辺のイチゴの存在感が大きい

 土台のタルトとイチゴのトライアングルの中心には、つなぎと味のアクセントを兼任していると思われるカスタードクリームが少々。ねっとりとした玉子のコクはチーズクリームよりも量は少なくても、印象は強いです。
 最後に残しておいた大粒・キラキラの「紅ほっぺ」。高さ42mm。直径32mm。クリームとタルトの強めの甘さをすっきりと中和してくれる軽い甘さと酸味。
 このタルトは一にも二にも、4粒のイチゴの瑞々しさが眼目です。すっきりしゃっきり。このタルトだけで、疲れが7割5分取れました。残りの2つのケーキで、2割5分の疲れも取って、さらには5割の力を充填することにいたしましょう。

ハニー
 チョコレートが複雑に絡まりあっている

 「ハニー」の上には、ジオメトリックなチョコレートの造形が。細いミルクチョコレートを壊さないように摘み上げて、大口あけて放り込む。楽しいです。これも「夜の遊び」と言って良いのでしょうか。
 ふるふるのはちみつのムースは、とっても柔らかく「ふしゅーぅ」と溶ける口当たりの良さ。はちみつの香りもまた柔らかさく口いっぱいに広がります。はちみつそのものを口に入れたときに感じる、むせ返るようなとがった甘さはありません。

ハニー・断面
 ムースの食感が極上!

 土台の生地は、黒胡麻入りのビスケットです。「ふしゅーぅ」のムースの食感とは対照的で、さっくりとしており、そこに意外なプチプチ感が加わっています。これはインパクトがありますね。黒胡麻は上部のトッピング、中心部のスポンジにも使われていて、「ふしゅーぅ」を感じていると、「ぷちぷちっ。ぷちぷちっ」と顔を出します。
 面白いお味です。よくテレビの料理番組では、試食する方のお口に合わない場合は「面白い味ですね」と表現するらしいですが、このムースは「美味しくて」面白い味なのです。

オランジュショコラ
 食べるのに夢中になって、断面図を撮り忘れ

 「ハニー」もショーケースでは残り1個でしたが、この「オランジュショコラ」も残り1個でした。レア感に惹かれた面も否めませんが、飾り付けの華やかさに惹かれたのが一番です。マカロンにオレンジにチョコレート。いろいろあって、お得な気分。
 マカロンはチョコクリーム入り。表面は軽ーくさっくり。内側は結構ねっちり。砂糖の甘さが直に舌に効いて…、甘い!
 そこにカットされたオレンジ。…すっぱいーっ! でも、とげのある酸っぱさではありません。これまた程よく抑えられた甘さ。先にマカロンをいただいたために、酸っぱさが強く感じられたのでしょう。

 断面の写真を取り忘れたのが悔やまれます。このケーキは断面の美味しさでした。
 飾り付けの下にはオレンジのムース。これも先の「ハニー」と同じく「ふしゅーぅ」とした食感です。「ジャンシアーヌ」さんのムースの方向性はこれなのでしょう。とっても軽くて、しゃくしゃくといただけます。
 その下の層は、ムースとは正反対の濃密なチョコレートクリームです。上品にしたを撫でる濃さは、それまでのすっきりさっぱり方面とは違った感じで目を覚まさせてくれます。さらにこのチョコレートクリームにはオレンジピールも散りばめられており、「ピッ」としたキレのある強い香りがよい刺激。
 土台はクランチで、ざっくざくの食感になっているので、「ふしゅー」→「濃密・ねっとり」→「ざっくざく」というグラデーションを作り出しているのです。味といい食感といい、飾りつけといい、素晴らしいコンビネーションを見せてくれるケーキなのです。

 夜中の0時を回る前、3つのケーキで甘味欲はすっかり満たされてたらふくになれました。たとえ体重方面に影響が及ぼされても後悔はいたしません。


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:紅ほっぺ
 価格:¥525

 商品名:Honey(ハニー)
 価格:¥450

 商品名:オランジュショコラ
 価格:480

・店舗データ
 店舗名:カフェ ジャンシアーヌ
 住所:名古屋市中区名駅1-1-2 ホテルアソシア名古屋ターミナル1階
 営業時間:7:00-0:00
 定休日:無休
 公式サイト:http://www.associa.com/nth/
 アクセス:JR名古屋駅・桜通口を出て、左に約50m。松坂屋の裏手。


人気blogランキング クリックしてくださると、もっとたらふくになれます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.04.19

三個コロンのミコロンはマカロンぽいのか?(付.「フォルテシモアッシュ」他(@ナゴヤセントラルガーデン)の現在状況報告)

 ミスタードーナツの4月の新製品「ミコロン」が発売されて1週間経ったので、そろそろレポートをと思っておりましたが、名古屋に居住しておりますゆえに、昨日グランドオープンした「ナゴヤセントラルガーデン」、特に、パティスリー「フォルテシモアッシュ」さんと、ブランジュリー「メゾンカイザー」さんの方への興味がやや強く顕現しております。
 そうなると止まりません。顕現しすぎたために、名古屋市営地下鉄・池下駅近くの「ナゴヤセントラルガーデン」に向かいました。混んでいるのは承知の上で。

 …
 …セントラルガーデン内を徘徊…
 …

 …池下駅横の、ミスタードーナツ池下店に参りました。新発売の「ミコロン」、気になりますね。名前もそうですが、パステルカラーとその形から、マカロンが想起されるのは当然のことでしょう。
 最近、マカロンは洋菓子店でよく扱われているようです。流行りなんですね。「ミコロン」は写真を見る限り、極めてマカロンに近いです。マカロンの独特のさっくり、ねっちりした食感に近いものなのでしょうか。実食に移りましょう。

ミコロン
 柔らかい色使いの3種類

 「ミコロン」はこれまた名前に掛けられている通り、3種類のミニドーナツのアソートになっています。いずれも優しく、柔らかい色づかいで、いかにも春らしいお品です。大きさも、親指と人差し指でかあるくつまめるほどです。表面には何もまぶされていないので、指でつまんでも粉がひっついたり、飛び散ったりということは無いのですが、ドーナツですので、指に油は付きます。気になる方は、紙ナプキン等をご使用なさるのが宜しいかと思いますが、せっかくのカラフルな色合いが隠れてしまい、素っ気無い気分になります。油を気になさらずに、そのままつまんでいただきましょう。なんだか嬉しい気分になってきますよ。油は後でまとめて洗い流しましょう。
 記事の色は三色、カラフルですが、それ自体のお味や感触は変わりません。イースト系のふんわり生地で、先に書きましたように、外側には何もコーティングはありません。そのため直に生地に触れることになるのですが、ちょっと油っぽさが目立っているような気がいたしました。生地にお味はあまり付いていません。甘味もほとんど感じられず。中のクリームの味が際立たせるためでしょうか。

ミコロン・ネーブルオレンジ
 柔らかい色使いの3種類

 黄色は「ネーブルオレンジ」。マーマレードのようなクリームで、果肉とピールが入っています。きつ過ぎない酸っぱさが生地の油気を飛ばしてくれて、すっきり、さっぱりした食べやすい甘さがさっと涼やかに広がります。見た目から「グレープフルーツ」のような「きゅいーっ」とした酸っぱさを予想してだけに、落ち着いた酸味で、甘さの方が立っているお味に、ちょっと驚きました。久しぶりの「ネーブル」体験だったからでしょう。そうか、「ネーブルオレンジ」ってこんな味でしたね。最近、「ネーブル」の存在が薄いような気がしませんか? 余談でございますが。

ミコロン・アーモンド&ピスタチオ
 また「抹茶」で来たのかと思いきや

 「オールドファッション・抹茶」の売れ行きが好調なだけに、緑色の「ミコロン」は抹茶クリームかと思いきや、「アーモンド&ピスタチオ」クリームです。何故か。生のピスタチオ色だったのですね。アーモンドやピスタチオは、塩味でお酒のおつまみでよくいただきますが、ドーナツの中のクリームに用いられたらどうなるのでしょう。
 ベースのクリームは濃厚。「ネーブルオレンジ」とは対照的な食感です。ダブルのナッツで、かなり強い香ばしさを発しています。ナッツ味のインパクトは強いですが、ドーナツ生地との組み合わせとして味わってみると、ちょっと折り合いが付いていないというか、いまいち馴染んでいないというか…、と感じました。

ミコロン・クランベリーチーズクリーム
 さっぱりとコクのバランスが良いです

 鮮やかなピンク色のクリームは、「クランベリーチーズクリーム」。ビビッドな色使いで軽やかさがありますが、食感はコクがあってねっとり。口に入れると、クランベリーの強い酸味が「しゅっ」と出て、チーズクリームの味を上回ります。もぐもぐといただいていると、酸味の主張が激しく出るのですが、のどごしで「ふわり」とチーズの香りが感じられます。酸味でドーナツ生地の油っぽさを緩和しつつ、チーズで深みを与えている良作だと思いました。

 以上、三種類の「ミコロン」。「ふんわり」「じんわり」の食感です。マカロンの「さっくり」「ねっちり」とは正反対です。誤解無き様、お召し上がりの際はお気を付けくださいませ。

――――――――――

 「フォルテシモアッシュ」さんのケーキでたらふくになる予定だったのですが、ここまで「ミコロン」の感想でした。そうです。「フォルテシモアッシュ」さんのケーキをいただくことができなかったのです。あまりに人が多すぎたのです。ただ、多いだけならば良かったのですが、私の手前の方でプチガトーが売り切れたのです。数十分ならんだのに目の前で売り切れたのです。あまりの衝撃で涙も出ませんでした。衝撃を引きずりつつ「ミコロン」のためにミスドさんに寄った訳でございます。あまりの悔しさで、本当はオイオイと泣きそうになりましたが、涙の塩味で「ミコロン」のお味がおかしくなり、この感想が頓珍漢なものになるといけないので、ぐっと我慢をいたしました。でも、心では大泣きです。

 最後に「ナゴヤセントラルガーデン」情報を。
 「フォルテシモアッシュ」さんは、13時頃まではプチガトーは揃っているようです。14時半頃にはプチガトーはほとんど売り切れ。焼き菓子やプリン、「自由ヶ丘ロール」、ミニチーズケーキはプチガトーよりもやや遅くまで在庫はありのようでした。ただ、プチガトー売り切れ後は、お客さんはそちらに流れていました。お目当てのお品を得るためには、正午頃までには並ばねばならないようです。
 なお、当面は予約は無しらしいので、どうしても並ばねばならないようです。

フォルテシモアッシュ・外観
 並んだのに…

 「メゾンカイザー」さんは、在庫数はかなりあるようで、売り切れてはいませんでしたが、行列の長さは「フォルテシモアッシュ」さん以上です。平日で1時間待ち、休日は1時間半~2時間待ちくらいのようでした。待ち時間を紛らせるためのモノをお持ちになってお出かけください。

 「ナゴヤ・ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」さんは、名古屋でも「一番予約の取れないレストラン」っぷりを発揮していました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.04.05

赤鬼も泣いてよろこぶ優しい甘さ(鬼まんじゅう:鬼作堂)

 「こぶとりじいさん」で、老翁は昼の仕事で疲れ果て、木のうろでうたたねをしたところ、うっかりと寝過ごして夜中になってしまい、そこで、鬼たちの宴に遭遇します。
 皆様がご幼少の頃、このお話の鬼たちを怖いと思われたでしょうか? 宴に参加した鬼たちは、豪気でありながらも、あっけらかんとしていて、陽気な印象を持たれたのではないでしょうか。こぶを取られる老翁も、そのような雰囲気を感じて、それにさそわれたからこそ、思わず、得意の踊りを鬼たちの前で披露したのでしょう。
 西洋の妖鬼はどうか分かりませんが、日本の鬼たちには、そのような気性が備わっているように思われるのです。無骨さ、一種の不器用さ、隠し立ての苦手な素直さ、実直さ。四字熟語で表わすならば「豪放磊落」。
 そんなイメージから付けられたのではないかと思うのです、「鬼まんじゅう」と。

 「鬼まんじゅう」は小麦粉+砂糖をお水で溶いて、さつまいもを賽の目状に切ったものをそこに混ぜ合わせ、蒸し上げた、名古屋の郷土菓子です。名古屋のお菓子とは言っても、このタイプのお菓子はどうやら全国にあるようで、私の出身地にも「石垣もち」という名前でありました。ただ形状は「鬼まんじゅう」が、こぶし状で「ごろん」としているのに対し、「石垣もち」の方は「ぺったり」した円盤状という違いがあります。

 今回いただいたのは、名古屋の「鬼まんじゅう」の方です。

鬼まんじゅう・3種
 右手前から時計回りに、普通の「鬼まんじゅう」、「黒糖」、「皮付き」

 写真のお品を製造・販売しているのは、その名も「鬼作堂」さん。「鬼まんじゅう」を作っていますっ! と全面的に主張しているお名前です。
 「鬼作堂」さんは、レギュラーメニューとして、上に掲載した写真の3つ、「鬼まんじゅう」「鬼まんじゅう(皮付き)」「鬼まんじゅう(黒糖)」を販売していますが、たまに季節限定品が加わることがあります。節分の時に豆入りの「鬼まんじゅう」を見かけました。今回も限定品が出ていれば買いたいなと思っていたのですが、その期間に当っていなかったみたいです。残念。しかし、さすがに4つもいただけば、たらふくになりすぎるでしょうから、これで良かったのでしょう。

 直径は約70mm、高さは約40mm。手が小さめの方のこぶしくらいでしょう。ぼこぼこと飛び出たさつまいもが、さらにこぶしっぽさを増しています。その肝心のさつまいもは、一つが約15mm~20mm角くらい。それが10数個ほど入っています。結構なおいもの量で、生地の割合よりもおいもの割合の方が多いように見えました。生地はおいも同士を結束させる「つなぎ」としての役割が大きいと思われます。
 でも、生地の食感はきちんと出ています。「みっちり」「ぷるん」とした弾力と、「ほっこり」したおいもの相性が良いです。生地自体の甘さは抑え目。そのため、たっぷりと入ったおいもの天然の甘さが際立っています。安心できる、ホッとした甘さです。

 「皮付き」は、上に書いた食感とお味に、ちょっとだけ「シャリッ」としたさつまいもの皮の感触が加わります。この皮は、やきいもの皮に似た香ばしさを持っており、見た目の上ではわずかな変化ながら、お味ではちゃんと「+α」が分かるようになっています。石やきいもがお好きな方は、こちらをお好みになられるのではないかなと思いました。

 見た目ではっきり違いが分かる「黒糖」は、味にもはっきりした違いが現われます。基本のタネの甘味が黒糖によるものになっているために、前の二つよりも強い甘味ではありません。落ち着いた甘味は、のどを越した後に風味をふわりとただよわせます。そして、黒糖のまろやかさは、さつまいもと系統を同じにしており、生地とおいもが良くなじんでいるように感じられました。

鬼まんじゅう(黒糖)・断面
 おいもがたっぷり。ボリューム満点

 ごつごつとした荒い見た目とはうらはらに、「鬼まんじゅう」は優しく、心が温まるお味です。「鬼まんじゅう」という名前は、見た目の無骨さに由来しているのでしょうが、冒頭に書いた、鬼の実直さ、素直さの意味も含んでいるように思えてなりません。
 友人のあおおにが、自分のためを思って去ったことを知り、悲しんでいる「ないたあかおに」に「鬼まんじゅう」を差し出したら、心が落ち着き、泣き止んでくれそうな気がします。

鬼まんじゅう・シール
 お召し上がりの注意をうながすシール。丁寧な口調。実直そうな赤鬼


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:鬼まんじゅう、鬼まんじゅう(皮付き)、鬼まんじゅう(黒糖)
 価格:各¥126

・店舗データ
 店舗名:鬼作堂・三越名古屋栄店
 住所:名古屋市中区栄3-5-1 三越名古屋栄店地下1階
 営業時間:三越名古屋栄店に準じる
 定休日:三越名古屋栄店に準じる
 アクセス:名古屋市営地下鉄「栄駅」南、「サカエチカ6番出口」直結。


人気blogランキング クリックしてくださると、もっとたらふくになれます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.04.01

キャロッとウサギも驚く激似パン(ライク・ア・ラビット:レ・レギューム・レール)

 メロンパンがメロンを模したものでも、メロン成分を入れたものでも無いことが、先日、私の別ブログ「九州男児のにくばなれ」の記事のコメントでご指摘くださって、初めて分かりました。
 メロンが入っていなくても、メロンの形をしていなくても「メロンパン」を名乗れるのですから、形が元のものを完全に模している、もしくは、材料に本物が多分に含まれているものでしたら、「元祖」のものの名前を冠してもいいといえるのではないでしょうか。

 そのようなコンセプトに立ったお品を提供してくださっているお店が、名古屋城のすぐ南、官庁街のど真ん中にあるのです。堅苦しいビルが立ち並んでいるわずかな間に、ぽつんと立っている緑色のプレハブが「レ・レギューム・レール」さんです。
 こちらのお店は知る人ぞ知るというお店らしく、1時間ほどお店の前で様子を見ていたのですが、この間、わずかにお客さんは1人。しかし、その1人のお客さんがお店を出たときには、両手に大型のビニール買い物袋を5袋ほど抱え込んでいらっしゃいました。一旦、こちらの味を知れば、逃れられなくなるというのが分かりました。

 恐る恐る緑色のドアを開けると、そこには広大な農園が!…と見まがうばかりのパンが植えられていました。「植えられていた」と表現したくなるような陳列の仕方なのです。お品はすべて野菜の形を模したもの。それが土色の陳列棚に整然と並んでいるのです。トングで選び取るというよりも、「収穫」ということばがぴったり当てはまるでしょう。

 色とりどりの野菜パンの中から、今回、私が収穫したのは、

ライク・ア・ラビット
 これがパン!?

 どこから見ても、本物のニンジンでしかない「ライク・ア・ラビット」です。造形の見事さもさることながら、材料も厳選されていて、有機農法で育てられたニンジンが使われているそうです。

ライク・ア・ラビット 断面
 固かった

 ずしりとした重さを手に感じながら、まずは一口。…噛めません。固すぎです。包丁でカットするしかなさそうです。
 うーむ。断面もニンジンそのものです。先端部分の方がすこし柔らかそうなので、そこからかじってみましょう。
 おっ、甘味が結構あります。野菜を苦手とするお子さまが嫌う、エグみがまったく感じられません。有機野菜のなせるわざでしょう。それこそ大地に根を下ろしたしっかりと深い味わいがあります。
 それにしても、この固さにはやや参りますね。ふわりふわりとしたパンに慣れた身としては、この「ライク・ア・ラビット」の固さは驚天動地、天変地異、奇想天外な固さです。召し上がる方は覚悟をなされたほうがよろしいかと思います。ただ、あごを絶え間なくガジガジと動かさざるをえないので、満腹中枢が刺激されてたらふくにはなれますね。

 「レ・レギューム・レール」さんでは、このほかにも、ダイコンに似た「ホワイトレッグ」、タマネギ形の「ティアドロップ」、太ネギほど長~い「グリーンソード」なんていう姉妹品も植えられていました。収穫の楽しみをいっぺんに感じることができますよ。
 こちらで沢山の買い物をした後のビニール袋を見ると、スーパーでお買い物をしたような気になってくるはずです。


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:like a rabbit(ライク・ア・ラビット)
 価格:3本¥198

・店舗データ
 店舗名:Les Légumes Réels(レ・レギューム・レール)
 住所:名古屋市中区三の丸2-1-1
 営業時間:5:30-13:30
 定休日:土日祝
 アクセス:名古屋市営地下鉄「市役所」直上、「県庁前交差点」を西へ。約200mの右手。


※この記事は2007年4月1日用です。つまりはエイプリルフールでございます。したがって、本文の内容は、フィクションであり、作り話であり、ただのニンジンです。

人気blogランキング クリックしてくださると、もっとたらふくになれます。

| | コメント (11) | トラックバック (0)

« 2007年3月 | トップページ | 2007年7月 »