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2007.04.01

キャロッとウサギも驚く激似パン(ライク・ア・ラビット:レ・レギューム・レール)

 メロンパンがメロンを模したものでも、メロン成分を入れたものでも無いことが、先日、私の別ブログ「九州男児のにくばなれ」の記事のコメントでご指摘くださって、初めて分かりました。
 メロンが入っていなくても、メロンの形をしていなくても「メロンパン」を名乗れるのですから、形が元のものを完全に模している、もしくは、材料に本物が多分に含まれているものでしたら、「元祖」のものの名前を冠してもいいといえるのではないでしょうか。

 そのようなコンセプトに立ったお品を提供してくださっているお店が、名古屋城のすぐ南、官庁街のど真ん中にあるのです。堅苦しいビルが立ち並んでいるわずかな間に、ぽつんと立っている緑色のプレハブが「レ・レギューム・レール」さんです。
 こちらのお店は知る人ぞ知るというお店らしく、1時間ほどお店の前で様子を見ていたのですが、この間、わずかにお客さんは1人。しかし、その1人のお客さんがお店を出たときには、両手に大型のビニール買い物袋を5袋ほど抱え込んでいらっしゃいました。一旦、こちらの味を知れば、逃れられなくなるというのが分かりました。

 恐る恐る緑色のドアを開けると、そこには広大な農園が!…と見まがうばかりのパンが植えられていました。「植えられていた」と表現したくなるような陳列の仕方なのです。お品はすべて野菜の形を模したもの。それが土色の陳列棚に整然と並んでいるのです。トングで選び取るというよりも、「収穫」ということばがぴったり当てはまるでしょう。

 色とりどりの野菜パンの中から、今回、私が収穫したのは、

ライク・ア・ラビット
 これがパン!?

 どこから見ても、本物のニンジンでしかない「ライク・ア・ラビット」です。造形の見事さもさることながら、材料も厳選されていて、有機農法で育てられたニンジンが使われているそうです。

ライク・ア・ラビット 断面
 固かった

 ずしりとした重さを手に感じながら、まずは一口。…噛めません。固すぎです。包丁でカットするしかなさそうです。
 うーむ。断面もニンジンそのものです。先端部分の方がすこし柔らかそうなので、そこからかじってみましょう。
 おっ、甘味が結構あります。野菜を苦手とするお子さまが嫌う、エグみがまったく感じられません。有機野菜のなせるわざでしょう。それこそ大地に根を下ろしたしっかりと深い味わいがあります。
 それにしても、この固さにはやや参りますね。ふわりふわりとしたパンに慣れた身としては、この「ライク・ア・ラビット」の固さは驚天動地、天変地異、奇想天外な固さです。召し上がる方は覚悟をなされたほうがよろしいかと思います。ただ、あごを絶え間なくガジガジと動かさざるをえないので、満腹中枢が刺激されてたらふくにはなれますね。

 「レ・レギューム・レール」さんでは、このほかにも、ダイコンに似た「ホワイトレッグ」、タマネギ形の「ティアドロップ」、太ネギほど長~い「グリーンソード」なんていう姉妹品も植えられていました。収穫の楽しみをいっぺんに感じることができますよ。
 こちらで沢山の買い物をした後のビニール袋を見ると、スーパーでお買い物をしたような気になってくるはずです。


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:like a rabbit(ライク・ア・ラビット)
 価格:3本¥198

・店舗データ
 店舗名:Les Légumes Réels(レ・レギューム・レール)
 住所:名古屋市中区三の丸2-1-1
 営業時間:5:30-13:30
 定休日:土日祝
 アクセス:名古屋市営地下鉄「市役所」直上、「県庁前交差点」を西へ。約200mの右手。


※この記事は2007年4月1日用です。つまりはエイプリルフールでございます。したがって、本文の内容は、フィクションであり、作り話であり、ただのニンジンです。

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コメント

>KATOさん
またまた、お返事が遅れて、申し訳ございませんっ!!
何かしら忙しい上に、体力・精神力ともに、疲弊している状態が続いておりまして、なかなかパソコンで文章を書くことができない日が続いております。ブログの新規記事も書きかけのものがたまるばっかりです。もやもやがつのっております…。

KATOさんの月曜日のコメントは英語になるのですね。週1の英語のお勉強の時間ですね。苦手意識を克服したいですー。でも、イタリア語は…。「カルボナーラ、ウーノ。カフェラッテ、ウーノ」だけで一生なんとか乗り切っていきたいと思います(笑)

「実験プリン」は美味しそうではありませんかー。まったく問題無しですよ。容器なんてなんでもOKです。美味しさが一番です。

「ティーズリンアン」さんは、今年も素晴らしく手の込んだエイプリルフールページを作っていらっしゃいましたね。
http://liyn-an.com/070401.html
エイプリルフール記事でこれだけの作り込みなのですから、本職はさらに手と心を込めていらっしゃるのでしょうね。行ってみたいです。いや、そのうち絶対に行きます!
その際は、本当にお声をお掛けすると思いますので、よろしくお願いいたしますね。

「スポーツカー」! か、かっこいいです!

投稿: 桜濱 | 2007.04.18 03:45

お気遣いなく。>桜濱さま
こちらのPCの環境の問題が大きいと思います。
どうしても月曜日にコメントさせて頂きたい時には申し訳
ありませんが、英語になってしまいますけれども。
暫くしたらイタリア語でもいけるかもしれませんが、フランス語をマスターする予定は今のところございません。ごめんなさい(笑)。

実験プリンそれ自体は製法も材料も普通の蒸し焼きプリンでした。蛋白精製実験で残った卵黄に昼に買った牛乳と試薬棚から拝借した蔗糖を混入し、授業の実験と平行して実験器具を用いて作製したビーカー入りという点を除いては(笑)。幸い恐る恐る試食した友人(男性)は今も元気で同期の出世頭です。適当に作った割には高いクオリティーだったようでした。

忘れておりましたが、先日ティーズリンアン行って参りました。2歳の甥も同行したのですが断られず、美味しいケーキに彼も大満足でした。ところがafternoon tea setはやはり二人分からの注文で一人では行く甲斐がないことが発覚しました(笑)。そんな気がしてたんです。おいでの際にはお声を掛けて頂けばスポーツカーでお迎えにあがりますので、是非お誘いください(笑)。


投稿: KATO | 2007.04.13 13:28

>KATOさん
うーん…。リムさんの掲示板では書き込みが可能なのですね。うーん、うーん…。
もしかしたら、「にくばなれ」の方は標準のテンプレートを使っているのですが、「たらふく。」は、私がココログを強引にいじって、デザインをカスタマイズしているからかもしれません。なので、機種やブラウザなどの環境の違いによって、動作不良になることも考えられます。それが原因だとしたら、すぐに対応するのが困難です…。申し訳ございません。

なんだか、空恐ろしくなりました「実験プリン」。頭の中を「百味ビーンズ+パステルのなめらかプリン」のようなものが駆け巡っています。

投稿: 桜濱 | 2007.04.11 04:34

I supposed that this PC does not work well just on your web page, because I was able to write notes in Japanese on Mr Rim's page today. I think this is an opportunity to make progress in my English.
It is too difficult for me to explain "a pudding made in labo with remaining subjects of experiment" in English. I once have mentioned it on Mr. Rim's page, but I will try it agin some other time, sure in Japanese.

投稿: KATO | 2007.04.09 15:07

>KATOさん
お仕事でお使いのPCが不調というのは困ったものですね。でも、個人機が無事に稼動しているとのことで、なによりです。私の個人機でかな漢字変換ができなくなったら、3日は寝込んでしまうほど精神的ダメージを受けるはずです。
英文のコメントは、エイプリルフール記事を読むよりも驚きました(笑)

挙動不審で職質受けるだけでも、やはりかなりの精神的ダメージですよー。もちろん、公妨で連行されたら精神的ダメージでは済みませんが。そんなシーンは見られたくないですよぅ…(笑)
「実験プリン」? と、とんでもないものをお作りになったことがあるようですね。ちょっとだけいただいてみたいです。いいレポートが書けそうです。

投稿: 桜濱 | 2007.04.07 00:48

先日は英語で失礼致しました。>桜濱さま
だって、臥せっている間に更新されたかな?と
思って久しぶりに参りましたら、すっかり騙さ
れて悔しかったんですもの。でも、写真は人参
でしょ?と思ったんですよ?(笑)
その日の勤務地のPCの不具合で日本語入力が
できず、翌日まで待とうかと思ったのですが、
悔しくてcommentせずにいられなかったのです。
私の個人機は好調ですのでご心配なく。

因みに挙動不審程度なら多分周辺の交番で注意、
抵抗して暴れると公務執行妨害で中区千代田
2-23-18に連れてこられるのではないか
と思います。そうしたら、しょんぼり連行され
る桜濱さまを拝見できたかもしれません(笑)。
中区三の丸2-1-1には、そうですねえ、学
生時代の実験プリンで試食者が死んでしまって
いたら、もしかして連れて行かれたりしたかし
ら?でも、拘置所がないのでは?という気が致
します(笑)。


投稿: KATO | 2007.04.05 16:11

>KATOさん
ぱ、ぱーどん…。
即興気味で書いた記事だったのですが、お楽しみいただけたようで嬉しいです(笑)
あの場所で本当に1時間待ったとしたら、不審人物として「名古屋市中区三の丸2-1-1」の内部に強制連行されていたはずです。今後も御世話になる予定はございません。まだまだシャバで美味しいものを食べていたいです。

"Les Légumes Réels"は、英語だったら"real vegetables"とでもなりましょうか。本物と言いつつ「ウソ物」です。

以前、書かれていらっしゃったマシンの調子が悪化されたのでしょうか。日本語入力システムの不調でしたら、再インストールの必要があるかもしれません。うーむ、厄介ですね。一時も早く回復されることを願っております。

投稿: 桜濱 | 2007.04.04 15:22

How frustraing!
I was neatly tricked to imagine you observing the shop patiently for one hour.
I am verry sorry that I make a comment on this topic in English.
Since my machine is in bad condition,
it cannnot translate my words into japanese, and I am not good at French.

投稿: KATO | 2007.04.02 14:14

>藤田チエさん
記事内に書いた住所のところにはちゃんと建物はあります。けど、緑色のプレハブではありません。不用意に足を踏み入れると、でら怒られそうな場所です。
「嘘つきは泥棒の始まり」ですが、私はまだ御世話になったことはありません。

>べんぞうさん
一番相性が良いのは、やっぱり煮込みでしょうね。油ともよく馴染むので、炒めても良しだったような気がします。
笑ってくださいまして、ありがとうございました。夜中に「ライク・ア・ラビット」をひっそり寂しく切った甲斐がありました。

投稿: 桜濱 | 2007.04.02 00:56

これ僕も知ってました。
何度か食べたことありますが、シチューにつけて食べたり、むしろ煮込んだりして食べるとおいしいですよ。
とりあえずこの記事には笑わせてもらいました。

投稿: べんぞう | 2007.04.01 17:50

店は本当にあるんですね。(笑

投稿: 藤田チエ | 2007.04.01 15:31

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