待って、焦がれて、パンはおあずけ(ピーチのタルト、ブルーベリーのタルト:ル・パン・フランセ)
昨年末、マイフェイバリット・パン屋さん「ル・パン・フランセ」さんにお出かけしました。マイフェイバリットなのですが、久々の訪問でした。すると、お店は閉まっていて、窓ガラスに張り紙がしてあったのです。
休業のお知らせ
店舗移転につき、一時休業いたします。3月初めに新規開店を予定しております。
なんということでしょう。ちょっと足が遠のいていたうちに移転が決まり、お店が閉まり、私のおなかは「ぐぅ」と鳴りました。
それ以来、お店のサイトをこまめにチェックして、新規開店日の決定を心待ちにしておりました。そして、2月に入り、新店舗での開店日が3月5日に決まったことが告知されました。それを知って以来、待ち遠しくてたまりません。おなかが「ぐぅ」と鳴りました。
開店前日。3月4日。日曜日。良いお天気です。あと1日が待ち遠しくて、待ち遠しくてたまらなかった私は、「お店の場所の確認」という名目を作り上げて、新店舗へと自転車でふらりとお出かけしました。「ぐぅ」と鳴るおなかを抱えて。
今度のお店は東山公園のすぐ近く、幅広の東山通に面した場所にできたということでした。でも、詳しい住所を知らなかったので、東山公園駅の近辺をうろきょろとしておりますと、見覚えのある看板が目に留まりました。
おぉ、広くなっている!
クロスさせたバケットの絵柄の看板は、旧店舗でも使われていた「顔」です。「わぁ、前の通りの『ル・パン・フランセ』さんだぁ」と、ホッと一息ついて、「さて、場所は分かったことだし、明日は迷わずに買いに来れるな」と思っておりますと、お店のドアを開けて入る人がお一人。「あれ? 今日は日曜日だから定休日のはずなのに。それにサイトでも、明日が開店日だと書いていたし…? おかしいな?」と、頭の中にいくつかのクエスチョンマークが浮かんだところで、お店のドアを開けて入る人がお二人。袋を提げてお店から出てくる人がお一人。
「あ。開いてるんだ…!」
私はすぐさまお店の前に行きますと、ドアの横には「OPEN」の札が。やっぱり開いていたのです。
ここで、予定変更。「お店の場所の確認」を取り消して、「新店舗で初お買い物」に切り替え、さっそく入店しました。
「いらっしゃいませ」の店員さんのお声とともに飛び込んできたのが、マイフェイバリットな小麦とイーストのいい香り。さて、マイフェイバリットなパンを買い込みましょう。
…無いです。時間は14時頃。お店の営業時間は19時まで。閉店時間までまだまだ時間があるのに、ほとんどのパンが売り切れておりました。開店日は次の日のはずなのに。どうしてこんなに売れてしまっているんでしょう?
さっきからお客さんもひっきりなしにいらっしゃいます。マイフェイバリットなパン屋さんは、皆さんのフェイバリットなパン屋さんだったのです。皆さん心待ちにされていたのです。ふんわりと嬉しい気分になったのですが、パンが売り切れてしまっていたのはちょっと残念です。
店長さんがいらっしゃったので、ご挨拶を。
「新規開店おめでとうございます。でも、お店は明日からじゃなかったんですか?」
「えぇ。今日は特別に開けたんですよ」
とのこと。やっぱり、皆さんのフェイバリットで、人気店なのです。
「ぐぅ」と鳴るおなかは、ハード系のパンを欲していたのですが、上に書きましたように売り切れ。パンはまた今度ということにして、ショーケースの中のタルトを2つ購入。これで「ぐぅ」を抑えることにしました。
黄桃の食感が至極良いです
「ル・パン・フランセ」さんのタルト生地は、外側さっくりのクッキータイプですが、ちょっとだけパイの「パリッ」感もあります。クッキーとパイの中間よりも、ややクッキー側に重きが置かれている生地と言えるでしょう。
「ピーチのタルト」は上に明るい太陽のようなシロップ漬けの黄桃が乗っています。その下の生地は、ふわっとしていて、ほろりとほどける柔らかさ。この食感が「パン屋さんのタルト」っぽいような気がします。甘味はしっかりしていても、くどくはありません。もくもくぱくぱくたべることができます。
黄桃は生地のもっくりとした甘味とはまた別の甘味。しっとりとろとろの甘味が見た目のそのままの鮮やかな印象を与えてくれます。とろりとはしているものの、黄桃の繊維は残っていて、しゃくっとした歯ざわりが心地よいです。
ブルーベリーがもう少し多くてもいいかも
「ブルーベリーのタルト」は、ベースは「ピーチのタルト」と同じですが、上に乗っているのがブルーベリー、その上にお砂糖がまぶされています。ブルーベリーのプッチリとした皮が弾けると、キュッとした穏やかな刺激と酸味が広がります。「ピーチのタルト」に比べると、生地の分量が多く、その存在がはっきりしていて、甘味が強く感じられます。おなかにたまるのはこちらのタルトの方でしょう。「ぐぅ」と鳴っていたおなかも、たらふくになり、ようやく音をひそめてくれました。
今度の「ル・パン・フランセ」さんはカフェも併設されているので、お店ですぐにいただくことができます。お店でおなかが「ぐぅ」と鳴れば、すぐにぱくりとできるのです。硬めのバケットで作ったサンドウィッチが美味しいのですよ。小麦の焼けるいい香りに包まれて、コーヒーをお供にいただけるのですよ。…あぁ、思っただけでおなかが空いてきました。「ぐぅ」とおなかが鳴りそうです。
この看板が目印
◎店舗・商品データ
・商品データ
商品名:ピーチのタルト
価格:¥250
商品名:ブルーベリーのタルト
価格:¥250
・店舗データ
店舗名:Le Pain Français(ル・パン・フランセ)
住所:名古屋市千種区東山通4-17 黒川ビル1階
営業時間:10:00-19:00
定休日:日
公式サイト:http://le-pain-francais.com/
アクセス:名古屋市営地下鉄「東山公園」4番出口(東山公園口西交差点)から東山通を西(名古屋駅方向)へ約250mの左手。
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コメント
>みんたさん
「ル・パン・フランセ」さんのパンは、お腹いっぱいでも、無理して食べたくなるくらい美味しいんです。実は、このブログのヘッダー(「たらふく。」のタイトルのバック)の写真は「ル・パン・フランセ」さんのパン達なのです。リスペクトです。
以前はタルトと一緒にフランも売っていたのですが、最近はあまり作っていないようで。このフランが実に美味しいのです。玉子の香りが濃密で、「ふるるん」とした食感はやみつきになります。また、作って欲しいなぁ。
私もお菓子とパンは別腹です。いや、お菓子とパンが入るところが「本腹」で、普通の食事が入る場所が「別腹」のような気がしています。それくらい、甘いものは、よくおなかに入っていきます。
投稿: 桜濱 | 2007.04.02 00:38
読みながら一緒におなかが「ぐう」と鳴りそうでした。食後のはずなのに…
おいしそうなもののうち、お菓子とパンにはやはり別腹が存在しますね、確実に(苦笑)そしていつもながら桜濱さんのレポートは、その別腹にやさしくダイレクトに訴えてくださいます。
こんなしゃれたタルトが味わえるパン屋さん、いいですね。パン屋さんのお菓子っていう表現もよくわかります。嬉しい飾らなさというか…。
明日は必ずパンを食べようっと、と思いながら寝ます。
投稿: みんた | 2007.03.30 23:41