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2006.09.18

読めないデザートと、玉子じゃない「愛の玉子」(芒果雪凍、愛玉子ゼリー:菜香 中華街大通り売店)

 「横浜・鎌倉シリーズ」の鎌倉の方は、若干の心残りがあるものの、前回でお終いです。続いて横浜に場を移すことといたします。
 横浜と言って思いつくことばは、「港町」「おしゃれ」、…「中華街」! かなりイメージが固定的かつ貧困ではございますが、これくらいしか思いつきませんでした。このうち、食べ歩きに最も関係が深いのが最後に挙げた「中華街」でしょう。
 この「中華街」、横浜・鎌倉に旅をすると決めた際、一番初めに行きたいところとして、思いついたところでした。美味しいものがあるのはもちろんのことですが、もう一つ、『関帝廟』をお参りしたかったからです。「関帝廟」は、三国志で有名な武将「関羽」を祀っており、お参りすれば、商売繁盛・福徳利益を授かることができるところして知られています。

 遥か以前、私の学校の修学旅行先の一つが東京近郊で、そこで自由活動してよいということになっていました。三国志好きの私は「関帝廟」をお参りしたかったのですが、グループ活動だったために、私一人のわがままは許されず、「関帝廟」お参りの夢は夢のままで終わりました。それが今回、幾千夜の時を経て、ようやく実を結ぶこととなったのです。
 しかし、幾千夜の時を経た私は純粋な心を失っておりました。「三国志が好き」というよりも、御利益の方に重きが置かれていたのです。
 この「横浜・鎌倉食べ歩き編」を、ありがたくも初めから根気良くご覧いただいた方々は、うすうすお気づきになられていると思います。銭洗弁天でありったけのお金をざばざばと洗い、ここまで書いておりませんでしたが、鎌倉駅近くの本覚寺で、一日一回握ると御利益があるといわれる「にぎり福」という小さな素焼きの人形を4種類も買い、なおかつ商売繁盛の神様をお祀りしている「関帝廟」を訪れるというのです。

 そうです。

 この旅のメインテーマは食べ歩きでしたが、同じくらい重いテーマは「金運獲得・お金ザクザク」だったのです。これを振り返ると、自分は現世を生きる人間なのだなと深く思わされます。

 金運獲得を心のうちに秘めて、中華街に一歩踏み込みますと、美味しいもののお店が道の両側に軒を連ね、湯気と香りが立ち上り、呼び込みの喧騒、観光客の雑踏、極彩色の店構えが一気に飛び込んできました。この何かが起こりそうな雑然さ。私の好きな雰囲気です。「金運獲得はもちろんしなければならないが、この街を遊び倒そうではないか」という思いが一気に湧き上がりました。
 そう思うが早いか、あっちのお店に飛び込み、中華グッズをいじりまわり、こっちのお店に立ち入っては、小腹を満たしておりました。
 そのようにして、中華グッズ巡り、及び中華食を腹に収めた中で、一番「当たり!」と思った甘味が、今回ご紹介する「菜香」さんの「芒果雪凍」と「愛玉子ゼリー」です。

菜香 中華街大通り売店
 あの「聘珍楼横濱本店」さんのお隣です

 一つめの「芒果雪凍」はいわゆる「マンゴープリンサンデー」。マンゴープリンをベースにして、デコレーションをほどこしたものです。

芒果雪凍
 「太陽のスウィーツ」とでも言いましょうか。鮮やか!

 サンデーというと、味の違う数種類のものを飾り付けていて、カラフルなものを思い浮かべますが、「芒果雪凍」は、ひたすらマンゴー色を追求しています。
 ベースはマンゴープリン。その上にバニラ味のアイスクリームが乗せられていて、さらにその上にマンゴーソースがたっぷりと掛けられています。あとは申し訳程度にホイップクリームとココナツパウダーが顔をのぞかせて、さらに追伸の申し訳程度にミントが腰掛けています。

 ベースのマンゴープリンは、濃密な、香りしっかりのマンゴーの真実が詰められている風味。マンゴーそのものではないかと思うほどのマンゴーの深い甘さと、芯の強い酸味を感じることができます。スーパーマーケットで安売りされているパック入りのマンゴープリンを20個くらい集めて、高圧でギューッと濃縮したくらいの味の濃さです。「ぷるりん」とした食感も好感度が高いです。
 その上にたっぷりと盛られたバニラアイスもまた濃厚。ミルキーできめの細かい舌触りはマンゴープリンとはまた違った甘さと冷感を持って舌の上を流れていきます。下のマンゴープリンを一口食べて、やや強めの酸味を味わった後に、上のアイスをマンゴソース、ココナツパウダーと共に、しっかりとした甘さがじっくりと溶けていく様を思い浮かべながらいただきました。ホイップは口休め、最後はお好みでミントを口に含むのがよろしいかと。

 もう一つのおすすめは「愛玉子ゼリー」。「『愛玉子』とはどんな玉子なの? 玉子なのに甘いの?」と思っていたのですが、「愛玉子」とは、クワ科の植物の種子の成分を取り出して固めた、天然のゼリーらしいです。いつも食べている鶏卵とは親類でも何でもないようです。動物と植物。大違いでした。

愛玉子ゼリー
 見た目と違って、コシのあるゼリー

 「菜香」さんの「愛玉子ゼリー」は、見た目では、ほろほろと崩れるゼリーのようですが、実際にはかなりの弾力性があり、普通のゼリーより固い口ざわりです。この本体のゼリーにはあまり甘さは無く、シロップの味が主でした。これははちみつの甘さとレモンの酸味をもつもの。簡単に言ってしまえば、「はちみつレモン」の味でした。でも、市販の「はちみつレモン」とは違い、これまた、手作りだと分かる、しっかりとしたはちみつのとげの無い甘味と、すっきりとしたレモンの酸味です。「芒果雪凍」でたらふくになったお腹でも「つるりん、つるりん」といくらでも入っていきそうな気になりました。

 「愛玉子」は「おーぎょーちー」と読むらしいのですが、マンゴープリンサンデーの「芒果雪凍」は、何と呼べば良いのか、店員さんにお聞きするのを忘れておりました。暫定的に「ぼうかせっとう」と読むようにしています。正式名称をご存知の方はご一報くださるとたいへん助かります。


◎店舗・商品データ
・商品データ
 商品名:芒果雪凍(マングオ シュエドン)
 価格:¥420

 商品名:愛玉子ゼリー(おーぎょーちーぜりー)
 価格:¥420

・店舗データ
 店舗名:菜香 中華街大通り売店(さいこう ちゅうかがいおおどおりばいてん)
 住所:神奈川県横浜市中区山下町149
 営業時間:11:00-21:30(EAT IN 12:00-20:00(L.O.))
 定休日:年末年始以外無休
 公式サイト:http://www.oisii.net.co.jp/tensin/
 アクセス:みなとみらい線・元町中華街駅2番出口を出て、中華街東門を通り、約50m先の交差点を直進(交番を右手にして真っ直ぐ)。交差点から約150mの右側。


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コメント

>むいむいさん
拙文で幸せを感じてくださるなんて、光栄です。取材時期が真夏だったのに、記事にするのがこんな季節はずれになってしまったことを悔やんでいただけに、たいへん嬉しいお褒めのお言葉です。
「芒果」がマンゴーだということは、なんとなく想像が付いておりましたが、あらためて考えてみると…、

 ぼうかー
  ↓
 ぼうがー
  ↓
 もうがー
  ↓
 まうがー
  ↓
 まぅがー
  ↓
 まんぐゎー
  ↓
 まんぐわー
  ↓
 マンゴー!

 マンゴーになりました!!

>みんたさん
中華街というと、雑然騒然としているというイメージでした。確かに雑然とはしているのですが、こなれた雑然さというか、統制のとれた雑然さのように感じました。なので、ガイドブックを片手に、思い通りの食べ歩きができましたよ。

クワの実自体は日本でも採れるので、「愛玉子」も駄菓子屋さんで食べられたのでしょうね。製法を少し調べたのですが、やや手間が掛かるようなので、今は駄菓子屋さんでは食べられなくなったかもしれません。
「愛玉子」は、初めは「愛・玉子」で区切っていました。後で「愛玉ドリンク」なるものがあることが判明し、「愛玉だったんだ…」と分かった次第でございます。
歯ごたえは蒟蒻ゼリーのようでしたよ。

ピンインでの「芒果雪凍」の読みは了解しました。後ほど修正しておくことといたします。もし機会がありましたら「菜香」さんで訊いて下さると助かります。そしてお召し上がりくださいませ。

晩ごはんは、ちょっと贅沢をして「聘珍楼」でいただきました。ここで「トマトのシャーベット」をいただきました。すっごく美味しかったのですが、迂闊にも写真を撮り忘れ、なおかつ、ややお高いので、ここのブログでは似つかわしくはないかなぁと思って、記事にするのをパスしました。でも美味しかったですわぁ。

関帝廟では、次の記事の通りのへまをやらかしました(笑)

投稿: 桜濱 | 2006.09.19 17:52

う~ん、涼しくて美味しい文章でした。昔とずいぶん変わりましたけど歩きやすくなりましたし、行き飽きないところですよ~中華街。スイーツだけでもご案内しきれないほどここにはありますが、さすがの選択をなさっていると思います。

愛玉子…台湾の一般的な呼び名オーギョーチー、たまに発音違いでアイユイチーともききますし、昔は日本各地の駄菓子屋・露天などで売っていたことがあるとかでそれを知っている方にはアイギョで通じるとのことですね。植物のタネ(種なので子がつきます。愛玉の種ということで愛・玉子と切ってはいけません。桜濱さんのおっとりとして素敵なジョークに対して無粋ですが一応念のためw)はからとれるペクチン分なので寒天とゼリーのような食感だろうかなあ、ワイルダーの本に出てきた果物のペクチンゼリーと似ているかなあと思いながら、まだ食べたことがありません。
今回すてきに紹介していただいて嬉しいです。ぜひ一度は食べなければ。

アイユイチ式(ピンイン)だと芒果雪凍は「マングォシェードン」と読むようですけど、ここのお店の基準だとどうでしょうか。確かめてみたいなあ、いや正直に言うと名前はいいから食べたいなあと思います。行かなくちゃ…

関帝廟は行くとお線香の上げ方に驚きますね。お参りする人が大勢のときは外の通りまで雪のように灰が舞い降りてきます。あのあたりも名店が多いですね(食い気)

お隣の聘珍楼が、実はお菓子を買いに行くだけでも値打ちのあるところなのですが、蒸したり焼いたりしたものは別のお店で召し上がったようですので内容は次にゆずりましょう。
いつもたいへん長々書き込んでしまって申し訳ないです。おわびに次にいらしたとき何かおごりますね。

投稿: みんた | 2006.09.19 01:32

桜濱さん、お久し振りです。
いつも美味しい文章、有難うございます♪
読後にささやかな幸せを感じます。
「芒果雪凍」中国語の正しい発音は解かりませんが、
「芒果(マンゴー)雪凍(アイス)」だそうです。

投稿: むいむい | 2006.09.18 23:23

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