『多崎つくる』の巡礼地を巡礼するための雑考
※以下、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹著・文藝春秋・2013年4月)の内容に触れています。
「もう、3年も経っていたのだなあ」というのが、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』発売決定のニュースを目にしたときの思いでした。『1Q84』の印象があまりに強く、あまりにボリュームがありました。そのためか、目の前に、ぽん、と置かれている一冊が村上春樹さん三年ぶりの長編作品に思えません。
事前の情報がほとんど無かったためかもしれません。予告や広告などはほとんど何も無く、さあどうぞ、と目の前に置かれました。何も構えることなく、それを開きました。最初の一文で、瞬間、引き込まれました。あとは、終わりまでひといきに読み進めるだけでした。
読み終えた皆様は、それぞれ感想と、それぞれの読み解き方をされていることでしょう。私も、それに漏れておりません。
本作品では、私と関わりの深い地名が二つ出てきました。それで、つい、にやけてしまいました。「喪失と再獲得」が作品のテーマと言えるのかもしれません。それは的確では無く、もっと深遠なものがそうなのかもしれませんが、どちらにしても、軽いものではありませんので、「にやけ」てしまうのは相応しくないでしょう。でも、にやけてしまいました。
折角、知った場所が出てきたのです。難しい読み解き・考察は抜きにして、私がにやけた箇所を辿っていきます。



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