Vine Linux導入備忘録
Fedoraから乗り換えることにしたので、Vine Linux(以下Vine)の一からのネットワークインストールについて、書き残しておくことにします。
○導入の理由
ヤフオクで購入した2万円のB5ノートパソコンのWinMeのシステムを、自分の不注意で完全に削除してしまった。リカバリディスクも破壊してしまい、二進も三進もいかない。このリカバリディスクは標準のWinMeの起動ディスクと違い、そのパソコンで作ったものしか受け付けてくれない。
しかたないので、光学ドライブを購入して、それで自前のWinMeをインストールしようとしたけど、PCカードも、USBも光学ドライブを認識してくれない。CD/DVDからのインストールができない。手段がUSB接続のフロッピードライブか、内蔵LANしか残されていない。
前々から、Linuxに興味があったので、これをいい機会に導入を決意。
再掲になりますが、
―初期の環境―
Panasonic Let's note CF-B5ER
クリーンフォーマットしたハードディスク。
BIOSは起動OK。
USB接続のFDD使用可。
PCカードを認識してくれない。
なので、PCカード接続の光学ドライブが使えない。
LAN内蔵。
OSにお金を使いたくない。(重要)
英語が大の苦手。(難点)
でも、自分は文系。(最大の難点)
以上の状態で、用意するもの。
パソコン本体
LANケーブルとネットワーク接続環境
フロッピーディスク1枚
以下、Vine導入の記録です。上に書いたように文系だけど、英語ができないので、おかしな記述があるかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
1.フロッピーから起動しないのでどうするか。
フロッピーディスクを、Vineインストールの起動ディスクにします。これは、別のWinXP用のソフトrwwrtwinを使って、フロッピーディスクイメージを書き込みます。
RawWrite for Winの所在:http://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/Debian/debian/tools/rwwrtwin.zip
Vineのフロッピーディスクを使ったネットワークインストールはVer.3.2までしかサポートされていないようです。Ver.4.0からは、フロッピーには入らないサイズの起動ディスクイメージしか用意されていません。
なので、Vine3.2のフロッピーディスクイメージをダウンロードしておきます。
bootnet.imgの所在:http://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/Vine/Vine-3.2/i386/images/bootnet.img
rwwrtwin.zipを解凍して起動できる状態にしておきます。このソフトを使ってイメージの書き込みをすると内容は一度完全に消去されるので、フォーマットの必要は無いようです。
フロッピーを入れて、[image file]の欄で、"bootnet.img"を指定します。[Write]をクリックすると、"bootnet.img"の書き込みが始まります。
2.フロッピーからネットワークインストール
CF-B5ERにフロッピーを入れて、起動すると、Vine3.2のウェルカムメッセージ画面が出てきます。
まずは、まずはインストールの方法を訊ねてきているみたいです。グラフィカルかテキストかを問われます。調べてみると、私の場合、どっちにしてもテキストになるみたいなので、
boot:text<enter>
を選択します。
しばらくフロッピーの読み込みが続くと、インストール用の原語をどうするかの選択画面が出てきます。本当ならば[Japanese]を選びたいところなのですが、CF-B5ERだとこっちを選択するとフリーズするので仕方なく[English]にします。
[English]-[OK]
選択個所の移動はTABキーを使います。
キーボードの選択画面では、日本語106キーボードを探します。
[jp106]-[OK]
インストール方法の選択画面になります。インストール元を指定することになります。今回は「KDDI R&D Labs INC.」を元にします。
[HTTP]-[OK]
TCP/IPの設定になりますが、動的にIP(dynamic IP)を設定することにします。
[*]Use dynamic IP configuration (BOOTP/DHCP)-[OK]
[*]のチェックを外すときはスペースキーを使います。
HTTPのインストール元の指定画面が出てきます。ここをちゃんと指定しないと、インストールできません。ここでKDDI R&D LabsさんのVineのディレクトリを指定します。
Web site name: ftp.kddilabs.jp
Vine Linux directory: /Linux/packages/Vine/Vine-3.2/i386/
[OK]
インストール元の確認が取れたら、マウスの選択です。CF-B5ERは2ボタン式トラックボールなので、
[Generic - 2 Button Mouse (PS/2)]を選択
[Emulage 3 Buttons?]を解除(よく分からないから)
[OK]
「Welcome to Vine Linux!」画面は[OK]。
どのようにシステムをインストールするかの選択が出てきます。[Everything][Base System][Custom][Upgrade Existing system]の4つがありますが、Linuxに慣れていないので、全部入れることにします。
[Everything]-[OK]
ディスクパーティションの設定に移ります。Winシステムならパーティションの切り方がなんとなく分かるのですが、Linuxはやはり慣れていないせいもあり、
[Autopartition]-<enter>
オートパーティションでもなんか選択してくださいという画面が出てきました。今回はハードディスク全体を一つのLinuxの一つのパーティションにしたいので、
[Remove all partitions on this system]-[OK]
を選びます。
すると、「こんな風にパーティションができますよ」と出てきます。おまかせなので、ここも[OK]。
ブートローダーを使いますか?と訊かれました。ブートローダーが分からなかったので調べてみると、電源を入れて、最初にどのシステムを起動させるかを選ばせるものだということが分かりました。無いと困るらしいです。なので、
[*]Use LILO Boot Loarder - [OK]
オートにしたのにしつこいくらいに訊いてきます。次は、そのブートローダーをどこにインストールするか?ということらしいです。
Master Boot Record (MBR) - [OK]
で、たぶん間違いはないでしょう。
まだ、何か出てきます。ブートがどうとか、カーネルがどうとか言っています。英語なのでなおさらイヤになってきました。空欄でも良いようなので、そのまま
[ ] - [OK]
ブートがどうとか…。どこのパーティションにブートを置くからしいです。もうどうでもよくなってきているので、
そのまま[OK]
やっとブートから開放されました。タイムゾーンの設定です。日本に住んでいますので、
[Asia/Tokyo] - [OK]
ROOT(たしかWinだとAdminだったっけ。重要だ)のパスワード設定です。間違えないように、2回入力して、[OK]です。
ノーマルユーザーのアカウント設定になりました。今回は、ルートだけ設定することにしますので、飛ばします。
全て空欄 - [OK]
ビデオカードの設定はデフォルトで[OK]。
インストールログがありますよ、というメッセージがでてきたので[OK]。
ようやくここで「フォーマット―パッケージのインストール」が始まります。長かった。…でも、ここからがまた長いです。インストールが終わるまで、ADSLで1時間半くらい掛かりました。
長時間のインストールを我慢すると、モニターの設定画面が出てきました。この機種にちょうどよいサイズを選びましょう。
[CRT Monitor 1024x768] - [OK]
色数、解像度、ログイン画面の種類の選択です。
[Hight Color (16 Bit)],[1024x768],[(*)Graphical] - [OK]
「Conplete」の画面が出てきました。長かったです。なにやら書いていますが[OK]しか選択ができないようになっているので、そのまま
再起動が終わるとログイン画面が出てきました。ログインの前に右上の[Language]で[
日本語」を選択します。
[Japanese 日本語] - [OK]
ユーザー名を「root」
ここで、「日本語を設定していますが、標準にしますか?」というのを訊かれるので、
[Make Default]
やっと、ウィンドウシステムが起動しました。時間が掛かる!
3.カスタマイズする
カスタマイズと言っても、Firefox、Thunerbird、openofficeのインストールをするくらいのものですが。
そうそう、このままの状態だとネットワークがつながっていないと、起動時にストップするので、起動時のネットワーク接続を切っておきます。
[アプリケーション] - [システム・ツール] - [ネットワークの設定]
[イーサネット LANカード]を選択 - [プロパティ]
[コンピュータの起動時に有効にする(S)]のチェックを外す - [OK]
[OK]
で、起動後に手動でネットワーク接続することになります。
・Firefoxのインストール
調べてみると、どうやら、GNOME端末でコマンドを入力すれば、自動的にインストールしてくれるらしいのが分かりました。
[アプリケーション] - [システムツール] - [GNOME端末]
#apt-get install firefox
パッケージリストを読み込んでいます...完了
依存情報ツリーを作成しています...完了
E: パッケージ firefox が見付かりません
あれ、これでいいはずなのですが、あっ、先に、updateを行ってみましょう。
#apt-get update
.
(中略)
・
#apt-get install firefox
以下のパッケージが新たにインストールされます:
firefox
今度は上手くいったみたいです。順番を間違えてはいけないのですね。続けて、同様にThunderbirdもインストールしましょう。
#apt-get install thunderbird
パッケージリストを読み込んでいます...完了
依存情報ツリーを作成しています...完了
E: パッケージ thunderbird が見付かりません
・openofficeのインストール
うーん、今度は本当にインストールできないみたいです。仕方ないので、公式サイトからダウンロードいたします。と、その前にopenofficeの方を試してみましょう。
#apt-get install openoffice
パッケージリストを読み込んでいます...完了
依存情報ツリーを作成しています...完了
.
(中略)
.
以下のパッケージで置き換えられます:
openoffice.org
E: パッケージ openoffice はインストールすることができません
「#apt-get install openoffice」ではダメで、「#apt-get install openoffice.org」だとOKでした。
・Thunderbirdのインストール
Firefoxを起動して、Thunderbird2のページに移ります。
所在:http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/
「無料ダウンロード」というところをクリックします。自動的にダウンロードが始まるので、…すが、保存先が選択できないです。Winと違うなぁ。どこかで設定すれば保存先の指定ができるのでしょうが。
ダウンロードしたファイルがデスクトップにできてしまったので、保存先に任意のフォルダを作成して、そちらに移動させます。フォルダの作成はWinと同じですね。
移動した先で、ファイルをダブルクリックすると、解凍されました。特別なソフトは必要ないので楽です。
このまま、解凍された先の"thunderbird"というファイルをダブルクリックすれば実行されるようですが、不便なので、「シンボリックリンク」を作ることにします。こちらを参考にしました。
参考:http://tmcosmos.org/linux/common/usrlocal/usrlocal01.html
[アプリケーション] - [システム・ツール] - [GNOME端末]
#ln -s /usr/local/bin/thunderbird/thunder
bird /usr/local/
これで一応は、サブノートとしての機能を備えてくれました。あとは、随時、機能を探っていくつもりです。
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