« 厚く御礼申し上げます。記念の何かをいたします。 | トップページ | 年の初めのためしとしての「ミスド福箱」 »

2005.12.31

今年の「山」登り納めは「甘口いちごスパ」&「甘口いちごスパ」

 先日もお知らせ致しましたが、25日に、めでたくもデイリーポータルZ「コネタ道場」で黒帯を頂くことができました。この嬉しさだけで、ごはん3杯は食べられそうです。
 でも、ただごはんを食べるだけでは、味気ありません。「もっと、派手にパーッと、お祝い食事をしなければ」と思い、料理店に向かいました。

 その料理店の名前は「喫茶マウンテン」。

 喫茶と名乗っていらっしゃいますが、私が見る限り、そんな領域を超えています。こちらでお茶だけを飲んでいる方など拝見したことがございません。まごうことなき「料理店」です。注文できる品数が300近くあるなんて、これぞ、まさしき「注文の多い料理店」。

 12月29日。この日はマウンテンの年内最終営業日。誰そ彼時の午後5時半。

 「さぞかし混んでいるのでしょうね」と思いきや、駐車場は車2台、自転車は無し。当然、入山口の行列も無しです。近隣の大学は冬休みとなり、帰省している人が多いからでしょうか。するりと山に入ることができました。

 山中には、カップルが2組のみ。ゆるりとした曲が流れるだけです。よく見かける絶叫・悶絶、フラッシュピカピカといった光景は今日はありません。とても静かで穏やかな雰囲気に満ちております。

 山中の雰囲気がどのようなものであろうと、加納マスターはいつもと全く変わらぬご様子。
 2組のお客様には料理が全て届けられているようで、調理はお休み中。店員さんと二言三言、雑談を交わされていらっしゃいました。

 店員さんがお水とメニューを持って来てくださいます。

 しかし、私はメニューを渡してくださる店員さんを制して、マウンテンを知ったときから持ち続けた、夢のオーダーをいたしました。

 「甘口いちごスパ。ダブルでお願いいたします」

 「ダブル」。全てが倍になるオーダー方式。量も値段もです。普通は大盛りになると、単品二つよりも安くなるものなのですが、「山」では、そのような常識が通用しないことにはもう慣れっこでございます。

 オーダーを受けた店員さんは甘口スパのダブルが初めてらしく、イチゴの数量などのレクチャーを受けていらっしゃいました。その間、マスターの雑談が続きます。

 「おまえ、免許持っとるのか? 俺は免許にゃーで。160キロオーバーで免許無くなってなー。旗振って俺のこと応援しとるかと思ったら、違っとった。わはははっ」

 …もちろん、冗談でしょう。

 ダブルなので、かなりの待ち時間を覚悟しておりましたが、10分そこいらで「赤い山」が完成した様子。

 「これ食べれば、絶対、来年いいことあるぞ」

 マスターのこの確信に満ち溢れた、力強いお言葉と共に運ばれてきたものが…、

甘口いちごスパ・ダブル
 前のと比べてみてください

 フライパン、いや土鍋のような型の、ダブル特製の皿と思しきものに盛られた赤と緑のファンタジー。

 なんと鮮やか。なんと豪華。…美しい!

 ケーキのおかげで黒帯をいただけた記念にふさわしいビジュアルです。
 内径約25cm、高さ6cmの厚手のお皿に、トッピングとして、イチゴが5個にキウイが11枚、生クリームどっさり。標高(テーブルから、一番高い位置に盛られたイチゴまで)約10cmという、すばらしい大盛りっぷりです。頭の中で『威風堂々』が流れ始めます。

ダブル皿の取っ手
 この部分をどう使えと?

 それでは、入山いたしましょう。まずは、目をさすような鮮やかさを放つスパを一すくい。

サンプル風に
 いちごスパの料理サンプルは合羽橋でも置いてないでしょうね

 いただきます。…うん、うん。この甘さ。久しぶりですわ。ほぼ半年振りの「甘口いちごスパ」登りです。甘さ控えない生クリームとイチゴシロップらしきものが練りこまれているであろうスパを絡めると、えもいわれぬ芳醇な甘さが広がります。
 スパをするする、たまにイチゴをぱくり。このイチゴがまた良いのです。イチゴ味スパは主に甘さ担当、本物イチゴは酸味担当。きちんと役割分担がされているのです。
 あつあつのスパに乗せられたキウイは、イチゴとはまた方向性の違う酸味と甘みを提供してくれるのです。あまりでしゃばり過ぎないシャッキリとした歯ごたえも、アクセントとして絶妙。

 やっぱり、「甘口いちごスパ」最高ですわっ!

と、思いながらスパをすくい上げると、麺と一緒に炒められて、煮えきって溶けかかっているイチゴの半身が絡んできました。トッピングのイチゴはへたがきちんと取られているのですが、炒めイチゴの方はへたはそのままで、半分にカットされています。

 うん、うん、そうそう。これが食べにくいのよねー。

と、難点までが懐かしく愛おしく感じられます。この炒めイチゴは4個分入っておりました。

 息つく間もなく、するりするり、かじかじ、ぱくぱく。その間に他のお客さんは、皆様下山されました。
 私はさらに、もくもくと食べ進めていると、油まみれの底が見えてきました。湖のように、皿全体に広がるこの油面には、己の影が映っております。

 その影を見つめながら、この一年をしみじみと振り返ります。
 もともと、ミスド東ハトなどの甘いものの感想とコネタ記事でほそぼそと始めたブログが、お正月あたりから、ようやく軌道に乗り始めました。
 今年は大好きなミスドの福箱から始まり、デイリーポータルZ「コネタ道場」への投稿へと。コネタとミスドを織り交ぜながら、細々と記事を書き続けていた春弥生、運命的な邂逅が。そうです、ここ「喫茶マウンテン」です。

 一発でとりこになりました。

 なんという発想力。なんという挑戦心。なんというサービス精神。

 マウンテンは好き嫌いがはっきりと分かれるお店でしょう。「こんなゲテモノを売りにしているなんて、怪しからん店だ」と思われる方もいらっしゃると思います。

 しかし、私はそうは思いません。全ては上の3つに集約されています。他で食べられないものを食べてほしい。加納マスターのその思いが熱く伝わってくるのです。量が多いのも、おなかを空かせた、若い学生さんにおなか一杯になってほしいがため。「残させるために作っている」わけではないと確信しております。

 繰り返し「山」に通う「登山者」達の多くは、マスターのその精神に惹かれるところが大きいのでしょう。
 もちろん、私もその一人です。甘いものが大好き。食べるのが好き。それだけで「山」に登っているとは思えないのです。居並ぶ謎のサボテン、薄暗い独特の雰囲気を持つ「山中」、マスターのお人柄等々…。「山」にまつわる全ての要素に惹きつけられるのです。
 私は、来年も、再来年も、またその次の年も、ずっとずっと登り続けたいです。使い古された言葉ではありますが、「そこに『山』があるから」。

甘口いちごスパ・登頂成功
 ふいーっ、満腹、満腹

 16分間の至福の時をぬけて、下山の時となりました。マスターがお声をかけてくださいました。

 「ごちそうさまでした」
 「おー、兄ちゃん、甘いもの好きか?」
 「はいっ、甘いもの大好きですー」
 「そうか。そうだと思ったー。兄ちゃん『甘い顔』しとるからなぁ」

 『甘い顔』? 乾燥肌で少々粉っぽくなり、粉砂糖が付いているように見えるからでしょうか。…いやいや、『甘いマスク』の意味で取ることにしましょう。

 「どうも、ありがとうございますー。今年はお世話になりました。来年もお伺いしますので、よろしくお願いいたします」
 「こちらこそ、どうもありがとうございます。来年は4日から営業なんで。じゃ、良いお年をっ」

 おなかは甘さでいっぱい。心の中は、幸せと、嬉しさと、楽しさでいっぱい。がらんとした駐車場を自転車でゆっくりと走り抜けたのでした。

 最高の黒帯祝いができましたわ。

――――――――――

 この記事を以て、本年最後の更新といたします。この一年、約6万人もの方々に御覧いただきました。本当にありがとうございました。とっても励みになりました。感謝、感謝です。なにとぞ来年もよろしくお願いいたします。

 それでは、みなさま、良いお年をお迎えくださいますよう、お祈り申し上げますっ!


人気blogランキング

ほめられて伸びるタイプなので、押していただけるとすごく喜びます。

|

« 厚く御礼申し上げます。記念の何かをいたします。 | トップページ | 年の初めのためしとしての「ミスド福箱」 »

コメント

>かよちゃん
 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたしますね。

 何か、締めくくりにふさわしいことをしたいなぁ、と思って、思い切ってダブルにいってみました。
でも、写真で見ると、なんだか迫力が薄れているのです。仰るように、本物はすごい迫力でしたよ。言葉で表すならば「もっさり」とでもなりましょうか。

 お客さんが少なくて、手がすいている時は、マスターはお客さんとよくお話なさいますよ。ある種のカリスマ性を感じることができます。
 7日の登山会にはなんとかして参加したいと思います。今度は何を食べましょうか。

投稿: 桜濱 | 2006.01.03 00:57

明けましておめでとうございます。
 新年そうそうすごいレポートを見せていただきました・・・。きっと写真でみるより本物の方が迫力あるでしょうね・・・。想像できます。
 それにしても山のマスターとお話したんですね。うらやましーーー。一体どんな人なんだろうと思っていましたが、やっぱり一般人とはちょっと違うようですね・・・。
 来年も一緒に登山できることいいですね。ではでは。

投稿: かよちゃん | 2006.01.02 16:33

>リムさん
 明けましておめでとう御座います。旧年中は大変お世話になりました。

 新年一発目が「いちごスパ」は幸運の印ですよ。マスターのお言葉を信じるならば…。

 5分過ぎたあたりから、他のお客さんが続けざまに、下山されたために、とーっても、静かでした。あんな静かな山は初めてです。
 そのため、たんたんと、しみじみと、しっかり味わっていただくことができました。

 それでは、今年もよろしくお願いいたいます。

 7日の登山会に参加できるならば、何か別のダブルか、おしるこスパに再戦したいと思います。あっ、「なべスパ」って手もありますね。…流動的に対処することになるでしょう。

投稿: 桜濱 | 2006.01.01 13:25

し・・・・新年一発目に見たページが
甘口イチゴのダブル・・・・・
なんて不吉な・・・

それにしても、
さすが「甘い顔の甘党」(笑)
ダブルでも淡々とたいらげてしまうんですね。

オソルベシ。

まぁ、それはともかく、
今年もよろしくお願いいたします。

投稿: リム | 2006.01.01 07:29

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/44489/7924853

この記事へのトラックバック一覧です: 今年の「山」登り納めは「甘口いちごスパ」&「甘口いちごスパ」:

« 厚く御礼申し上げます。記念の何かをいたします。 | トップページ | 年の初めのためしとしての「ミスド福箱」 »