今日の「山」登りは「お茶ピラフ」
日ごとに暑さが和らいでいき、虫の音と、しっとりとした涼しい風が五体に沁みる季節になりました。空は高くなり、規則正しく並んだ雲はまさしく秋のものです。ほんの2,3週間前の厳しい暑さが、遠い思い出の中にあるような。でも…、
「そんな季節感など問答無用! ウチはいつでも夏だし、冬だ!」
という品揃えのお店があります。喫茶マウンテンです。
マウンテンでは、鍋物が一年中供されます。カキ氷も一年中供されます。それが美味しく食べられるかどうかは問題ではありません。いつでもあることが重要なのです。
そうは言っても、山で冬にカキ氷、夏に鍋物を食べるのは、無謀な挑戦でしかありません。あまりにリスクが大きすぎます。無理に食べた結果残してしまうと、普通に残す以上の嘲笑をあびることになってしまうのです。
一度はカキ氷を登っておかねばならない、と常々思っていた私は、まだ夏の暑さの残る先々週、ささのってぃと共に登り、登頂を果たしました。
その登山も、今日の山登りの前哨戦に過ぎなかったのです。
今日は、「奇食の館」のリムさん主催の第2回登山会が行われました。今回の目的は、
「たらい氷」を登ること
です。
「たらい氷」とは、今年8月のメニュー改訂で設けられた新カテゴリー「???」に名を連ねている「????」の正体。登場から正体が明確になるまでに、1ヶ月近くかかったといういわくつきのモノです。
さて、これがその「たらい氷」ですっ!
と行きたいところですが、詳しいレポートは主催者に先をお譲りすることにして、今日は氷の口休め用に注文した「お茶ピラフ」のレポートを書くことにします。
初めは口休め用に、前から目を付けていた「森のバターライス」を注文したのですが、あいにく品切れということで、これまた目を付けていた「お茶ピラフ」にやむなく変更をいたしました。
「お茶ピラフ」。「森のバターライス」に比べて、なんとも分かりやすい名前の付け方ではありませんか。お茶が入っているピラフです。お茶と言っても飲むお茶ではありませんよ。
茶葉を入れているので「お茶ピラフ」
お茶の葉っぱです。
お米が満遍なく黒い粒をまとっていますね。これがお茶の葉っぱなのです。飲む用のお茶の葉の形を想像しておりましたので、「粉砕されているだけ食べやすいかもしれない」と思ってしまう私は、すでに感覚が麻痺しているのかもしれません。
ふんわりと立ち上る湯気の香りに、
あぁ、妙香園…
と、思ったのもつかの間。緑茶の爽やかさを蹴散らして、しょっぱーい香りが主張を始めます。お茶のつぶに混じって、高菜漬けを刻んだものが混ぜ込まれておりました。
口にすると、お茶よりも高菜の味の方がはるかに強く感じられます。高菜、高菜、高菜、お茶、高菜、高菜、お茶、くらいの割合です。見た目のお茶っ葉の量の割には、お茶の苦味は感じられません。そのような、お茶独特の風味が薄いからでしょう、お茶ピラフというよりも、高菜チャーハンという名前の方がしっくりきそうです。
高菜の香りは大きく前に出ているものの、味の方では塩味が強すぎるようなことはありません。また、もともと油がきつくないうえに、お茶の葉の軽い渋みと清涼感が油を上手く抑えていて、すいすいぱくぱくと食べ進めることができました。油っけがもっと薄ければ、高菜茶漬けに近くなるだろうなと思わせる味でした。
私は何の抵抗感も無く、美味しくいただくことができましたが、お漬物のくせが苦手な方には、おすすめするのを控えたいと思います。
「お茶ピラフ」を命綱にして挑んだ「たらい氷」。いかなる結果になったのでしょうか。壮絶なドラマの記録はまた明日。面白かったですよ。
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