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2005.09.25

今日の「山」登りは「たらい氷」

 登山会当日、私は一抹の不安を抱いておりました。その日は、たいそう夢見が悪かったのです。はっきりとした内容は覚えておりませんが、登山会に参加している夢でした。なんとも形容のし難い重苦しさを感じ、目が覚めると、じっとりと汗をかき、四肢の先まで疲労感に囚われていたのです。
 このような夢を見たのも、知らず知らずのうちに「たらい氷」への恐怖をつのらせていたからなのかもしれませんし、反面「たらい氷」をあなどる心が己のどこかにあり、自らに「気を引き締めてかかれ」と警告を発するためだったからなのかもしれません。

 恐怖感にしろ、警告にしろ、磐石の態勢をもって「たらい氷」に挑むために、アタック開始までの間、完全な空腹状態を作らない、水分を控えるなどの対策をとって、運命の時間を待ったのでした。

 夕刻、雨のそぼ降る中、「たらい氷」という、どう考えてもまともではない山に登るために集まった参加者は、主催のリムさんをはじめとした7人(男性4人、女性3人)。「たらい氷」は通常のカキ氷の4,5人分くらいだという情報と、登山経験者が5人という好条件が揃い、私の不安も幾分晴れたのです。

 いくらかの待ち時間の後、いよいよ「たらい氷」を注文する段となりました。ここが一つ目の盛り上がりです。店員さんから「氷カテゴリーの中から一種類選んで注文するように」と告げられました。
 これは予想外の事態です。皆、数種類のシロップを選べると思っていたのです。ここでチョイスを間違えると、大惨事が起こることは確実。慎重に選択しなければなりません。
 数分間の話し合いの末、シロップのお味は歴戦の猛者、リムさんにおまかせするということになりました。34種類の中から選び出されたお味は…

 「巨峰でお願いします」

 うむ、奇を衒わず、確実に食べ進めることができ、写真栄えのする色のシロップを選びましたね。さすがです。登山前にリムさんがおっしゃった「今のところ全て登頂に成功しているので遭難だけは避けたいです」という言葉が思い出されます。

 これで、第一の山は越えました。あとは大量の氷が届くまで待てばよいのですが、そこは「奇食の館」読者ご一行様。それだけでは飽き足らず、思い思いの料理名を告げていきます。
 私は前回の記事にあるように「お茶ピラフ」を注文しましたが、あとはこのようなラインナップでした。

 サボテンピラフ
 オムハンライス(赤)
 玉子サンド
 甘口キウイスパ
 タコスピラフ
 タカナベーコンピラフ

 甘口あり、ワンコインあり、サンドイッチありとバランスのとれた布陣です。完全登頂を目指す心意気が見て取れますね。

7本のいちごスプーン”
 7人分の“得物”

 普通のカキ氷でも結構な時間待たねばならないことが分かっておりましたので、じっくりと腰を据えて、たらいが届くのを待ちます。徐々に高まる緊張感。

 「どんなたらいで来るんですかね」
 「赤ちゃんが入るくらいかしら」
 「プラスチックの大きなものだったらどうしよう…」

などの、たらいトークが繰り広げられます。

 そして15分後。第二の予想外の事態が勃発しました。各自注文した品よりも先に「たらい氷」がやってくるではありませんか。まさかこんな短時間で完成するとは…。
 店員さんに抱えられてやってくるその姿は、まさに威容かつ異様。周囲の席からどよめきが起こります。そして、くっつけられた二つのテーブルの真ん中に…、

 どすん。

たらい氷
 大氷山「たらい氷」!

 狂乱。騒乱。大混乱。
 「うわーっ!」「すげーっ!」「でかっ!」などなどの賛辞が辺りから巻き起こります。そして、フラッシュの嵐。隣のテーブルのお客さんまで「撮らせてもらっていいですか」とパチリ。

 「さぁ、溶けださないうちに食べましょう」

 リムさんの声に促され、めいめいスプーンを取り上げ、標高40cmの山に突き立てます。果てしない山登りが始まりました。

大氷山への第一歩
 記念すべき第一歩を踏み出す

 できるだけ、こぼさないようにそっとすくい取り、口に運びます。荒く削られた氷は口壁を軽く刺激し、舌に痺れを感じさせたあと、すっと溶けると共に、シロップの甘さを残していきます。この「巨峰」シロップの甘さは何かに似ています。

 「ファンタグレープの味ですよね」

 あー、そうです、そうです。炭酸が抜けたファンタグレープに極めて似ていますね。また「サンキスト」などの紙パック入りのグレープジュースの味にも似ているような気もしました。要はあちこちで売られているグレープのジュース味と思ってくださいませ。

 「たらい氷」到着から数分ごとに、各自注文の品がやってきます。「山」を代表する「甘口キウイスパ」も、「たらい氷」と比べると、

甘口キウイスパとたらい氷
 甘口キウイスパとの比較

 こんなにかわいらしくなりました。「甘口キウイスパ」に限らず、普通なら特盛に見える「山」のお料理も、「たらい氷」の隣に置いてしまえばあら不思議。公園のお山のようになってしまうのです。

 登頂開始から10分。40cmあった山は25cmの高さとなりましたが、山の先端のふわりと盛られた氷を食べただけですので、感覚的には2合目といったところでしょう。あせらず、手持ちの救いメニューをつつきながら先を目指します。

あと8割
 まだまだ2合目

 開始から25分後。埋もれていたアイスをようやく発掘しました。掘れども掘れどもなかなか姿を見せなかったので、「もしかしたら『たらい氷』にはアイスは無いのかも」と思い始めていただけに、やや鈍りかけていた一同の手の再び活気が戻ります。

アイス到達
 白い助け舟

 残り少ない救いメニューを全員でつつき、口休めをしながら、もくもくと食べ進めていきます。でもそこは「たらい氷」に立ち向かう七人の侍。ペースががくりと落ちるなどということはありません。

 たらいの縁まで達したところで、再び計測をします。たらいの直径は約28cm(内周)、高さは12cmでした。最初の高さ40cmも使うと、おおよその体積が求められるはずです。数学に強い方は算出してみてはいかがでしょうか。

直径を計る
 たらいとしては小ぶりだが、氷の容器としては規格外

 アイス発掘から10分後。ついにたらいの底が見えました。底部分には上からじわりじわりと浸み降りてきたシロップが、深い深い赤色となって蟠っておりました。

シロップ溜まり
 「たらい氷のシロップ泉期」と名付けたい

 「たらい氷」は全体にシロップが行き渡っており、白い無味の氷を食べねばならないことはほとんどありません。ここにきてのシロップの泉は、幸と見るか、不幸と見るか。シロップが少ない部分を、じゃきじゃきと突き崩し、味の均一化を図りながら、ラストスパートに入ります。

9合目突破
 9合目を駆け抜ける

 そして、ついに登頂から55分後。偉大なるフィナーレを迎えることとなりました。氷とシロップとアイスの混合物をわずかに残すのみとなったたらいは…、

山頂目前
 山頂はすぐそこ

 リムさんの手によって持ち上げられ…、

最後の一歩
 最後は主催の手により…

 一気に飲み干されます。

 あの巨大な氷山が、7人の手によって制覇された瞬間です。

大氷山登頂成功!
 大氷山は制された

 こうして見ると、底に段差のある容器はたらい以外の何ものでもないですね。
 長時間のアタックになることは最初から予想されており、「溶け」が最大の問題点だったのですが、たらいが金属製だったために、予想よりもはるかに少ない量の溶けで済みました。

 「たらい氷」の登頂成功を受けて、他の品の残りも後顧の憂いなく食べ進めることでき、完全登頂を果たすことができたのです。

 あまたの空き皿を前にして、しばし達成感にひたった後、下山の仕度にとりかかります。あっ、そうそう伝票を確認してみましょう。

正式名称確定か?
 正式名称確定としていいかも

 巨氷 まる「た」。「巨峰氷たらい」の略でしょう。やはり正式名称は「たらい氷」だったのです。

 山を下りた7人は、お互いの健闘をたたえながら散会しました。登山者として、本当にいい経験をさせていただきました。リムさん、参加者の皆様、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

 帰り際、リムさんに感謝の意を込めて、お渡しした品。

ドリアンビスケット
 ドリアンビスケット

 私には開封の勇気がありませんでした…。

 ―補足―
 この「たらい氷」、4人以上でなければ登頂は難しいという感じを受けました。1人、2人でのご注文はお控えになられたほうがよろしいかと思います。


・本記事からのトラックバック先
 http://blog.livedoor.jp/morimrim/archives/50025271.html

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今日の「山」登りは「お茶ピラフ」

 日ごとに暑さが和らいでいき、虫の音と、しっとりとした涼しい風が五体に沁みる季節になりました。空は高くなり、規則正しく並んだ雲はまさしく秋のものです。ほんの2,3週間前の厳しい暑さが、遠い思い出の中にあるような。でも…、

 「そんな季節感など問答無用! ウチはいつでも夏だし、冬だ!」

という品揃えのお店があります。喫茶マウンテンです。

 マウンテンでは、鍋物が一年中供されます。カキ氷も一年中供されます。それが美味しく食べられるかどうかは問題ではありません。いつでもあることが重要なのです。

 そうは言っても、山で冬にカキ氷、夏に鍋物を食べるのは、無謀な挑戦でしかありません。あまりにリスクが大きすぎます。無理に食べた結果残してしまうと、普通に残す以上の嘲笑をあびることになってしまうのです。

 一度はカキ氷を登っておかねばならない、と常々思っていた私は、まだ夏の暑さの残る先々週、ささのってぃと共に登り、登頂を果たしました。

 その登山も、今日の山登りの前哨戦に過ぎなかったのです。

 今日は、「奇食の館」のリムさん主催の第2回登山会が行われました。今回の目的は、

 「たらい氷」を登ること

です。
 「たらい氷」とは、今年8月のメニュー改訂で設けられた新カテゴリー「???」に名を連ねている「????」の正体。登場から正体が明確になるまでに、1ヶ月近くかかったといういわくつきのモノです。

 さて、これがその「たらい氷」ですっ!

と行きたいところですが、詳しいレポートは主催者に先をお譲りすることにして、今日は氷の口休め用に注文した「お茶ピラフ」のレポートを書くことにします。

 初めは口休め用に、前から目を付けていた「森のバターライス」を注文したのですが、あいにく品切れということで、これまた目を付けていた「お茶ピラフ」にやむなく変更をいたしました。
 「お茶ピラフ」。「森のバターライス」に比べて、なんとも分かりやすい名前の付け方ではありませんか。お茶が入っているピラフです。お茶と言っても飲むお茶ではありませんよ。

お茶ピラフ
 茶葉を入れているので「お茶ピラフ」

 お茶の葉っぱです。
 お米が満遍なく黒い粒をまとっていますね。これがお茶の葉っぱなのです。飲む用のお茶の葉の形を想像しておりましたので、「粉砕されているだけ食べやすいかもしれない」と思ってしまう私は、すでに感覚が麻痺しているのかもしれません。

 ふんわりと立ち上る湯気の香りに、

 あぁ、妙香園

と、思ったのもつかの間。緑茶の爽やかさを蹴散らして、しょっぱーい香りが主張を始めます。お茶のつぶに混じって、高菜漬けを刻んだものが混ぜ込まれておりました。
 口にすると、お茶よりも高菜の味の方がはるかに強く感じられます。高菜、高菜、高菜、お茶、高菜、高菜、お茶、くらいの割合です。見た目のお茶っ葉の量の割には、お茶の苦味は感じられません。そのような、お茶独特の風味が薄いからでしょう、お茶ピラフというよりも、高菜チャーハンという名前の方がしっくりきそうです。

 高菜の香りは大きく前に出ているものの、味の方では塩味が強すぎるようなことはありません。また、もともと油がきつくないうえに、お茶の葉の軽い渋みと清涼感が油を上手く抑えていて、すいすいぱくぱくと食べ進めることができました。油っけがもっと薄ければ、高菜茶漬けに近くなるだろうなと思わせる味でした。

 私は何の抵抗感も無く、美味しくいただくことができましたが、お漬物のくせが苦手な方には、おすすめするのを控えたいと思います。

 「お茶ピラフ」を命綱にして挑んだ「たらい氷」。いかなる結果になったのでしょうか。壮絶なドラマの記録はまた明日。面白かったですよ。

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2005.09.21

「ちょっと見てきて」を張り切って見てきました

 デイリーポータルZの特別企画「ちょっと見てきて」に、レポートを載せていただいています。
 私が見てきた場所は、名古屋市内の3ヶ所、

 No.96:ななちゃんの股の下
 No.97:ナゴヤキャッスル横の川沿いの空き地
 No.99:名古屋市内のマンション
 
です。「見てきて」投稿者の皆様方、いかがでしたでしょうか。
 今後、「ちょっと見てきて」企画が続くようであれば、可能な限り見てきたいと思っております。

牛と弁天様
 これの正体はNo.97のレポートで

 あと、どなたか私の「見てきて」(No.146:湯布院のみやげもの屋)を見てきていただけたら、たいへん喜びます。


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2005.09.19

右横書き試論 ―「車体右側面上右横書き」の考察と鑑賞―

 多くの方は、この文章をパソコンの画面を通して読んで下さっていると思います。もしかしたら、プリントアウトしてまでご覧下さっている方も、いらっしゃらないとも限らないと思っています。いや、いないでしょうか…。いや、少しは私めに「いる」と希望を持たせてやってください。
 しかし、仮にプリントアウトして読んでくださる方がいたとしても、文章だけをワープロソフトなどにコピー&ペーストして、縦書きに変更してから印刷するという手順を踏んで読まれる方は皆無だと思います。

●書字方向とは何か?

 画面上で読む場合も、印刷したものを読む場合も、横書きの文字を左上から右下方向に読み進めるはずです。右から左に読んだり、無理矢理縦に読んでも、何が書いているのやら、さっぱりわけが分からなくなります。
 このような、ある言語体系において、正しく文字を読み進めるための方向のことを「書字方向」と呼びます。現代の日本語の場合、左から右に読み進める「左横書き」と、上から下に読み進める「縦書き」が併用されています。パソコンやワープロの普及によって、今後は左横書きが主流となり、特定の場面で縦書きが用いられる形態になっていくと考えられています。

 以上の書字方向に関する考察は、屋名池誠著『横書き登場―日本語表記の近代―』(岩波新書)でなされているものです。日本では長い間、縦書きのみで表記されていたのですが、19世紀初頭に西洋の影響を受けて、初めて日本語の横書きが登場しました。その後は、左右の書字方向が混在していた時期がしばらく続いたのです。
 ここで、「もっと昔に書かれたもので、右から左に書いてるものを見たことある」と思われる方もいらっしゃることでしょう。「山火林風」なんて書いてある額がありますね。でもそれは「一行一字の縦書き」と考えなければならず、二行以上にわたって書く場合は必ず、縦書きをしていたらしいのです。

風林火山の例
 横書きに見えても横書きではない

 そうなのです。左右どちらから書くにしても、日本語の横書きは登場から200年しか経っていないのです。でも、現代の日本で、右から左方向に書く「右横書き」の文章を見ると、とても古臭く感じ、太古の昔から続く書き方のように見えます。これは、戦後に一気に広まり、横書きの大勢を占めるようになった「左横書き」に、私たちが馴染んでしまったせいでしょう。

●車の右横書きがなぜ面白いのか?

 そんな「右横書き」衰退の現代にあって、右横書きが多用されるケースがあります。それが「車体右側面上右横書き」です。有名な例を一つ挙げてみましょう。

スジャータの例
 右横書き代表「ターャジス」

 「スジャータ」のトラックの右横書きは、多くの方が目にされたことがあると思います。あの村上春樹さんも「スジャータ」の右横書きに言及されたことがあると聞いています。

 なぜ車体の右側面上には右横書きがいまだに根強く残っているのでしょうか。『横書き登場』によると「人間は、身の回りに自分の似姿を見つけださずにはいられない習性をも」つため、乗り物にも進行方向から頭と尾を見て取り、「乗り物の頭に文字の列の末尾がくれば、落ち着きの悪さを感じないわけにはいかない」からだということです。

 現在、「左横書き」が主流となっているが故の「左→右書字方向」の自然さと、人間の習性に基づいた「左←右書字方向」の自然さが拮抗することにより、右横書きには一種独特の混沌状態が生まれ、そこに思わず目を惹く力が宿っていると考えることができるでしょう。

 では、この魅力的な「車体右側面上の右横書き」の世界を詳しく見ていくことにしましょう。

●内容による右横書き分類

・パターン1―「社会式株」型(社名型)

 街で目にすることが最も多いのが、このパターンです。「○○株式会社」などの社名が右横書きをされているものです。

パターン1の例1
 パターン1の例1(「社会式株」型)

パターン1の例2
 パターン1の例2(「社会式株」型)

パターン1の例3
 パターン1の例3(社名型)

・パターン2a―運送会社

 「社会式株」パターンに近似しており、一部は重なっている場合もあります。
 これは「運送会社のトラックの右側面上の横書きは、右横書きの場合が多い」というものです。このパターンの代表格は、なんといっても「佐川急便」のトラックでしょう。

佐川急便の例1
 パターン2a・佐川急便銀版O型

佐川急便の例2
 パターン2a・佐川急便銀版K型

 佐川急便のトラックの右横書きには数種類の別あることが分かりました。私はこれを「銀版O形」「銀版K型」(Oは大人の飛脚、Kは子供の飛脚)「青版」と呼ぶこととします。なお今回、青版は写真に収めることができませんでした。青版では、ローマ字の社名は左横書きですが、「車ドッリブイハ」などの付加文が書かれていることがあります。(2006.02.23追記:青版の左横書き付加文は見間違いだったようで、このレポートの以降、何度も佐川急便青版を見ましたが、すべて右横書きでした。訂正して、お詫びいたします) 運送会社パターンは他にも、このようなものがあります。

福山通運
 福山通運の右横書きもよく見かける

西濃運輸
 カンガルーの絵が描かれているため読み間違いは少ない

シルバー特急便
 地域限定型か?

 もちろん、右横書きではない運送会社も多くあり、「ヤマト運輸」「引越しのサカイ」の各社などは左横書きです。

左横書きの運送会社
 左横書きの運送会社も数多い

 「日本通運」は大半が左横書きなのですが、例外的に右横書きのトラックも存在しています。

日本通運
 日通の左横書きと右横書き

・パターン2b―建築会社

 建築会社の車もまた右横書きの多数派です。こちらは当然のことながら「建」の字が目立っています。

建設会社の例1
 一般的な建設会社の車の右横書き

建設会社の例2
 やや特殊例。技ありのアメリカ人「トム」が想起される

 パターン2の特徴は、
 ・パターン1との複合型が多い。
 ・社名には太くて硬いイメージのフォントを使っている。
 ・社名のみの場合が多い。
が、挙げられるでしょう。

 以上の2パターンは、よく見かけるだけあって、やや面白さに欠けるきらいがあります。しかし、これらのパターンも次の要素が加わることで格段に面白さが上がる場合があります。

・パターン3―アドカー

 アド、つまり広告に類する文句が右横書きで書かれていると、その車の魅力が急上昇するのです。たとえばこちら。

アドカーの例1
 中央の右横書きが「アド」要素

 この右横書きはパターン1とパターン2bの複合型なのですが、社名の右側に取り扱い業務が右横書きされています。注目すべきは2行目の「事工スンェフ」です。言うまでもなく「フェンス工事」の意なのですが、右横書きすることにより「工事」と読み取り難くなり、「工(こう)」ではなく、カタカナの「エ」と読んでしまうのです。そうすると「えすんぇふ」という語のようにも見え、まるでロシア語を読んでいるかのような気になります。これは非常に高い「言語ポテンシャル」を持つ右横書きなのです。

 パターン3はパターン1,2に比べると、「読み」を要求する右横書きです。こちらはどう読むべきでしょうか。

アドカーの例2
 漢字2行書きをどう読むか

 漢字で大きく、取り扱い品目が2行で書かれています。疑うことなく「小麦粉」に「手延麺」なのですが、しばらくじっと見続けてください。だんだん中国語のように見えてきます。「ふんばくしょう」という人が思い浮かぶはずです。その人は「麺延手」と呼ばれる職人さんなのです。こちらもまた、潜在的なインターナショナルの要素を含む右横書きだったのです。

 次は少し雰囲気が違うアドカーパターンです。

アドカーの例3
 おなじみのブランドが大変化

 CMでおなじみのあのブランドも、右横書きすると「勝十」に「治明」のように男性の名前に変貌するのです。また、右下の取り扱い品目もご覧下さい。「ムーリクュシッレフ」と「ムーリクスイア」。「エスンェフ」と同様、最後に「フ」が付くとロシア語っぽくなります。「ムーリ」という語も、人名に使われていそうです。「『ムーリ兄弟』っていう体操選手がいたような…」という気にさせられる右横書きです。

●文字種別による右横書き分類

 ここまでは、パターン1〜3の内容による右横書きの分類を見てきました。右横書きはさらに、漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットの「文字種別」によっても分類することができます。実際は複数の文字種が使われて右横書きを構成している場合がほとんどです。文字種別による分類では、右横書きの中で主要な役割を担っている文字種を「種名」として挙げることにしました。

・漢字種

 パターン1,2は漢字種であることが多く、「パターン1,2≒漢字種」としてもほとんど問題はありません。したがって、漢字種の右横書きは面白さの面では、他の種に引けをとると言わざるを得ません。その分、漢字種で面白さがある右横書きは貴重であるとも言えます。

漢字種の例
 貴重な行書体漢字種の右横書き

 「御影」が右横書きされ「影御」となっています。行書体で書かれていることもあり、「影御」という単語が存在しているかのような錯覚に陥ります。この幻惑的な右横書きはたった二文字でありながら、江戸川乱歩の世界に到達していると言っても過言ではありません。

・カタカナ種

 社名にカタカナ語が使われていることが多い現在では、ひらがな種よりも多く存在している種です。この種は右横書きになっていることで、原語とは異なる言語のように見えるという特徴を有しています。最初に挙げた「スジャータ」が好例でしょう。

カタカナ種の例1
 遠い大地を思い起こさせる

 世界には「ン(n音)」が語頭に置かれる言語が使用される地域もあります。「ンコマナ」は日本語を母語とする人にとっては、発音がしづらい語です。それゆえに異国感を強く有する右横書きになっているのです。また「生コン」と書かれるタンクローリーは多いのに対し、「ナマコン」は数が少なく、その面でも貴重な例だと言えます。

カタカナ種の例2
 地球外の言語か?

 こちらは上記の例とは対照的に、長い語を右横書きしているために、原語の意味が取りづらくなり、未知の言語で使われる単語のように見える例です。「ムエ・イア」の部分がボクサーにいそうな雰囲気を出しています。

 同じ人名に見えるカタカナ種でもこちらは日本人です。

カタカナ種の例3
 日本人には親しみやすい右横書き

 芸名で見かけたような気になる右横書きです。

・ひらがな種

 カタカナの役割の一つに「外来語の表記」があります。一方ひらがなは、汎用的に用いられ、カタカナよりもはるかに広い使用範囲を持っているため、ひらがな種は和語や長い文章のものが多くなっています。

ひらがな種の例1
 こちらは一般的なパターン1だが…

 この車の前ドアに書かれた右横書きは、典型的な社名パターンなのですが、

ひらがな種の例2
 後ろは綺麗にまとまったひらがな種だった

 後ろの右側面には、ひらがな種(和語型)の右横書きが記されています。赤色の部分は「かぶと印」という語が元なのですが、右横書きにすることで「印飛ぶか?」となり、語から文章へと大転回をするドラマが秘められていたのです。
 この写真には有名なねずみと思しき人形が窓の内側から顔を覗かせていますが、右横書きとは関係ありません。

ひらがな種の例3
 ここまでひらがなにこだわった右横書きも珍しい

 こちらは、純粋なパターン3(アドカー)で、ひらがな種(長文型)に分類されるものです。
 冒頭のカタカナで書かれた「!ラア」に、まず驚かされます。これほど印象強い導入部を持つ文章は他に例がありません。続く「んはごくゃにんこ」に至っては「蒟蒻御飯」の意味は完全に崩壊し、楳図かずおのマンガに出てくるギャグのような響きになっています。そして3行目「けだく炊にょしぃい」でクライマックスを迎えながらも、「と米お」で唐突かつ理不尽な終局としたこの右横書きは、わずか23文字で不条理な世界観を表現した掌編小説であるとも言えるのです。

・アルファベット種
 もともとアルファベットを使う西洋語は左横書きであるため、右横書きにすることは、本来表現したいものの意味さえも崩壊させてしまう結果となるため、不可能なのです。しかし、それを強引に右横書きにしたものも僅少ではありますが存在しています。

アルファベット種の例
 アルファベットが社名を構成していたために成り立った右横書き

 「OTOT」の元である「TOTO」という社名は、日本国内で広く知られている会社名であるため、アルファベット種の右横書きであっても、かろうじて意味が保たれていると考えることができるでしょう。しかしながら「OTOT」の右横書きは、それを目にした人に、本来の意味を離れ、思わず「おとっと」とつぶやかしめる力を持っています。

●右横書きの秀作を鑑賞する

 ここまで見てきた「車体右側面上右横書き」のパターン・種別の分類と考察をふまえて、文学性を持ち、芸術点の高いと思われる右横書きを鑑賞したいと思います。

秀作1「ルーボ段の岩平」
 連想を引き起こす右横書きは面白い

 パターン3(アドカー)・漢字種の右横書きです。ここではあえて後半の「岩平」を主要部分と見て漢字種としましたが、助詞「の」の効果、「ルーボ」の音の良さをそれぞれ主眼としてひらがな種、カタカナ種とすることも可能でしょう。
 「だんのがんぺい」という音からはある人物が連想されます。『あしたのジョー』の主要な登場人物「丹下段平」です。元の左横書き「平岩の段ボール」からは、なかなかその連想には行き着くことができません。
 右横書き鑑賞の重要点として「別の存在への連想を導き出す」ことを挙げることができるでしょう。

秀作2「本杉の肉」
 主客が転倒することで生まれる面白さ

 短いながらも、完成度の高い右横書きです。パターン1(社名型),3(アドカー)複合・ひらがな種に分類します。社名がどちらから読んでも成り立つように見えることから漢字種に分類しても良いと思いましたが、助詞「の」の働きが大きいと見てひらがな種としました。
 これも元の意味が薄れ、「本杉という人の肉であると所有権を主張している」ようにしか見えません。「肉の所有を巡って何があったのだろうか」と思わずにはいられない、ドラマ性を含んだ右横書きです。

秀作3「まじらかた」
 全体が複雑な様相を呈している右横書きMVP

 5ヶ月にわたる観察で出会った中で、最もすばらしいと思われる右横書きです。これを見つけたときはあまりの嬉しさで、10枚ほど写真を撮ってしまいました。パターン3(アドカー)・ひらがな種、漢字種複合型に分類される、長文型右横書きです。
 車体右側面上右横書きで、ここまで大々的に業務を主張しているものは稀有な存在です。文字を出し惜しみすることなく、ひらがな、漢字を交え長文を配している車体は美術的な価値をも見出せます。

●「車体右側面上右横書き」の鑑賞の意義

 「車体右側面上右横書き」では「別の存在の連想を導き出す」ことが重要であると述べました。この連想は、「車体右側面上右横書き」が元々の意味と音のつながりを緩め、あるいは切り、新たな意味と音の結びつきを求めていることから促されていると考えられます。
 人は何の意味も持たない文字の列に不安感を抱くため、「車体右側面上右横書き」の音と、それに似ている語の意味とを結び付けようとします。それが「『〜っぽい』右横書きだ」という感想につながるのでしょう。
 右横書きを楽しむということは、新たな言葉を探求し、意味を創造する楽しみなのです。

参考文献
屋名池誠『横書き登場―日本語表記の近代―』 岩波書店 2003年11月 ISBN4004308631


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2005.09.18

兄弟二人に不穏な空気が。そして…

 今は昔のことです。天竺に二人の兄弟がおりました。あるとき、この兄弟は二人して旅に出たのです。何のためにかですって? さぁ、そこまでは伝え聞いておりません。ただ、二人はそれぞれ千両のお金を持って旅をしていたということですので、行商か、買い付けか。商売でなければ、幾日も幾ヶ月もかけて遠くの国まで行き、見聞を広げるためだったのかもしれませんね。

 一緒に旅を続けていた兄弟でしたが、一つの山にさしかかったときに、兄がとんでもないことを思いついてしまったのです。
「この山にはひとけがまるで無い。今ここで弟を殺して、千両の金を奪うことができるのではないか。そうして二千両の金を持って、さっさと逃げてしまおう」
 となりを歩いている兄の、このような恐ろしい考えを、弟は全く知る由もありません。特に用心している風でもなく、弟は兄に付いて歩いていました。

 果たして、自分を殺そうとしている人がいるのに、それに全く気付かないことなどあるものでしょうか。なんと、実は弟も兄と少しもたがわぬ考えを巡らせながら歩いていたのです。お互いに自分の考えに気をとられていたからでしょう、逆に自分の身が危うくなっていることなど思ってもみなかったのです。
 しかし、そこは血を分けた兄弟です。互いに手を下しかねている間に山を越えてしまい、川のほとりにたどり着きました。

 その時、兄はいきなり自分の持っていた千両の金を、その川に投げ込んでしまったのです。弟は兄の行いにたいそう驚いて、
「どうして、金を川の中に投げ込んでしまったんだっ!」
と訊ねたのです。
 兄は落ち着いて、このように答えました。
「俺は山を越えている間、おまえを殺し、有り金を奪い取って、全部自分のものにしてしまいたいと考えていたんだよ。たった一人の弟なのにな。この金が無かったら、おまえを殺そうなんてことは絶対に思わなかったはずだ。だから全部捨てちまったんだよ」
 弟ははっと目が覚めたような思いでした。
「俺も同じように思って、兄さんを殺そうとしてたんだ。そんな恐ろしいことを考えてしまったのも、みんなこの金のせいだったんだ」
と言って、弟もまた持っていた千両の金を川に投げ込んだのですよ。

 さて、人は美味しいもののせいで命を奪われたり、宝物のせいで身にわざわいが降りかかることが、お分かりになったのではないでしょうか。たくわえとするものが無い貧しい人であっても、なにも悲しむことはないのですよ。欲の世界で輪廻転生を繰り返すのも、くさぐさのものに心をとらわれて、それをむやみに望むから起こるのだと、語り継いでいるのでございますよ。

――――――――――
 初めて『今昔物語集』の天竺部を訳してみました。巻第四・第三十四話「天竺の人の兄弟、金を持ちて山を通れる語」です。かなり言葉を加えたり、変えたりして、完全に意訳にしてしまいました。
 前半から後半に移る際の、悪から聖への転換がすばらしいです。お話の上手い人がこれを用いると、聞かされた方は物欲がきつく戒められることと思います。
 兄弟であっても人殺しに駆り立てる「千両の金」の力というのは恐ろしいものですわ。

 あと、「山」と「川(原文では「河」)」がいかにも説話的な機能を果たしているようにも思います。境界である山を越えるときに、それまで潜んでいた悪念が顕現し、越えてしまうことで、身心が再生する。悪念の移された「千両」は川へ流し、禊ぎが終了する。このように読み取れませんか?

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今日の「山」登りは「ブルーベリー氷」&「ミックスサンド」

 「たらい氷」を登る前に、一度普通のカキ氷(ただし「マウンテンの普通」)を登っておかねばならないわね、と思っていたところ、上手い具合に、毎度おなじみの山の同伴者ささのってぃが名古屋に来ることになりました。いくらなんでも一人で氷山を初登りするのは腰が引けていたので、本当に好都合です。いつもは嶮しい山メニューを忌避しているささのってぃですが、今回ばかりは「カキ氷手伝うよ」と言ってくれました。ありがたい、ありがたい。「でも、あまり当てにしないでね」なんてことを言ってもいましたが、そこは軽く聞き流します。結構当てにするつもりですよ。覚悟を決めてくださいね。

 当日は、お日様が元気良く存在を主張している、まさにカキ氷日和。地下鉄いりなか駅からてくてくと登っていると軽く汗ばむほどでした。これまた氷山登りには好都合。この道中、ささのってぃは「今朝ちょっとおなかが痛かったよ」なんてことを言っていましたが、軽く聞き流します。

夏空のイメージ
 こんな天気の日でした

 山に着くと、そこには十数人の行列が。駐車場にも車がいっぱい。土曜日の昼下がりは観光登山のピークなので仕方ありません。かなりの待ち時間を覚悟して、最後尾に付きました。

 …一時間後

 いい加減、おなかが減り、もう十分ですからといいたいくらいに太陽に焦がされたところで山に入ることができました。とうとうアタック開始です。
 店内にはチャレンジャーと思しき人々が「山メニュー」を攻めています。私たちの隣のテーブルに着いている6人パーティは、大量の甘口スパ+「マンゴスペシャル」を攻略していました。がんばれ、若人。

 今回、私たちが注文した「ブルーベリー氷」は8月のメニュー改訂で正式メニュー入りしたカキ氷です。まずは二人で登頂を成功させるために無難な線で行くことにします。
 氷と一緒に、私が「ミックスサンド」、ささのってぃは「玉子トースト」も注文しました。小腹が空いた者にはこれもまた無難な線と言えるでしょう。後にこの「ミックスサンド」の注文が効いてくることになったのです。

 まずは、「ミックスサンド」と「玉子トースト」が到着です。

ミックスサンド&玉子トースト
 手前が「ミックスサンド」、奥が「玉子トースト」

 「ミックスサンド」は8枚切りの食パンを4枚使い、2種類のサンドイッチを対角に4つにカットしたものです。一方、「玉子トースト」は焼き色を付けた4枚切りの食パンを2枚使い、同じく4つにカットしています。どちらもかなりのボリューム感がありますね。
 「ミックスサンド」の内訳は、トマト・きゅうりを挟んだ野菜サンドと、薄焼き玉子とハムを挟んだ玉子サンドの2種類となっています。山の言う「ミックス」なので、とんでもない混ぜ物が出てくるのかと思いきや、思いっきり普通のミックスでした。
 どちらもマヨネーズがたっぷしと使われていて、野菜サンドは指で持ち上げると、中の具が、マヨネーズのぬめりを借りてするりと抜け落ちそうになり、ぱくりとかじりつくと、本格的に抜け落ちるほどの量でした。
 玉子サンドの方は、薄焼き玉子の摩擦力が大きいためにそれほど落下の危険に気を配る必要はなく、薄焼き玉子の味付けがマウンテンにしては珍しく薄味なため、とっても食べやすいサンドイッチとなっています。

 サンドイッチ一切れ分を食べた頃に、とうとうやってきましたよ、氷山が。

ブルーベリー氷
 ブルーベリー氷、到着。

 サンドイッチが隠れてしまいます。もっと大きさを分かりやすくするために、対照となるものを置いてみましょう。

ブルーベリー氷とA4を比較
 ちょうどA4サイズ

 左はA4サイズのクリアケースです。A4の紙を持ってきて、目の前に置いてみてください。…それくらいの大きさのカキ氷です。これがここでは普通サイズなんです。
 もう、十分にこのカキ氷の大きさをお伝えできたと思いますが、ダメ押しでもう一枚。
ブルーベリー氷を計測
 メジャーで測ると…

 29.5cm。

 これが到着してまず思うのが「これはどうやって盛ったんだろう」ということです。なにか策があるのでしょうが、山の神秘として、訊くことも調べることもしないでおきましょう。
 荒めに削られた氷は、ざくざくとした舌触り。すっと溶けてのどに滑り込むというようなことは無く、軽い咀嚼が必要です。
 また、この氷の荒さは、氷同士の結束力を弱めているらしく、軽くつついただけで、ぱらぱらと皿の外にこぼれ落ちていき、数分もすれば、テーブル上はべちゃべちゃになってしまいます。このカキ氷を全くこぼさずに食べることができたら、完食をしなくても、それは賞賛に値するものだと思います。

 表面に見えるつぶつぶはブルーベリーの皮でしょうか。それなりにブルーベリーの味と香りがします。甘さもほどよくて、食べやすい種類の氷になるのでしょう。これはあれに似た味です、ブルーベリー味のガム。

 15分後。

途中経過
 4合目くらいか

 ざくざくとひたすら食べ続け、高さが約半分になりました。このあたりからシロップの量が少なくなり、やや味が薄くなってきます。ここが正念場。体もだいぶ冷えてきました。
 ここで、いい働きをしたのが、先に到着した「ミックスサンド」です。これがアイスクリームにおけるウエハースの役割を果たし、舌休めに全力を発揮することになるのです。カキ氷を注文する際は、サンドイッチ・トースト類をお供にすることをおすすめいたします。

 更に15分後。

後半に突入
 すでにスープと化す

 お皿の縁までたどり着きました。ようやく埋もれていたアイスクリームを発掘することに成功です。ここに来てのアイスクリーム。何の役割を果たすものなのか、疑問を投げかける存在です。
 ここまで薄くなるばかりだったシロップですが、この位置で一度シロップが掛けられているらしく、再び味が濃くなりました。実に巧妙なやり方です。これを助けにして、みぞれ状になった氷水と氷の粒をまとってガチガチになったアイスをつつきながら、ラストスパートをかけます。
 そんな時、ささのってぃがとんでもないことを言ってのけました。

 「よし、後はまかせたよ」

 何を言っているのだ!ここまで来ておきながら。あと少しじゃないか。

 「いやー、僕はもういいよ。あとは口付けて「ずーっ」って飲んじゃいなよ」

 すでに他人事の台詞だ。…仕方ありません。いつもより、はるかに大量に手助けをしてくれたことは間違いありません。あとは残り少ない「ミックスサンド」を頼りに登頂を目指します。

 ざくざく、するする(みぞれを吸い込む音)、ぱくり(ミックスサンド)…。

 さらに10分後。お皿を持ち上げ、おそばのつゆのように「ずーっ」って飲んで…。

登頂成功
 テーブルがすっきりとしました

 はい、登頂成功です。体は少し冷えたものの、水分ばかりのためかおなかにはほとんどたまっていません。時間をかけたのが良かったのかもしれないですね。

 「おー、あれだけの量の氷をよく食べられたねー」
 「うん、今日はかなり手伝ってくれたから、途中であまり苦しむことなく登ることができたんだと思うよ」

 今回の挑戦で、一人でも登れそうだなという感触を得ることができましたが、無茶はしません。ここの氷はやっぱり大人数で楽しむのがいいでしょうね。夏場に。そうそう、長袖の服は必須です。あるのと無いのとでは難易度が激変するでしょう。

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豊かな香りをふわりとまとい、小粋な風情で現れたのは、チョコ風味の「ポン・デ・リング」

 街のショーウィンドウは、もうすっかり秋冬物の商品がならんでいますね。暑い季節の原色あふれる品々は、街を“彩る”という形容がふさわしいですが、明度を抑えたシックな色合いは、しっとりと落ち着いた雰囲気をかもし、街を“包む”という表現が当てはまるように思います。

 ミスタードーナツの商品も秋冬物に入れ替わる時期となりました。期間限定の「アメリカンフルーツJr.」は材料の在庫が切れつつあるようで、ぱっと明るいポップな姿はすっかりと見かけなくなり、代わりに、ベージュやブラウンを基調とした商品が新しく加入しています。
 今回の新商品はアーモンドチョコを使ったもの、チョコレートベースのポン・デ・リング、カフェオレの3本柱となっています。アーモンドチョコを使ったものは、従来の商品のアーモンドチョコバージョンで、いくぶん目新しさは欠けますが、新ポン・デ・リングとカフェオレは、ベースから新しくなったもので、大注目の商品です。

ポン・デ・ショコラ3種類とカフェオレ
 右上から時計回りに「ポン・デ・ダブルショコラ」「ポン・デ・ショコラ」「ポン・デ・アーモンド」、そしてカフェオレ

 新「ポン・デ・リング」は今までの「ポン・デ」生地にココアパウダーを混ぜてチョコ味を加えており、色も茶色味がやや強くなっています。この生地はずいぶんと開発に苦心されたとのことで、単にココアパウダーを混ぜただけでは、生地の配合率が変わってしまい、「ポン・デ・リング」特有のもちもち感が出せなくなってしまうのだそうです。

 でも、そこは新商品を次々と繰り出すミスド開発陣の皆様の、長年の研究の成果なのでしょう、見事に「ポン・デ・リング」らしいもちもち感となっております。若干従来品よりももちもち感が強いようにも感じられましたが、目隠し、鼻栓をして「ポン・デ・リング」と「ポン・デ・ショコラ」を食べ比べたとしたら、「どっちもポン・デ・リングじゃない」と人々に言わしめるであろう「ポン・デ・リング」っぷりになっていると思います。

 このチョコ生地の「ポン・デ・リング」を使って作られた商品は「ポン・デ・ショコラ」「ポン・デ・ダブルショコラ」「ポン・デ・アーモンド」の3種類。「ポン・デ」の片面をコーティングしたチョコやグレーズで味が分けられています。

 「ポン・デ・ショコラ」は「ポン・デ・リング」のチョコ版です。チョコ・ポン・デ生地に、「ポン・デ・リング」と同じグレーズがコーティングされています。
 チョコ・ポン・デの生地は甘味をかなり抑えて、ほのかにカカオの風味が感じられます。チョコレートそのもののように甘く、強く香り立つようには作っていないようで、そこにグレーズが掛かった「ポン・デ・ショコラ」は、生地の香りが追いやられ、甘さだけがやけに目立ってしまっています。生地の香りを楽しむためにはグレーズの甘さを落としたほうがいいのではないでしょうか。

 一方「ポン・デ・ダブルショコラ」は見た目に反して、「ポン・デ・ショコラ」ほど甘さが際立っていません。コーティングがチョコレートになった分、生地のココアとの相乗効果により、カカオの香りが前面に出て、甘さが落ち着いています。このコーティングのチョコレートはエンゼルフレンチやチョコリングなどのものと同じものらしく、もともときつい甘さにはなっていないことも功を奏しているようです。

 「ポン・デ・ダブルショコラ」の色違い「ポン・デ・アーモンド」は「アーモンドリング」と同じアーモンドチョココーティングがされたものです。こっちの「ポン・デ・ダブルショコラ」のチョコレートに比べ、アーモンドチョコの方がやや甘味が強いように感じました。口に入れるとまずは甘みがぱっと広がり、もちもちもちとかんでいくと、徐々にアーモンドの香りが姿を現します。
 この甘さとアーモンドの香りの組み合わせは、ずーっと前からお知り合いのような気がするなぁ、と思って記憶をさかのぼったところ、一つのお菓子に行き当たりました。

 「アーモンドグリコ」の味に似ています。懐かしいですわ。

 この「チョコ・ポン・デ・リング」は、期間限定ではなく、従来の「ポン・デ・リング」と共に販売を続けていくということです。数多い「ポン・デ・リング」ファンにとって、この新加入はたいへん好ましいことと言えるでしょう。

 お値段は「ポン・デ・ショコラ」が105円、あとの二つが115円と、抑えた価格設定になっており、おもとめやすくなっていますね。まずは3種類の食べ比べしてみて、お好みのチョコ味を見つけてみてはいかがでしょうか。上の紹介文でお分かりになられるかと思いますが、私は「ポン・デ・ショコラ」がお気に入りとなりました。

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或るウェブロガーのひねもす更新

 8:01
 おはようございます。今日は昨日の記事に書いたように、一日中記事を書いて、ネタ帳にたまったものを解放いたします。
 とても眠いです。
 まずは、身づくろいをして、朝ごはんを食べることにします。

 9:09
 朝ごはん食べ終わりました。

 準備ができたのでそろそろ取り掛かることにします。
 今あるのは、ネタ帳のメモ書きと、未整形の写真データだけです。下書きも何も出来ていないので、これから文章を考えていかなければなりません。でも、そこがウェブロガーの腕の見せ所!
 まずは、鮮度が必要なミスドの新商品の記事から書いていきましょう。

 11:09
 ミスタードーナツの新商品「ポン・デ・ショコラ」「ポン・デ・ダブルショコラ」「ポン・デ・アーモンド」の記事を載せました。ミスドは明日まで100円セールなので、ぜひ一度お試しくださいませ。美味しいですよ。
 ちょっと休んでから、次は喫茶マウンテンの記事を書くことにします。氷山ですよ。

 13:38
 喫茶マウンテンのカキ氷「ブルーベリー氷」の記事を書き終わりました。今週末は「たらい氷」を攻める第2回登山会が控えています。こちらの記事がなにかの足しになればと思います。
 外は良いお天気です。お出かけしたいですが、記事を書き続けることにします。
 今度は「今昔物語集」にしましょう。巻1〜5までに収められているインドを舞台にした説話から、面白そうな材料を見つけたいと思います。

 14:09
 頭の右上部分に痛みが生じています。おなかも空いてきたので、しばらく休みを取ります。

 15:03
 お昼ごはん、食べ終わりました。眠いです。
 なんとかがけっぷちでとどまって、今昔物語集の続きをします。

 16:51
 今昔物語集を訳し終わりました。天竺部の説話ですが、インドらしさはあまり無いものを選んでしまいました。
 さて、次は長い間寝かせていたコネタに取り掛かりたいと思います。ちょっと長めになりそうなので、更新はちょっと後になるでしょう。今まで書けなかったものが、今日になって上手く書けるようになるとも思えないのですが…。なんとかやってみます。

 18:16
 目が疲れています。頭もぼんやりしてきました。目は目薬でどうにかしていますが、頭の方は目薬ではどうにもならないので、氷まくらを使って、しばらく横になります。

 22:07
 コネタ記事はだいぶん進みました。なんとか今日中に載せられるようにします。
 おなかが空いたので、今から急いで晩ごはんを済ませます。

 23:06
 晩ごはん食べ終わりました。予想以上に食事に時間が掛かってしまったため、いま書いているコネタ記事は、どうも今日中には書き終わりそうにありません。でも、今晩中には必ず書き上げてしまおうと思います。
 急いで料理をしていて、やけどしました。親指がひりひりします。

 0:14(9月19日)
 タイムリミットを過ぎました。結局、今書いている記事は昨日中に終わりませんでした。続きをこつこつ書いていきます。

 3:11(9月19日)
 ようやくコネタ記事を書き終わりました。とっかかりから10時間も掛かっていました。眠さの極地に達しています。
 ひねもす更新もこれで終了とさせていただきます。本当はゲームバトンの記事とミスドのカフェオレの記事の用意も出来ていたのですが、そこまで手が回りませんでした。後日落ち着いて書くことにします。
 夜が明けたら、今回の一連の更新のまとめを書く予定です。

 ひねもす更新総括
 朝の8時から翌日の午前3時まで、ひたすらブログの記事を書き続けたわけですが、元々予定していた量を下回る結果になってしまいました。夜の12時までに5本は書きたいなと思っていたのですが。

 アップロードした記事数 ―3本(本記事は含まない。書きかけ1本)
 総文字数 ―6367文字(スペース、タイトル、キャプション含む)
 翌日終了記事分を含んだ総文字数 ―12573文字(スペース、タイトル、キャプション含む)
 写真・画像数 ―9枚(本記事の写真を含めると12枚。さらに翌日終了分を含めると42枚)

 ごはんの回数 ―3回(自分で調理)
 飲んだコーヒー ―4杯
 目薬を注した回数 ―6回(1g)
 氷枕の使用 ―1回

 身体への影響 ―肩こり。頭痛。ひげが伸びてむさくるしくなる。にきび(ふきでもの)1個

 その他気付いたこと ―9:09の進行メモに比べて、後半は明らかにテンションが落ちている。

 今回の挑戦で、自らのウェブロガーとしての資質が具体的に把握できたような気がします。今後はこの結果をふまえて、無理をしない程度に記事を書いていこうと思います。

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2005.09.17

「明日することは今日しなさい」と言いますが、それがなかなか難しいので、今日は予告だけしておきます

 最近は暑さも和らぎ、過ごしやすくなってきました。頭がぼやけることもなく、お出かけもしやすい陽気ですね。

 なのに!

 このブログの更新が最近滞っております。過ごしやすくなってきているのに、書いておりません。

 なぜか?

 怠けていたからです。申し訳ございません。日々チェックしている他の方のブログはもっと更新が頻繁に為されているのに…。身の縮む思いです。
 何もしていなかったわけではないのです。ミスドにも行っていますし、山にも登っています。コネタも集めてます。それらが全部ネタ帳の中で眠らされてしまっているのです。ネタ帳よ、ごめんなさい。

 ですので!

 明日は朝から記事を書き続けることにしました。ネタ大放出です。

 なぜ、このような予告を書いたのかと申しますと、自分を追い込むようなことを書かないと、とっかかれないと思ったからです。これが自滅に繋がらなければよいのですが。

 それでは、明日はお時間がございましたら、時折チェックしていただければ幸いでございます。

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2005.09.12

今日の「山」登りは「タコトマトスパ」

 新メニューの「????」が「たらい氷」だと判明したものの、オーダーの仕方がどうもあいまいです。私が以前聞いたいたのは、4人前の氷で「フォース」と言う名前でしたし、「たらい氷」でもオーダーが通らなかったという情報もありますし。

 メニュー上の存在感の割には、はっきりとした正体のつかめない「たらい氷」。まるで伝説の神山「蓬莱山」のようです。昔、秦の始皇帝は、徐福という男を蓬莱山まで不老不死の薬を求めに行かせました(『史記』・秦始皇本紀)。でも、たぶん「たらい氷」は不老不死とは逆の効果をもたらすものだと思います。

 まだまだ、謎の多い「たらい氷」。その氷山にかかった霞をいくらかでも晴らそうと、情報を集めに山登りをしてきました。

 桜濱「この(????)はフォースですよね。注文できますか?」
 店員さん「えーと…」
 桜濱「フォースですよね? えーと、たらい氷って呼んだほうがいいんですか?」
 店員さん「えーと…」
 桜濱「…これ、大量の氷ですよね。一人じゃ無理っぽいですか?」
 店員さん「そうですねー」
 (やっぱり、尋常じゃない氷なんですね)
 桜濱「これって、普通の氷に比べると何人分になるんですか?」
 店員さん「うーん、4,5人分くらいですかねー」

 どんな名前で呼ぼうとも、一人客のオーダーは絶対に受けてくれないと見ました。「たらい氷」は気の合う仲間とお楽しみください。

 「たらい氷」の存在を探るためだけに入山したのでは、山のたたりが起こりそうなので、ついでに晩ごはんを食べてきました。

タコトマトスパ
 赤くて丸いもののコラボを意識か?

 「タコトマトスパ」です。普通にごはんを食べるつもりだったので、字面であきらかに無難そうなものを選んでみました。

 スパにたっぷりと絡んだトマトソース。小さく刻まれたトマトが見え隠れしています。
 メインの具は名前に冠せられているタコと、玉ねぎ。タコは2cmくらいにカットされており、足の部分もあれば体の部分もありますね。普通のゆでダコをカットしているもののようです。玉ねぎは、あいかわらず根元のつながった部分も入っていますわ。もう驚かなくなったので写真は撮りません。

 くるくるとフォークにスパを巻き取りますが、当然のようにタコがそこになじんでくれず、結局はあとでタコだけをフォークで刺すことになります。スパを巻き巻きしてパクリ。タコをぷすりとしてパクリ。つながった玉ねぎをパクリ。全部別々です。

 タコをプスリプスリとしていると、ちょっと手ごたえの違うきり身が刺さりました。

 「あれ、これはタコの体部分かしら?」

と思ってぱくついたら、にんにくのカットされたものでした。カットがでかいです。マウンテンではにんにくをスライスするという概念が存在していないと思われます。意表を突くにんにく臭には驚かされました。

 味が濃いのも相変わらずです。この「タコトマトスパ」は特に塩味が際立っていますわ。しょっぱいのです。食べられないくらい塩辛かったら、途中で食事を放棄するのですが、許容範囲にどうにか収まるくらいのしょっぱさなので始末に終えません。

 基本的には安全なメニューなので、特に難儀することなく登頂成功です。タコの食感がスパに対するアクセントになるので食べやすいですよ。おすすめです。

――――――――――
 「たらい氷」が普通の氷の4,5倍だと分かりましたが、普通の氷をまだまともに食べたことがありません。

 「たらい氷」に対峙する前に、普通の氷に挑戦しておかなくては。

 そう思い、翌日は氷山に初めて登ってきました。…結果は次回のレポートで。

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2005.09.09

「あめふる」と打って「雨降る」ではなく「アメフル」と出る方はシュークリーム好きだとお見受けします

 ミスタードーナツは35周年企画の一つとして、1993年から発売されていた「アメリカンフルーツ」を「アメリカンフルーツJr.」として再発売しています。

 「アメリカンフルーツ」は人気商品だったらしく、4〜5年ほど販売(ミスドHP)していたとのことですが、私は以前の「アメリカンフルーツ」は食べたことがなく、新しい感覚のドーナツとの印象を受けました。

アメリカンフルーツJr.
 「アメリカンフルーツ」が「Jr.」になって復活

 五角形の揚げシュー生地は、表面はさっくり、中はエアをいっぱいに含んで「ふわ〜ん」と、二つの軽い食感を味わえます。この生地はフレンチドーナツの食感に似ていますね。コンビニで売られているようなシュークリームでもなく、クッキーシューのようでもない生地は、他ではあまり味わえないものではないでしょうか。

 中にはホイップクリーム。それぞれ2種類のフルーツを組み合わせたソースが入っています。ホイップクリームは「エンゼルフレンチ」や「エンゼルクリーム」と同じものでしょう。甘みは抑えられ、「エンゼルクリーム」ほどクリームの量が多くありませんので、くどさは感じません。

 「マンゴ&パイン」はパイナップルの甘味の方が強く感じられますね。熱帯の気候を封じ込めたような濃厚な甘さと香りはあまり感じられません。
 今年の夏はマンゴーが流行だったようで、出荷量も例年にない伸びだったそうです。そのため、他のお菓子、ケーキでもマンゴーを使用したものが多くあったのですが、それらに比べるとマンゴーの印象が薄いと言わざるを得ないでしょう。

 カシスもグレープもどちらも酸味の強い果物です。その二つを組み合わせた「カシス&グレープ」はやはりすっぱかった。酸味の強いフルーツソースは、ホイップクリームと合わさるとちょうど良い味加減。ソースとホイップクリームが組んでも、甘さは強くなりすぎず、夏場にはぴったりです。
カシス&グレープ
 「カシス&グレープ」の中はこんな感じ

 「グレープフルーツ&グアバ」は「カシス&グレープ」とは対照的に、酸味はそれほど強くなく、甘味を感じることができます。のどを通過した後も、かなりの甘味が残るほどです。
 もともとグレープフルーツはくせがある果物ですが、このソースではそのくせまでは出ておらず、グレープフルーツ独特のさわやかな酸味と甘味を楽しむことができるでしょう。

 復活した「アメリカンフルーツJr.」は暑い季節の限定販売ということで、酸味を強調したさわやかさが前面に出た商品となっています。軽い食感の生地はフレンチドーナツファンにも受け入れられるものでしょう。
 一ヶ月限定販売とのことですが、長く食べたい商品です。中のソースを季節ごとに変えて、定番商品化してほしいですわ。

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2005.09.06

僕のBBフェスタ当日日記

 土曜日に短くご報告しましたが、名古屋の@ニフティBBフェスタに行ってまいりました。もちろんデイリーポータルZブース目当てです。ここで「眞鍋さんめあてです」なんて言えません。見たくなかったとも言えません。

 先週金曜日の「僕のBBフェスタ準備日記」で「差し入れはどうしたものやら」と書きました。候補は二つでした。一つはミスドのドーナツ。ショップに並んでいる全種類のドーナツを持っていくというものでした。一度そんな注文をしてみたかったのです。ちょうど100円&120円セール期間内なので好都合。でも、結局こちらボツとなりました。

 実際に持っていったのは、


 後ろは会場のナディアパークと「夢の女神」と青空

 豆です。紙袋一杯の豆です。いろんな豆菓子を7,8種類取り合わせて持って行きました。
 豆の意味ですか? 深い意味はありませんですよ。なんとなく美味しそうかな。体にも良さそうだし、と思い選んだものです。豆屋が都合よく、朝っぱら開いていたからでもあります。

 会場の名古屋・栄にあるナディアパークの会場に到着したのは、開場15分前。すでに50人ほどが入り口に並んでいます。去年も同じくらいだったような気もしますわ。他の開場はどうだったのでしょうか。

 10:30の開場直後。デイリーポータルのブースはまだまだ余裕があります。

 東京・大阪は開始直後でもかなり混んでいたらしいですが、こちらは会場の端から端まで見通せるくらいのお客さんの入りでした。

 生デイリーのブースが気になるものの、予定表どおりに物販コーナーに向かいます。売られていたものはDPZ関連本とTシャツです。去年よりも種類も量も多めに用意されており、こんなところでもスケールアップを感じることができます。
 ざっと陳列を見て、ZくんTシャツと、かっこいいわにTシャツの購入を決定。全種類欲しいのは山々ですが、こんな夏の終わりにTシャツを4枚も買うことは身体的・金銭的にかなりのダメージを負うことは間違いありませんので、これくらいで抑えておきました。
 このコーナーでDPZグッズを購入すると、手作りグッズの入ったガチャガチャ(俺ガチャ)を1回引くことができます。ガチャガチャ用の100円玉を渡され、横のガチャガチャ機を見ると、スタッフの方が来場者に機械操作の案内をしていらっしゃいます。

 宮城さんっ! 「ROCK」のピチタンクトップに「STAFF」と書かれた入構証をぶらさげていらっしゃるではありませんか。あまりの澄んだ瞳にひるんでしまいました。エアギターの印象とは違って、じつに静かな雰囲気を持っていらっしゃったのにも、またひるんでしまいました。
 そんなひるみをおくびにも出さないようにして、100円を機械に投入して、期待をこめてつまみをガチャリ。

 Zくんキーホルダーでした。「まずい料理ならまかせて!」の台詞つきです。「食べるのを」なのか「作るのを」なのか判然としません。両方の意味を持つあいまい性を含んだ台詞だと取っておくことにしました。それにしても、DPZの顔、Zくんグッズが出るとは縁起がよさげではありませんか。お正月におみくじで中吉を引くより嬉しいかもしれません。

 Tシャツと俺ガチャを済ませて、小走りに生デイリーブースに向かいます。…あっ!

 ヨシダプロさんです。ミクシィに日記書いています…。この問答無用感にグッときますね。

 続いて、住さんがブースに登場。ヨシダさんとトーク開始です。

 「林さん。遅刻しています」

 あらま。岐阜ですから、移動が困難なのでしょう。
 ヨシダさんが来場者のリクエストに答えるイラスト大会が行われていたところに、林さん到着です。

 そこから、引き続き林さんのイラスト大会となりました。でも、急いで来たためか少しつらそうに見受けられます。

 「次はなにを書きましょうか?」

 ブースを周りのお客さんは、なかなかリクエストを出しません。シャイな方が集まったのでしょうか。それならば、私がお願いすることとしましょう。

 「『かっこいいZくん』をお願いします」

 べつやくさんのイラストで大人気の「かっこいいシリーズ」がZくんに適用されるとどうなるのか興味があったのです。


 「失敗」ですって

 …。足が長い。かっこいいかも。
 ここで、持ってきた豆をお渡しします。

 桜濱「これ差し入れです。どうぞ」
 林さん「あっ、落花生じゃないですか。好きなんですよ、落花生」

 …。ごめんなさい。袋には落花生と書いていますが、中身は普通の落花生はほとんど入っていません。でも、それは口にしませんでした。とっさに黙っておく方がよいと判断しました。次は殻つき落花生を山ほどもってきますから。

 イラスト大会の後はエアギター大会の開催です。

 うわーっ! 生エアギターすごいですわーっ! さっき俺ガチャの横にいらっしゃった方と同一人物とは思えない目の光の変わりようです。
 躍動する筋肉とはこういうことを言うのでしょう。ライブの良さというものを実感。

 エアギターの後は、再び林さんのイラスト大会です。

 数人のリクエストを受けた後に、私も書いていただきました。

 「悪そうなピエロをお願いします。うさぎとかいじめてそうな」

 今度は失敗はなしの方向でお願いします、と心の中で念じます。豆効果は現れるでしょうか。

 さらさらさら、とピエロが現れて…、

 完成です。ハトに意地悪くダメだしをするピエロです。林さんは「このハト野郎、と書けばよかった」とのこと。それは悪すぎるような気がします。

 12時前から住すなお画伯による似顔絵企画が始まりました。でも、私の予定ではここでおなかが空くことになっています。涙をのんで、1時間の食事に向かいました。

 13時。いよいよ、甘党の解禁です。こそこそと羽織っていたシャツを脱いでいると、誰かが肩をたたきます。「うひーっ!ごめんなさい。甘党隠しますから許してください」と思って振り向くと、「奇食の館」主催&コネタ道場黒帯のリムさんがいらっしゃるではありませんか。

 「あっははははっ。甘党ですねー」
 「あらーっ、リムさん。お久しぶりです」

 どうやら、甘党Tシャツを探してくださっていたみたいです。ありがとうございます。作った甲斐がありました。
 しばらくの間、マウンテンについての新情報を交わしましたわ。「たらい氷」とはねぇ(笑)

 リムさんに気付いていただいたことに気をよくして、甘党Tシャツで会場内をうろつくことにしました。

 生デイリーを見たり、


 右手には「微振動」、左手には「バールのようなもの」

 Zくんになったり、

 ぼんやりとしてみたり。

 もう、ここらあたりで予定表は完全に無視して行動しています。DPZに掲載されたタイムテーブルもかなり変更につぐ変更を余儀なくされていたみたいですし。
 午後の部に入ると一気にお客さんが増えてきました。生デイリーブースも人垣が途切れることがありません。なので、まともな写真が少なくなってきます。

 古賀さんの納豆かき混ぜショーもよく見えない。

 かわりに、等身大パネルと対面。

 発泡亭スチ子さん(乙幡さん)は、モニターでしか確認できず。

 生デイリーは諦めて、過去作品を鑑賞することにしました。

 失敗企画は失敗感あふれる展示になっています。

 個人的に一番失敗間感あふれているなぁと思ったのは、安藤さんの作品でした。これほどかっこ悪い衣服を見たことは記憶にありません。

 なりきり野口英世のかつらも失敗企画に置かれていましたが、かつらそのものよりも、説明文の失敗ぶりの方に目が行きます。

 しばらくあちらこちらの展示を見回っていると、前にも増して生デイリーブースの人垣が膨れ上がっています。

 べつやくさんとヨシダさんのイラスト大会でした。べつやくさん素敵でしたわ。

 これはポッドキャスティングの収録風景。ヨシダさんの進行で「こんなZくんはいやだ」の紹介がされていました。公開は今週末になるのでしょうか。

 生デイリーブース最後の企画はエアギターの2回目。今回はスピーカーで曲が流せないらしく、「エアギターでイントロクイズ」なんてものが始まりました。

 宮城さんから「男性5人組です」とか「最近のJポップです」などのヒントが出されます。このヒントが無ければ答えなんて到底わかりません。イントロクイズとしての解釈が拡大されまくっていました。

 最後はステージで、DPZセミナーと今年のBBフェスタでは恒例となったマスゲームです。

 DPZの解説スライドには恐れを知らない写真が載せられていました。(上のよりももっとまずそうなのものもあり)

 マスゲームは、始めに指示なしでどれだけ綺麗に文字が書けるかやってみますと説明がありましたが、東京・大阪、前2回のマスゲームの出来上がり具合によほど納得がいかなかったのか、撮影係の古賀さんからがんがん指示が飛んできました。
 全部の文字を撮影後、スクリーンに出来上がり具合を映すことになりました。そのためのデータ処理にやや時間がかかるということで…、

 3度目のエアギター! 当初、発表されたスケジュールには無かったものです。狭いブースを飛び出したエアギターはものすごい迫力でしたわ。ブースでのライブ感なんて比較になりません。会場は酔っていましたよ。

 数分のエアギターショーが終わると、マスゲームのデータがステージに届けられました。この方によって。

 林さんによると、DPZのピエロ企画はひどく反応が薄かったそうです。でも終了後はピエロ大人気。

 撮影に、サインにひっぱりだこでした。

 盛況だったBBフェスタも予定通り17:30に終了。私の予定表にあった「余韻」もここでつじつまを合わせておきます。


 “余韻”のイメージ映像

 眞鍋さんのおみ足はびっくりするくらい細かったです。あれで歩けるのかと思うくらい。
――――――――――

 こちらがDPZ関連で購入もしくはいただいたものです。

 俺ガチャは「一人一回まで」と書かれていましたが、後半でもあまり気味だったらしく、本を買うときにもう一度引いてよいと言われ、手に入れたのが、

 べつやくさんの「脳内べつやく22号」でした。

 「やぎの目絵日記」には林さんのサイン。
 林さん「漢字の『はま』は難しい方の『濱』でしたよね」
 名前を覚えていていただけてたみたいです。ありがとうございますっ!

 桜濱「今回は道場主はいらっしゃらないんですね」
 林さん「予算の都合で」

 残念ですわ…。


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2005.09.03

名古屋のBBフェスタにいた甘党

 BBフェスタに行ってまいりました。

 こんな感じで、

 こんな感じでした。

 とりいそぎご報告を。明日か明後日あたりに、もうちょっと長めのことを書くかもしれません。

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2005.09.02

僕のBBフェスタ準備日記

・8月26日(金)
 ネタ集めから帰ってくると玄関に封筒が落ちていた。見覚えのあるロゴが印刷してある。BBフェスタin名古屋の優待状だ。

BBフェスタ優待状
 案外、あっさり当たった。

 BBフェスタのことは忘れていなかったが、こんな状があることはすっかり忘れていた。これが無くても会場に入れるからだ。でもこれがあると待たずに入れることになっている。待たなくてよいに越したことはない。当たったことを感謝しておく。
 …これが来るということは、あと1週間ということではないか。何も準備していないぞ。

・8月29日(月)
 デイリーポータルZでBBフェスタの詳細が明らかになっている。それに基づきスケジュールを立てた。

 10:00 並ぶ→待つ
 10:30 急ぐ→ものを買う→ガチャ→バッヂ1回目
 11:00 エアギター
 11:30 似顔絵
 12:00 おなかが空く
 12:30 バッヂ2回目
 13:00 ラジオ録音
 13:30 納豆
 14:00 発泡スチロール
 14:30 バッヂ3回目
 15:00 顔はめたり、さわったり、かぶったり、パネルとか
 15:30 バッヂ4回目
 16:00 ちょっと疲れる→ショーの準備
 16:30 ショー
 17:00 余韻
 17:30 帰る

 実に効率的なルーティングだ。明日はこれのメモを持っていこう。

予定メモ
 

 「田口」というのは平成教育委員会の問題を解いたときの名残だ(口に線を2本足して漢字を作れというもの)。

・8月30日(火)
 当日に来ていくためのTシャツのデザインを決めた。ブログに載せている藤田チエさんに描いていただいた似顔絵のままのものにしてみた。

・8月31日(水)
 無地のTシャツを買いに行く。Tシャツの印刷業者のお店に行ったところ、本来はばら売りをしないと告げられた。だがお店の人は1枚だけばら売りをしてくれた上に、半額にしていただいた。感謝に耐えない。

・9月2日(金)
 明日は差し入れに何を持っていこうか考えた。候補は2つ。どちらも食べ物。どちらにするかは明日の気分に任せることにした。何を持って行ったかはBBフェスタ後の「当日日記」に書こう。
 Tシャツを完成させた。

Tシャツ前
 甘党なんだと大主張

 なかなか上手くできたのではないだろうか。裏面はこれ。

Tシャツ裏
 夢の甘味料

 裏の甘さは健康的にしてみた。

――――――――――

 明日はいよいよ名古屋のBBフェスタです。楽しみですわーっ! Zくんかぶったり、本とかTシャツとか買ったり、ガチャガチャやったり、失敗作品触ったり、もういろいろしますよー。今晩はなかなか眠れなさそうです。

 甘党Tシャツを見かけたら、指でもさしてください。喜びますから。


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