16日の記事に少しだけ書きましたが、「奇食の館」のRimさん主催の「登山会」に参加しました。参加の皆様は、よく趣旨をご理解されているようで、マウンテンのマウンテンによるマウンテンのためのメニューを次々とチョイスされていらっしゃいました。
すさまじかったです。
詳しくはRimさんのレポートにお譲りするとして、この記事では私の食したモノの感想を中心にしてご報告いたします。
山以外では決して聞くことのない組み合わせの単語が乱れ飛ぶ中、私もなんとか「奇食」色の強いモノをと心に決めておりました。方向は「カラー」が強烈なもの。「カラー」といっても、世間でよく言われる主義・思想の意味合いは全くありません。まさしく「色」です。見た目の色です。結果…
「『イカスミぞうすい』お願いします」
マウンテンにはイカスミメニューがいくつかあります。「イカスミスパ」「イカスミピラフ」「イカスミジュース」「イカスミ氷」、そして「イカスミぞうすい」です。マウンテンで扱っている大カテゴリーのほとんどにイカスミが入り込んでいます。そのうち「イカスミアイス」とか「イカスミフロート」「イカスミトースト」なんてのもできるのやもしれません。
食事系のイカスミメニューとしては「イカスミぞうすい」が最も奇食っぽいのではないでしょうか。
この日は土曜日。山中は登山家に溢れています。じっくり腰を据えて、煮えたぎるぞうすい鍋を待つことにしましょう。
…ぇ、もう来たの。
トップで到着しました。10分くらいだったでしょうか。思ってもみないスピーディな提供にとまどう私。
イカスミぞうすい。別府の地獄以上の地獄
思っていた以上に“沼度”が高いなー。墨汁の中にイカリングが浮いているみたい。何故か、数粒だけ米が表面に現れております。
でも、匂いは悪くないです。普通の鍋物のようです。
取り皿とおたまが供せられているので、それで鍋中のモノをかき出すと…。
掬ったら赤海坊主が出てきた
赤くて大きなものが、ぽっかりと出てきました。トマトです。これは意想外です。鍋にトマトとは。いや、ミネストローネなど、トマトを煮た料理があるのは知っています。でもこれは「ぞうすい」です。イタリアンではありません。
いや、これこそ「奇食」! にっこりと微笑んでいただこうではありませんか。
黒い汁にまみれたご飯をスプーンに山盛りにして、一口。
…熱い! ぞうすいだもの。当たり前のことなのですが、熱い!
一口目は熱過ぎて味がよく分かりませんでした。二口目。
…しょっぱい。塩がきついなーっ。塩味で何かを紛らわせているとしか思えないほどのしょっぱさです。
この時点で、全身に汗が噴き出します。塩辛さに加えて、もう一種類の辛さが現れました。唐辛子です。そのまんまの鷹の爪が2本入っていました。唐辛子、苦手なのにー。失敗したなー。辛いなー。
辛さを紛らわせねばなりません。問題のトマトで口休めを試みます。
…生臭い。
煮えきってないよ、このトマト。そういえば早く到着したんだった。なにもかもが空回りしています。残りのトマトは後回しにしよう。
ここで、他の具を確認してみます。
なすの輪切り
玉ねぎの薄切り
にんにく(大きめにカット)
夏野菜が中心です。この具で「ジャワカレー」を作ったら美味しくなりそうです。
味は不味いわけではありません。ただきついのです。極端なのです。マウンテンの味付けなのです。辛いのです。腕には玉のような汗がびっしりと。
一心不乱に鍋をすくい、取り皿から黒い食べ物を口に運びます。後半はトマトも完全に煮えて食べやすくなりました。
で、どうにか完食です。…と言いたかったのですが、
これだけは食べられない…
唐辛子を残してしまいました。これは私には無理です。これを摂取すると間違いなく内臓にダメージがきます。あー、悔しい。
「イカスミぞうすい」は辛くはあったのですが、食べられないほどではありませんでした。辛いものが得意な方は、容易に食べられるメニューでしょう。
これで「奇食の館」主催の「登山会」を終わるのは、あまりに惜しい!
マウンテンで奇食といえば…、
「すいませーん。『甘口キウイスパ』追加でお願いしますー」
今までは、予算の関係から一度に二食を取ることは憚っていましたが、今日は「登山会」。予算は十分です。
デザートで甘口スパを食べるって、なんて贅沢なことなんでしょう。
「だいじょうぶですか?」…Rimさんに心配される私。
「あっ、大丈夫です。大丈夫です。デザートですから」
それに、キウイスパは美味しいですし。酸味と甘みのアンサンブルが絶妙ですもの。
程なくやってきたライトグリーンのスウィートハニー。いただきます。
ぱくぱくぱくぱく。つるつるつるつる。相変わらず美味しいなー。つるつるつるつる。
はい、ごちそうさまでした。
これは楽に単独登頂できる
「甘口いちごスパ」が退場している今、「甘口キウイスパ」がおすすめですよ。
他の方の状況を見てみると、まだまだ終了までに時間がありそうです。
「すみません、メニューをお願いします」
一同「まだ食べるんですか…」
「いや、もうおなかいっぱいですから、飲み物でもと…。」
さて、フロート制覇計画に基づいて、
「『紅茶フロート』お願いします」
一同「飲み物じゃなかったんですか?」
「…あっ、いや、紅茶ですから…」
紅茶フロート。少し薄めか?
アイスはバニラ。刺激を受けた舌を、やわらかく包んでくれます。癒しです。
紅茶のフロートって、珍しいのではないでしょうか。ありそうなのに、他では見たことがありません。実際、合うかどうかというと…。コーヒーフロートの方が美味しいですよ。紅茶がもう少し濃く抽出されていれば、まだアイスと合っていたかもしれません。
もう、これでおしまい。ほんとにこれでおなかいっぱい。ぱんぱんです。満足満足。一度ここまで食べてみたかったのですよ。
合計¥2000。全員まとめて会計システムなので、お釣りは無し。計算どおりです。
―――
山から下りた後、Rimさんから世界一不味い飴「サルミアッキ」をいただきました。不味い不味いと言っても、限度があるでしょう。どれどれいただきます。
うべっ!
どこのケミカル工場でできたものなの!? これ輸入可なのが信じられないわっ! 味の感想なんて書けるものではありません。甘く見ていました。世界一です。岸朝子さん、ぜひ食べてみてください。
「サルミアッキ」まだ一粒あります。
真の「奇食」!
処遇に困る。
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