今日の「山」登りは「甘口キウイスパ」と「チョコレートパフェ」
桜雨と言うにはあまりに冷たすぎた。一本しかない傘は二人の男のためにはあまりに小さすぎる。それぞれ片側の肩を濡らしながら、緑の目立ち始めた桜並木のゆるい坂道を登っていた。「山」を目指して…。
ささのってぃが名古屋に来たのでマウンテンに行ってきました。もはや恒例です。彼はいつもどおりの「ストロングコーヒー」目当てです。到着時は甘口などの山メニューを注文するつもりはないようでした。でも今回は一線を越えたのです。
まずは「ストロングコーヒー」。「もう濃いとは思わなくなってきたよ」との事です。慣れとは恐ろしい。
お客さんが私たちの他に一人二人と少なかったからでしょうか、到着が早かった「甘口キウイスパ」です。香りは甘酸っぱいキウイそのもの。むせ返るような甘ったるさはありません。さて頂こうかなとしたときに、ささのってぃの「ハムトースト」が着きました。彼は普通の夕食です。でかいけどおいしそうです。
甘口キウイスパ
ハムトースト
甘口キウイスパ、いただきます。
トッピングのデザインは「甘口いちごスパ」とあまり変わりません。いちごの代わりにキウイ、麺が緑の色違いみたいなものです。前回の「甘口バナナスパ」は失敗しましたが、こちらは食べやすかった「いちごスパ」に似ているので期待できそうです。
では、麺から。キウイ味の何か(不明)が練りこまれているらしく、薄緑の麺は甘みよりも酸味が強調された味わいになっています。今まで食べた甘口スパよりも甘みが際立っていないので、とても食べやすいです。そのため甘い生クリームと合わさっても甘さがくどくなくことはありません。
キウイは麺と一緒に炒められ火が通ったものと、トッピングの生のものが混在しているのは、他の果物系甘口スパと同様です。生のキウイはシャクシャクとした歯ざわりで、噛めば甘酸っぱい果汁がほとばしり、口休めの効果を発揮します。火が通ったキウイは歯応えはなくなっているものの、味の変化は少なく、生のキウイ同様にアクセントの役割を果たしています。
キウイスパはこれまで食べてきた甘口スパと比べ、味のバランスが取れており、非常に食べやすいものと言えるでしょう。
おいしゅうございました
8分半ほどで完食です。途中で滞ることも無く、難なく食べることができました。大変おいしゅうございました。ささのってぃは奇異の目を向けておりましたので、この「おいしい」という表現は一般的な「おいしい」ではなく、あくまで「山中」においてのものであることをご承知置きください。でも、私は普通においしいと思いましたよ。
二人の食事が終了したところで、デザートの登場です。
チョコレートパフェ、クリームてんこ盛り
「チョコレートパフェ」です。ささのってぃが「チョコレートパフェはおいしそうだよね。これならいいかも」ということで注文しました。でかいことはわかっていたので、二人で登頂を目指します。
まずは標高を測ってみました。
計測中
約19cmです(脚部分を除く)。これはB5の短い辺くらいの長さです。B5の紙を横置きにします。それをくるりと丸めて円筒を作ります。紙の両端は1cmくらい重なるようにします。それくらいのグラスです。それに入っています。というか詰め込まれています。ぎっしりと。
あー、山だ。
が、率直な感想です。
放っておいてもしばらく溶けそうにありませんが、観賞用に注文したわけではないので登山を開始します。グラスの縁よりも高い位置に生クリームがてんこ盛りになっていて、さらにフルーツが張り付いているので食べにくいです。気をつけて食べないと落ちてしまいそうです。食べやすいように、落下の心配があるフルーツを片付けます。…これが失敗でした。
フルーツが無くなり、生クリームを食べ終わると、アイスクリーム層に到達しました。思ったよりアイスに達するのが早かったです。それもそのはず、アイス層はグラスの縁ぎりぎりから始まっていたのです。ここが地獄の一丁目。あとはみっちり隙間ないアイスが攻める。チョコとバニラの違いはあっても、それらは全部アイスクリーム。それだけあれば飽きますよ。救いと思ったチョコソース。甘ったるさはアイス以上。奪っていくよ体温を。スプーンに伝わる細かい震え。都都逸みたいに書いてみた。
不味くは無いのですが、これだけあるとさすがに堪えます。早くも4合目付近で、二人の口から漏れる言葉には「寒い」という単語が頻出するようになりました。冷たい雨に打たれた後のパフェは初心者には無謀な挑戦でした。
普通はパフェのアイスの層の間にはコーンフレークなどが介在していますが、「山」のパフェはそんなまどろっこしいことはしていません。直球勝負です。そのおかげで今まで少し邪魔だなーと思っていたパフェにおけるコーンフレークの重要性を認識することができました。
どうにか9合目まで来たときに、ささのってぃがとんでもないことを言い出しました。
「あとは頼んだよ」
何をおっしゃるのですか! 困りますよ!
「さすがにこれは僕にでもだめだよ。逃げないでくれぇ…」
私の懇願にささのってぃは答えてくれ、どうにか二人で、
凍えながら
完食です。厳しかったです。「これは一人だと遭難するよ」とうささのってぃの意見には深くうなずきたいです。でも、「山」にはパフェより厳しいらしい氷もあるんだよね。いつ挑戦したものだか…。
お勘定をしている際に、なんとマスターに話しかけていただきました。初めてのことです。
「にいちゃん。雨降っとるの嫌だな〜。雪降っとるほうがいいで。上向いて口開けとけばいいからな」
笑わせていただきましたが、パフェで冷え切った私たちは、そのご意見に同意することは到底できませんでした。
外はますます降っています。駅までの道々、口をついて出るのは「寒い」でした。
なお、記事のタイトルは「今日の」となっていますが、山登りをしたのはおとといです。書くのが遅くなったのはその後遭難したわけではありません。忙しかっただけです。あれくらいでくたばるわけには参りません。
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コメント
>まゆぞうさん
なぜそこまでして食べるのか…。意外とおいしいからですw
今回は目の前のフルーツに惑わされました。無計画に過ぎたみたいです。いい教訓になりました。
氷は暑いときに食べてもかなりのダメージを受けそうなので、翌日が休みの日に挑戦することになるでしょう。
>藤田チエさん
しるこスパを除いた甘口スパは冷製だとかなりたべやすくなるでしょうね。でも仮にマウンテンが冷製スパを作ったとしたら、いったん炒めてから冷ましたものを出しそうな気がします。油が固まっておどろおどろしいものが出てくるのを懸念します。
私もチョコレートパフェは大好きなのですが…。雨降りで気温が下がった夕方に食べたのが失敗だったと思いますが、万全の調子だったとしても一人だと少し危ないです。直後は良くても数時間後に影響が出ることでしょう。
投稿: 桜濱 | 2005.04.16 01:06
キウイスパは酸味で救われるような感じですね。
それが冷製スパならデザートとしてもっとおいしくいただけると思いますけど。
それにしてもでっかいチョコパフェ。
チョコパフェ好きなのでこれだけを目当てに登山すれば私なら難なく食べれる量かもしれないです。
でも寒くなるぐらい食べるのもなぁ・・・。
投稿: 藤田チエ | 2005.04.14 20:03
再登頂おつかれさまです。
なぜそこまでして食べるのかというのは
愚問でしたね・・・・・。
やはりチョコパフェのフルーツは多少見栄えが悪くても、
お皿に置いといて、飽きたら食べる手法をとらないと
寒いのもそうですが、味に飽きてしまうんです夜ねえ。
名古屋は夏が暑うございますから、ぜひ真夏に
万博でも見に行って、汗を流して、厚着して
氷にトライしてみてください。ふふふ
たのしみです
投稿: まゆぞう | 2005.04.14 18:39
>ささのってぃさん
雨さえ降っていなければもっと楽に登れたのでしょうけど。
無事に生還できたようでなによりです。
70%くらいだったの?もう少し高い本気度が伝わってきたように思いましたが。
投稿: 桜濱 | 2005.04.14 01:47
山登りお疲れ様でした。
あれからお腹をこわすことなく、無事静岡に帰りましたよ。
「あとは頼んだよ」という言葉は70%くらい本気でした。
投稿: ささのってぃ | 2005.04.14 01:24