加湿器の蒸気に副業を与えてみた。(1)
しばらく風邪に苦しんでおりましたが、ようやくほぼ全快といえる状態となりました。完治までに2週間近く掛かったことになります。これほどまでに風邪が長引いたのはかれこれ7,8年ぶりです。この間、風邪を引いたことはあったのですが、せいぜい3日、掛かっても1週間で治っていたので、これも年のせいかななどという思いがよぎっておりました。
このように考えてしまったのも、今回の風邪引き期間中に誕生日を迎えてしまったからです。九州男児といえども少しがっかりする年齢になりました。迎えて「しまった」という表現からがっかり度を察していただきたいと思います。本来なら誕生日前の数日は嫌なカウントダウンの生活を送らねばならなかったのでしょうが、咳を始めとした厳しい風邪の症状のためにそれを紛らせることができました。今にして思えば、一長一短の風邪だったわけです。
コホンコホンと咳き込みながら迎えた誕生日。相方が加湿器を贈ってくれました。名古屋の冬は乾燥が激しく、加湿器があるのとないのとでは大違いだそうです。そういえば風邪を引いていない時でも、朝起きるとのどにいがらっぽさを感じておりました。確かに生まれ育った九州や、昨年の春までいた静岡に比べると気候の厳しさが実感されます。寒いし。
あぁ、本当にありがたいことです。と深く感謝をして、早速もらった加湿器を開封しました。
たのもしいお姿
加湿器はヴィックスの「スチーム式加湿器 Model V100」というものです。ヴィックスと言えばヴェポラッブやドロップが即座に思い出されます。ヴィックスという響きを聞くだけでのどはもう安心。咽喉のことはお任せしますよヴィックス様という気にさせてくれます。
わくわくとはやる気持ちを抑えて説明書に目を通します。ふむふむ、使い方は簡単だ。水と塩をタンクに入れて、プラグをコンセントに差すだけで良いのね。塩は電極に電気を流れやすくして沸騰を促すためのものらしい。ずいぶん昔に真水より塩水の方が電気が流れやすいというのを聞いたことがあります。理科の知識ってこんなところで応用されているのですね。文系の私はこんなことでもいちいち感心してしまいます。
説明書通りにセットを始めます。
まずは水を入れて、
一つまみの塩を投入。
電源ON
電気を通すと、上部が赤く点ります。これで、装置の内部では電極だの塩水だのの働きによって蒸気が生じるわけです。(理科に詳しくないため、説明が雑で申し訳ありません)
10分ほど待っていると、微かに白くもやってきました。蒸気だっ! 普通にコンロでお湯を沸かせば蒸気くらいいくらでも見られるのに、加湿器から発せられる蒸気には別のうれしさがあります。おそらく電極や塩水といった理科のせいでしょう。
蒸気が出た!
もくもくと立ち上る蒸気を見ていると、のどが潤っていくのを感じます。あっさりとそのように思うのは視覚効果のせいもあるのでしょう。視覚効果だろうと直接効果だろうとのどが良くなれば万々歳です。これでのどは快復の一途を辿るのだと強く信じながら眠りに就きました。
翌朝、のどが幾分楽になっているのを感じました。さすがヴィックス。咽喉のオーソリティ。さわやかな朝を向えることができました。心地よく朝日を浴びることができるぞ。
さっとカーテンを開けると窓ガラスにはびっしりと水滴が。結露です。予測しえた結果ですね。滴り落ちる水の粒を見ていると一つの想いが沸き起こりました。
「もったいない」
公共広告機構の「もったいないお化け」のCMの洗礼を受けた者は、ちょっとのことでお化けの存在が頭をよぎります。「もったいないお化けが出んようにな」常田富士夫の声が耳の奥にこだまします。
加湿するだけではいかん。なんとかしてこのエネルギーを有効活用せねば。水の少なくなった加湿器から細々と立ち上る蒸気を見ながら知恵を絞ってみました。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント