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2005.03.30

ミスドのコーヒーカップをもとめて

 おととい、かれこれ10年近く使っていたマグカップを、不注意にも落として割ってしまいました。ごめんよ、マグカップ君。もっと洗剤の滑りやすさに気をつけて洗ってあげればよかった。成仏してください。
 悲しんでばかりはいられません。跡継ぎのカップが必要です。不幸中の幸いといいましょうか、タイミングがよいといいましょうか、今日から5日間、ミスタードーナツは35周年記念として「復刻版オリジナルコーヒーカップ」をプレゼントというキャンペーンを展開しています。こちらでカップの写真を見て以来、「あー、いいわこれ。ぜひもらいに行かなきゃ」と思っておりました。ただ¥600以上の商品購入、先着順でのプレゼントということで、朝いちでたくさんのドーナツ(コーヒーカップ)を求めてミスドショップへと向かいました。

 …3店舗回って3つもらってきました。止められなかったのです。

 3つもらいましたが、ドーナツばかり¥1800分を買っても消費できそうになかったので、味の幅を持たせて購入してみました。

 1件目
 汁そば+シュウマイ・餃子・アメリカンコーヒーセット
 合計¥609
 店員さんがコーヒーカップのプレゼントのことを忘れていたらしく、「あのー…、コーヒーカップは…」と聞くと、あわてて持ってきていただけました。お手数をお掛けします。

 2件目
 六実デリサンドきんぴらごぼう
 六実デリサンドベーコンポテト
 ポン・デ・リング
 チョコリッチマフィン
 合計¥609
 まだ商品が揃っておらず、目当てにしていたドーナツがありませんでした。予定に無かったデリサンド2種を購入。

 3件目
 エンゼルフレンチ
 フレンチクルーラー
 ゴールデンチョコ
 ハニーオールドファッション
 キャラメルマフィン
 ポン・デ・黒糖
 合計¥630
 ¥105円クーポン使用。ここは品揃えが豊富。前の店で買えなかったフレンチ・ドーナツ2種とキャラメルマフィンを買うことができました。

 ¥1848使って、もらってきたカップ3個です。

復刻版オリジナルコーヒーカップ

 あー…、散財ですな。分かってはいるのですが。

 そして、

おまけのドーナツ10個

 ドーナツ祭りが開催されました。しばらくごはんが甘くなります。

 さっそく、コーヒーカップを使ってみます。コーヒーを淹れて…。うむ、思ったより入らないな。どれくらいの量だろう? 量ってみましょう。

 カップにコーヒーをほどよい量淹れて、

コーヒーを量る

 メジャーカップに移します。

カップの容量は…

 150ccでした。普段使っているマグカップが250cc入るので、かなり少ないですね。

 メジャーカップのコーヒーを再びコーヒーカップに戻し、新カップでの初飲みをします。カップは厚手なので、縁の口ざわりが柔らかいです。うん、なかなか良い使用感ですな。これからよろしくお願いしますね、新カップ君。

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2005.03.26

今日の『山』登りは「甘口バナナスパ」

 今日の喫茶マウンテンはお客さんが多かったです。土曜日で午後三時のおやつ時、学生さんは春休み中とくればあたりまえなのでしょうか。入山からアタック開始まで35分かかりました。

 注文したのは前々から予告していた「甘口バナナスパ」です。前回までに「甘口抹茶小倉スパ」「甘口いちごスパ」を登頂しておりますので、「バナナスパ」の登頂に成功すれば御三家制覇となります。「抹茶小倉スパ」と「いちごスパ」はおいしく頂くことができ、また「バナナスパ」は、「バナナとチョコの組み合わせが悪いわけないじゃない。チョコバナナってものがあるんだから」とか「温かいバナナなんてキワモノじゃないでしょ。バナナを蒸して、主食として食べる土地だってあるもの」なんて高をくくっておりましたが…。

 「バナナスパ」の見た目は厳しいものではありません。わずかに黄みがかったスパゲティの上にのる生クリーム。それを取り巻くように配置されたバナナとチョコ数片は、湯気さえ立てていなければでかいパフェにすごく無理して見ようと思えば見えます。

甘口バナナスパ

 チョコが解けると食べにくいらしいので、最初はチョコ部分から攻めることにします。いただきます。半溶けのチョコーレートに麺を絡ませて口にすると…、

 うぅ、これはしつこい甘さだ。

麺自体が甘い上に、普通の板チョコですから甘いのは当たり前です。でもここまでくどいとは思わなんだ。
 ちょっとこれは厳しいぞ。バナナに移ることにします。バナナは炒められたものと、生をカットしたものが入っています。まずは炒めバナナから。熱を加えられたバナナは表面が溶けていてぬめぬめしています。フォークに突き刺し、麺とともにすすりこみます。加熱されたバナナ、味を予想していましたが裏切られました。悪い意味で。

 なんでバナナがすっぱいのだ?

 加熱されたバナナは甘みが増すかと思っていたのに。原因はなんだろう。麺が甘すぎるためバナナの甘みが打ち消されたのか?加熱して食べるバナナと日本で普通に食されているバナナは種類が違うのか?など考えましたが、だんだんどうでも良くなってきました。
 こうなったら生クリームだけが頼りですが、この麺がまた生クリームと合わないんです。麺とバナナとチョコと生クリームの境界が分かりにくいんです。そのため生クリームが休みになりません。しかもいつもより油がきついような。皿を傾けると縁を伝って油が池になります。

 つらい。

 初めて甘口スパの厳しさがわかりました。『山』の辛さを感じました。おかしい。こんなはずではなかったのに。思わず首を傾げてしまいました。おそらく眉間にしわを寄せ、非常に厳しい顔をして食べていたはずです。食べ進めるうちに「なぜ食べ物を味わうことができる舌を持ってしまったのだろう」と生に対する疑問さえ生まれてしまいました。

 それでも6分45秒で、

甘口バナナスパ 完食

 登頂しました。正直言って美味しくなかったです。もう「甘口バナナスパ」は登りません。

 胸焼けするかなと思いましたが、『山』を出てしばらく風に吹かれているとお腹は落ち着きました。遭難はどうにかまぬがれたようです。次はどうしようかしら。このまま甘口の全制覇を目指すか、美味しいメニュー探しに移るか。

 レジ横に「特製甘口抹茶小倉スパストラップ」が置かれていました。前からあったかしら? ¥1000です。

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積読本と「丸かじり」

 本屋をぶらついたり、出版社サイトの新刊本紹介を見ると、決まって読みたい本が何冊か出てきます。欲しい本は手にとってためつすがめつ購入を検討して、買ったり買わなかったり。買う場合の決め手は、思い付きが一番、勉強に必要そうだなというのが二番。
 思い切って買った本でも、すぐに読むわけではなく、後で時間がある時に読もうかなと思って本棚に積んでおく。そしたらなかなか読まないのですね。積んでる本がどんどん膨らんできて、結局積んだまま数ヶ月放置したり、悪ければ数年放置してしまいます。なのに本屋に行くとまた面白そうな本を見つけて、買って、積んで、放置。さらには図書館で本を借りて放置。春休みの特別貸し出しで2ヶ月の猶予があったにも係らず、開いてもいないのはどうゆうことなの?と自らに嫌味を言いたくなります。
 最近は、いいかげんこの悪循環に嫌気がさして、ちょっと面白そうな本があっても「家に帰れば他に読むべき本はあるんだから」と購入欲を押し静めて、積んである本を消化する方向に切り替えました。すごく面白そうな本だとやはり買ってしまいますが。
 積み本をなんとか読んでしまおうとしていますが、もともと読書スピードがそれほど速くないため、遅々として進みません。頭には「速読術」という単語が浮かびます。今日も未読本をなんとかしないとなと思って本棚に向かいましたが、手にとった本は既読でしかも何回も読み返した本。何やっているんだ、僕。そこで本を戻せばよいものの、腰を落ち着けて1ページ目から読み進めてしまいました。
 今日の再読本は東海林さだお著の『ケーキの丸かじり』(文春文庫)。「丸かじりシリーズ」は再読率の高い本で、目に留まるとついつい開いてしまいます。東海林さんの食べ物エッセイの表現は実に巧みで、「こんな単語、食べ物を表現するためによく思いつくなー」と三嘆します。でも、その表現がぴたりと合っていて「うーん、この食べ物を表現するにはこれしかないんだよなー」という気になってくるのです。これが文章力なんでしょうね。
 「丸かじり」に収められているエッセイを一本読むごとに胃袋が刺激され、一冊読み終わるといつもお腹が空いてしまいます。ダイエット中の「丸かじりシリーズ」は鬼門でしょう。今日の『ケーキの丸かじり』は、一冊読み終わるどころか、三分の二くらい読んだところで強烈な空腹感に襲われ「これはいかん」と思って本を閉じたものの、空腹感は紛れないまま。お腹が空くと、集中力が失せ、行動力が鈍るのが人間の性。結局未読本の消化はまともにできないまま。あー、本が読めない。「丸かじりシリーズ」、罪作りな本です。(責任転嫁)

 『ケーキの丸かじり』 東海林さだお 文藝春秋 2003/05 ISBN4167177544
 『パンの耳の丸かじり』 東海林さだお 朝日新聞社 2004/11 ISBN4022579633(丸かじりシリーズ最新刊)

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2005.03.24

「クーピー」で革命を。

 絵を描くのが苦手で、最近ではほとんど描画することは無くなりましたが、小学生の時分は結構な頻度で描いていたように思います。図工の授業もありましたし。
 絵の上手い大人が描いているイメージとしては、片手の親指をパレットに突っ込んで油絵具をぴたぴた塗っているのとか、サインペンでさらりさらりと素早くイラストを完成させたりというものが浮かびます。今は私が小学生の時には考えられなかったパソコンというツールもあります。
 私が子供の頃の描画ツールといえば、水彩絵具、クレヨン、クレパス、色鉛筆にクーピーペンシル(以下クーピー)などが主なものでした。絵具は水を使うので扱いが面倒、クレヨン、クレパスは油のにおいが気になったので、日常のいたずら描きにもっぱら使われるのは、色鉛筆とクーピーでした。

 クーピー。不思議な描画ツールです。色鉛筆のような形だけど、クレヨンのように本体全部で描ける。だけど油くさくない。鉛筆削りで削るときのおかしな感触。そんな奇妙なクーピーの存在を何の疑いも無く受け入れていました。

 クーピーを発売しているのは「株式会社サクラクレパス」です。懐古の情に誘われてクーピーの紹介ページを見てみました。あーそうそう、クーピーって缶にはいっていたわね。たくさん色が入っているのが欲しかったけど、持っていたのは12色のやつだったなー。クーピーって消しゴムで消せたっけ?色が残ったような…。今のは消えるのかな?

 「全部が芯で出来ていて、手を汚しにくくなっています」とか「”色鉛筆がシンポした”芯ばかりのカラーペンシル」とか「折れない、消せる、削れる。全部が芯の色鉛筆」などの文言でクーピーは紹介されています。どの文でも「全部が芯」ということが前面に押し出され、これが一番の売りのようです。ここまで強調されるとだんだん「全部が芯」ということがすごいことのように思えてきました。

 すごいぞクーピーと思っていると、クーピーの「豆知識」の欄に目が留まりました。「クーピーペンシルの名前の由来!!」びっくりマーク2つ付けて秘密が公開されています。その由来とは、

仏語:COUP(革命、打撃etc)から来ており、従来の色鉛筆よりも品質の上回る、クーピーペンシル発売にあたり、色鉛筆市場に革命を起こし、トップブランドになる事を目指し、COUP をもじってCOUPYとしました。(サクラクレパス公式ページより引用)

 ふむ。フランス語「coup」に英語の形容詞を作る語尾「-y」を付けて「クーピー」なのね。「色鉛筆市場に革命」というところにクーピーに駆ける意気込みが感じられます。「革命」です。開発された方々の並々ならぬ思いが伝わってきます。熱いです。

 でも「coup」は多くの意味を持つ単語で、辞書(プチ・ロワイヤル仏和辞典・旺文社)には他にも、
 殴る・発砲・打つ音・行為・災難・たくらみ・動き・手早い動作・発現・襲撃・発作・(酒の)ひと飲み…
等等が挙げられています。
 こうしてみると、「災難」や「たくらみ」や「発作」なんていう意味も持つ単語をもじって使っても良かったのかな、などという考えもおこりますが、クーピーは誰もが知っている描画道具となっているいま、そのような考えは無用のものでしょう。おそらくクーピーの大成功をサクラクレパスの関係者の方々は「ひと飲み」以上のお酒で祝ったのではないでしょうか。

 ちなみにクレパスは社名にもなっていることからも分かるように、サクラクレパスの登録商標です。私は幼い頃、クレパスはクレヨンの偽者だと思っていました。サクラクレパス様、申し訳ありません。サクラクレパスのHPではクレパスとクレヨンの違いも紹介されています。ふーん、そんな違いがあったんだ。

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2005.03.18

今日の『山』登りは「味噌煮込み」

 先週、「当分『山』はいいです」なんて書いておきながら、今日も山登りをしてしまいました。
 今回もまた同伴者は「on a day like today」のささのってぃ氏です。ささのってぃはどうやら「ストロングコーヒー」に魅せられたらしく、それ目当ての登山です(来名古屋の第一目的は当然違います)。彼は昨日くれたメールで「甘口パスタなどは一切口にしません」としっかり伏線を張っていました。
 せっかく名古屋まで来ているのに『山』ばかりではいけないと思い、山登りの前に名古屋三越栄本店三階の「カフェウィーン」に行きました。「カフェウィーン」は月5日限定のケーキバイキングを行っており、今日は3月の最終日です。

 あー、おいしい。

 丁寧に作られた甘々のケーキは快楽の渦に導いてくれます。

 ぱくぱくぱくぱく。

 …10個。食べすぎ。ささのってぃ呆れる。でもおいしかったー。チーズケーキのさわやかさとストロベリームースのほどよい酸味が良かったです。

 甘み欲求をしっかりと満たして『山』を目指します。なに食べようかな。「甘口スパ」はいけるような、遭難しそうな…。微妙なところです。着いてメニュー見て決めることにしました。

 『山』に到着。うーむ、まだケーキの甘みが抜けきっていないわ。今回は「甘口スパ」は止めとくことにしよう。甘みとりすぎたから、辛み優先にします。なおかつ『山』らしいメニューでないと。

 スパ…、ピラフ…、スパ…、スパ…。スパに進路をとりました。

 スパで『山』らしいもの。「なべスパ」。…今日は無理だな。遭難確率が高い。ちょっと食べやすくして「味噌煮込みスパ」にします。

 ストロングコーヒー着。ちょっと口にするささのってぃ。

ストロングコーヒー
 おまけに付いてきた「レモンケーキ」が懐かしい。

 「やっぱ、ストロングだ。さっき(カフェウィーン)もなかなか濃くて、ストロングくらいかと思ったけど、改めてストロングを飲むと全く違うね」

 ストロングはストロングだということを再確認しています。

 私の前に「味噌煮込みスパ」用のお皿が運ばれました。スパゲティではありえない組み合わせです。皿が厚い。おてもと。そして木じゃくし。スパとは思わないほうが良いようです。

味噌煮込みスパ 食事セット
 これでスパゲティを食べるのか…。

 厨房に目を向けると土鍋が用意されています。そろそろ降臨のようです。木製の鍋しきに乗せられた「味噌煮込みスパ」がぐつぐつと煮えたぎりながらやってきました。

味噌煮込みスパ
 うどん?

 すごいね。麺が太いので普通の味噌煮込みうどんに見えるよ。スパゲティである必要性が感じられないよ。しかし普通においしそうだ。

 「20分で遭難すると見た。手伝いはしないよ」

 ささのってぃが不吉な予言をします。予言どおりになるのは悔しいが、可能性はゼロではありません。それくらいケーキの甘みが効いています。カフェウィーンのケーキは甘さが上品で本当においしいですよ。いや別に『山』のメニューの甘さをどうこういっているわけではありません。

 沸きあがるあぶくが収まったところで、小皿に取り分けます。ふーっと麺を冷まして数本をすすります。

 濃い目の赤味噌が柔らかい麺に絡まっておいしいわ。

 生卵が入っていて、味噌のくどい塩辛さ抑えられています。具も豊富で食べ進めても飽きはきません。麺も予想していたより少ないし。これなら遭難は免れそうです。『山』まで少し歩いたことでおなかもこなれているし。

 おいしいけどやっぱり味濃いなー。…ちょっとお腹がふくれてきましたよ。9合目くらいか。でも…

味噌煮込みスパ 完食
 ふー、満腹、満腹。

 完食です。甘口スパに比べるとはるかに食べ易いメニューでしょう。
 17分で単独登頂成功でした。20分で遭難外れましたね。ささのってぃ。

 「うーむ、なんだか今頃胸に来てるよ」

 彼の中ではストロングが時間差で威力を発揮しているようです。

 今回はワンクッションおきましたが、次はやっぱり甘口スパに行きたいです。バナナスパ。

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2005.03.17

全然甘くないけど、揚げているからドーナツとみなす。

 3月8日に発売開始された「六実デリサンド(以下デリサンド)」もからだスマイルシリーズだったのですね。いよいよミスタードーナツの新路線が明確化してきているように感じます。
 感想は今になってようやく書きましたが、前の記事に書いたように、発売開始日に3種類全て食べています。書くのが延び延びになったのはなぜだろう?やっぱり甘くないからかなぁ?

 発売前に3種類の内容を確認していたので、新コンセプトの商品とはいっても、どのようなものか大体分かっていました。写真からでもかなりのボリューム感が発散されています。これを全部食べられる健康状態だったらたしかに「からだスマイル」です。いや、3個同時に食べる人はあまりいないか。

からだスマイルシリーズ 六実デリサンド

 「デリサンド」は陳列の時点で他のドーナツとは異なっていました。甘くないのにスウィートレベル表示はどうなるのだろう?と思って陳列ケースを見ると、プライスカードにはスウィートレベルは書かれていませんでした。そう来るのね。トレイに並べられた商品が妙に鮮やかだ。スリーブがパステルカラーのビニール製。「デリサンド」とスリーブの摩擦が少なくて食べやすいです。スリーブに穴が開いているのは湿気がこもらないようにするためでしょうか。

六実デリサンド3種

 サンドイッチと聞くと、喫茶店やコンビニのものが思い浮かばれてしまい、デリサンドだけが写されている宣材写真では大きさ、外観がつかみづらかったので、同時購入の「ポン・デ・リング」と比較してみました。

ポン・デ・リングとの2ショット

 「ポン・デ・リング」よりもやや小さめですね。食事メニューを考慮に入れているようなので少し頼りないように思われますが、実は…、では、食べてみましょう。

 さて…、3つの「デリサンド」、外から見分けがつかない。まあ、最初はパン部分の感想から行くのでどれでも同じか。あまり深く考えることも無く直感で緑スリーブの「デリサンド」を手に取ります。これは…「ツナマヨベジ」でした。最初の数口はパン部分に集中してぱくつきます。

外見アップ

 パンは茶色が濃くてバゲットのようです。でもバゲットのような固さは無く、むしろ柔らかく、少しもっちりして食べやすいです。当然のごとく具に合わせて甘さはありません。ライ麦・ハト麦・発芽玄米・小麦ふすまが練りこまれた生地は、香り高く、深い味わいがあります。表面に散りばめられたクルミ・ひまわりの種による、カリッ、プチッとした複合の食感も楽しいです。パンはカリカリに焼かれたあとに揚げてあるらしく、歯は少しの抵抗感を感じることになります。これによってしっかりと噛まなければならず、噛むことによって満腹中枢が刺激されるのでしょう。「食べている」感を強く感じます。このパン生地は「軽食向きに」というコンセプトをしっかりと守っています。

 肝心の具はどうなっているでしょうか。「ツナマヨベジ」からいきましょう。大まかな味は名前から想像されるとおりです。シーチキン(ツナ缶)とマヨネーズを和えたものです。ただツナ独特の油っぽさが少なくて、まとわりつくような感じはありません。だからといって淡白なわけではなく、飲み込んでもしっかりとツナマヨ味はのどに残ります。
 具をしっかりと咀嚼をすれば、そこに細かく刻まれた野菜のサクサクした食感が現れます。野菜はたまねぎとピーマンですが、たまねぎの風味が強いですね。
 隠し味として黒こしょうが入っています。ぴりりとするような辛味はありませんが、鼻に抜ける香りが味に変化をつけています。
 上にも書きましたが、ツナ+マヨネーズ+ピーマン+たまねぎなので食べる前からある程度味の予想がつきます。黒こしょうがアクセントにはなっていますが、意外性は低いです。

 ツナマヨベジ中身

 次は黄色に行くか、赤に行くか。…よし、黄色に決めた。中身は…「きんぴらごぼう」です。これまた予想通りというか名前のままというか。そのままごぼうとにんじんのきんぴらです。マヨネーズが入っていますが、味が前面にでることは無く脇役です。マヨネーズの味はするものの、それによってあっさりとした和風感覚が薄れてはいません。マヨネーズはきんぴらのみでは欠けるであろうコクを足す役割を果たしています。きんぴらを普段食べるときもマヨネーズを少しつけるといいかも。
 きんぴらごぼうの味はかなり強いです。口に入れると、だしとしょうゆで煮たごぼうの味が一気に鼻をつきます。バチバチと固いごぼうの繊維を噛み締める感覚は、紛れも無くきんぴらのもの。ごぼう+にんじん+白ごまの組み合わせは日本の味の黄金の組み合わせでしょう。今回も使われている白ごま。「とうふドーナツ金ごま」→「ミニとうふドーナツ黒ごま」とからだスマイルメニューにごまフル出場。からだスマイルの影のメインか!?
 和風で癖の無い味は強烈さは無いものの、淡々黙々といくらでも食べられそうです。
六実デリサンド きんぴらごぼう
 きんぴらごぼう中身

 最後に赤スリーブのベーコンポテトです。初めはほっこりしたじゃがいもの感覚。噛んでいるとベーコンの味が後を追います。ベーコン自体もともと味が濃い(しょっぱい)食材なので、後半はベーコンの味が大勢を占めます。三つの「デリサンド」の中では最も濃厚、最もボリュームを感じます。
 このボリュームはじゃがいもの密度の高さと、ベーコンの味の濃さ、油分の組み合わせによるものでしょう。マッシュポテトとベーコンの油の組み合わせによってミルキーな味わいがねっとりと舌にまとわりつくようです。
 ミスドHPによるとじゃがいもはマッシュとダイスカットが両方を入れていることになっています。中を見てもその区別がつくのですが、食べるとダイスカットのじゃがいもが分かりにくいです。ダイスカットのじゃがいもは少し固めの種類を使ったほうが舌触りに差がついてよかったかもしれません。
六実デリサンド ベーコンポテト
 ベーコンポテト中身

 軽食向きのメニューというミスドの新しい試み。選択が増えるのはいいことでしょう。味も良く練られていて、どの「デリサンド」も多くの方に受けるような気がします。ただ、価格が¥168とミスドでは高価格商品になるため、105円セールやクーポン対象になるまでなかなか手を出しにくいかもしれません。

 ちなみに私は、
  きんぴらごぼう−ツナマヨベジ−ベーコンポテト
 の順をつけるかな。


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2005.03.16

どんとこい音楽学園

 熱田神宮のあたりを歩いていたら、音楽教室の看板を見つけました。看板を付けている家が音楽教室らしいのですが、教室らしさも音楽らしさも皆無です。音がもれ聞こえてくることもありません。なのに生徒募集看板はパワフルです。

音楽教室看板1
 執念の看板

 とにかく音楽関係ならなんでもやりますよと言っているようです。

音楽教室看板2
 ありがち

 これくらいの内容の看板ならよくありそうです。ピアノ教室かと思わせといて…。

音楽教室看板3
 いきなり

 一気にヅカまで飛んじゃいました。すごい自信です。

音楽教室看板4
 とことん

 ギターにフルート、エレクトーンまで引き受けてしまいました。「エレクトーン 教室ココ 楽しいよ!!」少しかたこと気味。

音楽教室看板5
 これを手書きすると雰囲気変わるなー。

 電話番号の頭にフリーダイヤルのマークを手書きしていますが、モザイクで隠した部分が4桁なので、フリーダイヤルではありません。そのマークは電話番号を意味しているものではありませんよ。

音楽教室看板5
 ちょっと離れた場所にも取り付けてあった

 バイオリンも加わりました。音楽大学向けの受講内容が書かれています。

 看板の内容をまとめると…、

 大学・短大(幼児・児童教育科)最短コース
 保母試験
 保育短大
 宝塚音楽学校受験コース
 
 ピアノ
 ギター
 フルート
 エレクトーン
 バイオリン
 聴音
 歌唱
 演奏
 楽典

 ここまで書いているので、他の楽器でも頼めば教えてくれそうな気がします。

 名前が「音楽園」と書かれているもの(2枚目、4枚目の写真)もあれば、「音楽学園」と書かれているものもあり、アイデンティティがやや揺らいでいます。でもたぶん「楽」と「学」を混ぜてしまったのだろう。

 住所はモリゴ町とカタカナで書かれていますが、町名は「森後町」と漢字で書くことができます。カタカナで「モリゴ」と書くと、ドラクエとかRPGの町の名前みたいに見える。町の入り口にいる人が、

 「ここは音楽の町モリゴ。あなたも歌わない? ららら〜」

とか言いそうな。

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ミスド35周年記念品

 ミスドに行ったらクーポン付きのチラシをもらいました。ミスタードーナツ35周年記念のキャンペーンを行うようです。3月30日から4月3日まで600円以上の商品を買うと「復刻版コーヒーカップ」をいただけます。

 欲しいな。

 すごく 欲しいな。

 4脚くらい 欲しいな。

 とりあえず1つは確実に手に入れるために、30日の朝は近くのミスドショップにすっ飛ばして行くことにしました。ドーナツ6個何買おうかな。

復刻版コーヒーカッププレゼントのお知らせ

 3月の時点でこんなキャンペーンをするということは、秋口あたりにもう一度キャンペーンを打つような気がします。いやある。きっとある。あると強く思えばキャンペーンしてくれるはずです。

 六実デリサンドは食べてます。発売日に食べています。加湿器いじったり、甘口スパ食べたりしてるうちに、すでに一週間経ってしまいました。感想は早々に書くことにします。


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2005.03.12

名古屋の「山」に登ってみたよ。(3)

 「朝ごはんどうしようか」

 sasanottiはできるだけ早く帰ることとなりました。その前にどこかに食事に行くことにします。

 「『山』以外ならどこでもいいよ。…桜濱さん、『山』行きたいの?」
 「うーん…、行きたいけど…。抹茶小倉気になるし…」
 「えーっ、行くのー。他にしようよ」
 「そうだね…。分かった。他のとこ、考えるよ」

 私はしばらく適当な場所を考えました。氏が帰るのには駅に近いほうがいいな。どこかあったっけ?うーむ。

 「そんなに『山』行きたいの?」

 『山』には行きたい。でも、朝っぱらから遭難させるわけにはいけません。ですが氏は、
 「そんなに行きたいなら。『山』でもいいよ。僕は普通のを頼むから。でも手伝いはでいないけど」
 「どうもありがとう。じゃ、もう一度『山』に行こう」

 感謝です。気がかりだった抹茶小倉スパにであえるのです。早々に支度を整えて、2日続けて登山することになりました。
 外は昨日と違って、冬に逆戻りしたかのような寒さです。強めの風が頬をかすめます。すっかり暗記してしまった登山ルートを辿り、『山』の前に立ちました。着くと同時に小雨がぱらつき始めました。微かな不安がよぎります。

 入山して、昨日と同じ席に着きます。午前中なので『山』は昨日より明るいです。
 メニューが置かれましたが、私の意志は固まっています。甘口抹茶小倉スパです。メニューは必要ありません。sasanottiは『山』紹介ページであらかじめ確認しておいた無難メニュー「玉子トースト」にしました。あとはストロングコーヒー。ソフトから1ランクアップです。

 昨日のソフトコーヒーは真っ先に届きましたが、今回は玉子トーストの方が先に到着です。さすがストロング。力を溜めているのか。
 玉子トーストは実においしそうです。きつね色に焼かれたパンが食欲をそそります。玉子トーストと言うと、ゆで卵を白身と黄身に分けて、白身は細かく刻み、黄身はマヨネーズで和えたものを合わせてパンにはさんだものが思い起こされますが、『山』の玉子は薄焼き玉子です。こちらのスタイルもなかなかおいしそうです。
 相変わらずの『山』サイズの一切れをsasanottiは口にします。

 「うん、普通においしいね。でもこれ晩ごはんでもいいくらいの量だよ」

 一切れを食べ終わると、ストロングコーヒーが来ました。では飲んでみてください。

 「うっ、これは濃い! 確かに濃い!」
 「どれどれ、…うーっ、濃いっ! さすがにストロング」

玉子トースト&ストロングコーヒー

 メニュー上は1ランクアップですが、味は加速つきのランクアップです。何かの原液を飲んでいるみたいです。コーヒーを愛飲しているsasanottiは完飲しましたが、コーヒーをあまり飲まない私はソフトが限界です。

 そして、待望の甘口抹茶小倉スパ。来ました。

甘口抹茶小倉スパ

 目に優しくない緑を初めて見た気がします。これも甘口いちごスパと同じく、しげしげと観察している暇はありません。生クリームが解ける前に食し始めねば。中心の小倉あんと生クリームを麺全体に押し広げます。うっ、生クリームで隠されているが、小倉あんが多い。「氷山の一角」の具体例を見ました。でも今回は一人でこれを食さなければならないのです。ひるむことはできません。太い麺をフォークに絡ませて、思い切って口に入れます。…これは、


 おいしいよ。


 これも、いけますよ。私は。抹茶の香りが漂い、糖分が舌を撫で回します。温かくて味の濃い抹茶アイスクリームみたいです。
 麺を生クリームにつけてぱくり。小倉あんをすくってぱくり。また麺をつるつる。缶詰の桃をかじり、麺をもぐもぐ。食に没頭します。

 5分経過。

甘口抹茶小倉スパ 5分後

 写真が汚くて申し訳ありません。5合目といったところでしょう。生クリームはすでに解けきっています。

 9分経過。

 苦手な缶詰のさくらんぼをぷちりと噛みとって…、

 完食です。単独登頂成功です。

甘口抹茶小倉スパ 完食

 抹茶小倉スパは前日のいちごスパよりも少しきつかったです。油っぽさは相変わらずでしたが、いちごスパのように生クリームと麺の合間にいちごとキウイのフルーツを挟むことができず、麺+生クリーム+小倉あんの逃げ道の無い怒涛の甘さが攻め寄せます。7合目くらいから血糖値が上がるのを感じ、満腹感にさいなまれました。『山』の恐ろしさは味ではない、というのを体感することができました。

 「これ毎日続けたらやばいよね」
 「当たり前だよ。そんなこと絶対止めなよ。体壊すよ」
 「そうだよね。肝臓膨らみまくりそう」

 ふー、さすがにこれはこたえたわ。当分『山』はいいです。

 そろそろ、下山しようかとなったとき、新たに6人パーティの入山者が。会話から察するに、経験者と初登山者の組み合わせのようです。デジカメも所持しています。興味があったので、彼らがどのような登山をするのかを確認してから下山することにしました。5分後、彼らの登山ルートが決まりました。

 イカスミジュース
 サボテンスパ
 味噌煮込みスパ
 ペペロンチーノピラフ
 アボカドとツナのピラフ
 甘口いちごスパ
 甘口抹茶小倉スパ

 経験者がいるだけあってバランスの取れたルート選択になっているようです。

 満腹感と満足感を抱えて、下山します。入山前の寒風が今は心地よいです。駅までsasanottiを見送ります。

 「晩ごはんは健康的なものにするよ。とうふとか野菜」
 「そのほうがいいね」

 帰りにスーパーに寄って、宣言どおり健康的な食材を買ってまいりました。夜になって「さあ、健康食だ」と思うものの、お腹が空きません。甘口抹茶小倉スパ、すごい威力だ。

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名古屋の「山」に登ってみたよ。(2)

 やや光量の落とされた店内は、他の喫茶店との差を感じ取ることはできません。ごく普通に見えます。若い店員さんに人数を告げると、空いていると席について良いと言われます。
 角の窓際の席を適当とみなし、そちらに向かうと…、

 椅子が低い。

 そして、

 テーブルが小さい。

 基本情報にあった通りなのですが、想像以上に小さかったです。4人がけの席ですが、テーブルの広さはせいぜい2人用です。肩を寄せ合い、小さなテーブルを囲みます。
 先ほどの店員さんが持ってきたメニューを開き、再度会議を行います。それにしてもメニューが多い。小さいフォントでびっしりと書き込まれています。目が眩めくようです。
 初登山3人組なのだから、それなりに予防線は張っておかなければなりません。「人数分注文する」というルールに則らなければならないが、全員が冒険をすることもないだろう。「冒険1+救い1+何か楽そうなもの1」くらいが無難かな。

 とりあえず、『山』なのだから甘口スパは頼まなければ。でもどれにしようか。

 桜「どの甘口にしようか」
 S「うーん」
 K「うーん」
 桜「うーん」
 …
 桜「あんこはきついんでしょ?」
 S「うん」
 桜「じゃ、いちご、バナナ、キーウイ、メロンか」
 S「バナナってどんなんだっけ」
 桜「バナナとたしかチョコ、あとやっぱり生クリーム」
 S「メロンは」
 桜「緑で、メロンパンみたいに生クリームがかかっていたっけ」
 S「…もう、どれでもいいんじゃない」
 桜「…じゃ、見た目のインパクトがあるいちごで」

 甘口スパ会議にはあまり係らなかったKくん。彼は甘いものと油っぽいものが苦手だ。明らかに『山』とは逆の嗜好です。やっぱり、ごめんなさい。Kくん。

 K「じゃ、僕は『トマトピラフ』で」

 基本情報で確認したような気もしますが、どのようなものか忘れました。響きはなんとなく救いメニューの雰囲気です。堅実です。

 S「あー、それ僕には甘口よりつらいかもしれない」

 そういえばsasanottiはトマト嫌いだったっけ。

 桜「あと一品、どれにしようか。sasanottiはコーヒー好きだよね」
 S「ストロング、ソフト、アメリカンはどう違うの」
 桜「名前のままだったはず。その順番で薄くなるんじゃない。でもアメリカンでもかなり濃いとか書いてたよ…」
 S「うーん…、じゃ、とりあえずソフトにしとくよ」

 甘口いちごスパ。トマトピラフ。ソフトコーヒー。初登山らしい布陣です。

 注文を済ませて、言葉少なに待っていると、焼き菓子とミニクラッカー、ミルクが到着しました。ソフトコーヒーについてくるものです。コーヒーを頼めば何かがついてくるというのは名古屋の他の喫茶店と同じです。そして間を置かずにソフトコーヒーがやってきました。

ソフトコーヒー

 しっかりと味わうため、少し冷ましたのちsasanottiがマウンテンのロゴの入ったカップに口を付けます。

 S「ちょっと濃いけど、あまり気にならないよ。うん、普通。飲める」
 桜「ちょっと飲ませて。…ほんとだ、ちょっと濃いけど。飲めないほどじゃないね。僕はコーヒー余り飲まないから、全部飲むときついかもしれないけど」
 S「僕は全然大丈夫。砂糖とミルク入れたらいつも飲んでるのと変わらないよ」

 ソフトコーヒーは難なく征服です。

 コーヒーを賞味、評価をしていると、Kくんのトマトピラフが運ばれてきました。見た目はちょっと変わっているものの、おいしそうです。くしぎりや輪切りのトマトが入ってはいませんでした。

トマトピラフ

 K「多いっすね。じゃ、いただきます。…あー、普通においしいですね。どうぞ食べてみてください」
 桜「では、少しいただきます。…もぐもぐ。あら、ほんとだ。おいしいわ。チキンライスにトマトベースのソースがかかっているのかな?」
 S「あー、うまいね。普通だ」

 名前で判断しましたが、これは無事救いメニューでした。これも征服できそうです。最後の難関「甘口いちごスパ」。さすがに登場も最後でした。

甘口いちごスパ

 S「すごいね」
 桜「さすがだね」
 K「…」

 まさに『山』最高峰メニューの一角を占めるだけの風貌です。麺のショッキングピンクが目を刺します。放っておくと熱々の麺の力により、生クリームが解けて、果物が煮えるのが分かっていたので、早々に登山に取り掛かります。店員さんに渡された三枚の取り皿に各自、見合った分量をすくい取ります。
 Kくんは、甘口いちごスパを口にしたものの、反応はありません。自らのトマトピラフの食に戻りました。いちごスパ脱落したようです。甘党のsasanottiはいちご、生クリームを口にします。そこまでは行けたみたいです。ところが麺を口に運ぶと、

 S「あー、これはすごいね。大丈夫。食べられる?」

 かなりの甘党にもこの台詞を吐かせてしまう甘口いちごスパ。すごいぞ。

 S「僕はこれはもういいよ。後は桜濱さん、任せた」

 任せられました。甘党を自認する私は、この甘口いちごスパ…、


 いけました。ほとんど問題なく。あまつさえおいしいと思いました。


 桜「うん、いいよ。全く大丈夫。平気。ぱくぱくいけそう」
 S「ほんとに?」

 懐疑の目を向けるsasanottiではありましたが、私はピンクの甘い麺を皿に取り、すすりこみ、いちごをアクセントにして、麺を食べ、キウイをつつき、麺を噛みしめ、ぱくぱく、もぐもぐ。甘くていけるわー。

 同伴者2人が見守る中…。

甘口いちごスパ完食

 完食しました。ごちそうさまでした。

 S「よく食べられたねー。大丈夫」
 桜「うん、問題なし。全く平気」

 最後の油っぽさと軽く煮えてしまったいちごにはややひっかかりましたが、ダウンするようなものでは全くありませんでした。

 桜「後半、油が気になったけどね。あと生クリームがもうちょっと多かったほうが食べやすかったかも」
 S「僕が生クリームだいぶ食べてしまったからねー」
 桜「じゃ、単独登頂だとちょうどよかったのかなー」

 甘口いちごスパを食べ終わった頃、Kくんはトマトピラフ8合目くらいでした。他の店の大盛り=『山』の普通盛りの威力を見せ付けています。それでもこちらは「普通のおいしさ」なのでKくんもぱくぱくいっています。

 K「この福神漬けがいいですね。アクセントになって」

 最後にトマトピラフも完食。

トマトピラフ完食

 初登山三人パーティー、無事登頂成功しました。初にしては上々の成績でしょう。

登頂成功

 お勘定を済ませて下山をすると、夕暮れの中、雨は上がっていました。30分間の冒険の成功を天が祝っているようでした。

−−−−−−−−−−

 その晩、寝る前に私は空腹感を感じました。甘さが恋しくなっていました。拙宅に一泊することになったsasanottiに私はこう告げました。

 「お腹が空いてきた。なんだか『山』の甘さが恋しくなってきたよ」

 sasanottiは何も言いません。そして、
 「どうかしてるよ。あきれて何もいえなかった」

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名古屋の「山」に登ってみたよ。(1)

 「山に登る」。普通はこの短文に特別な意味はありません。見たままの意味です。でもそこに「名古屋の」と付けると特別な意味が生じる場合があります。さらに「名古屋にある『あの山』に登る」とまで書くと、この文章が通常の山登りを意味することは極めて少なくなります。この「山」は一般名詞から固有名詞へと変化を遂げているのです。
 この『山』とは、名古屋でその名を響かせ、全国の奇食ファン&ネタ集め人の梁山泊となっている『喫茶マウンテン(以下「山」)』のことです。もうすでに『山』について解説、レポートしているページはそれこそ山とあり、喫茶店としての様子、メニューの詳細なレポートは偉大なる先輩登山者の手によるものにお譲りすることにします。検索結果へのリンクを貼っておきますので、基本情報(特にメニューや専門用語)はこちらでご確認ください。

 私が『山』の存在を知ったのは、近所の食べ物屋さんを探しているときでした。越してきたばかりで近隣の情報に疎い私は、うろうろと近所を出歩いたり、ネットで情報を仕入れておりました。そんな中、たどり着いたのがこちらでした。[嗚呼!重食喫茶]。この表現は何? さらにそのリンク先を辿ると…。何?これは? さらにさらにgoogleでいくと…。何?何?何?これは!?
 名古屋は独特の食文化がある。これは聞き及んでいたことでした。喫茶店が多い。これも聞き及んでいたことでした。それが合わさるとこんなことになるとは! 名古屋人にとって『山』は喫茶店としては邪道とされる向きもあるようですが、外からやってきた者としては『山』は名古屋の縮図の一端と見ざるを得ません。

 行かねば。

 調べてみると、家から極めて近い。徒歩20分。1.2kmほど。

 行かねば。

と、思いつつなかなかその機会は訪れませんでした。単独登山に恐れをなしていたというのが本音です。食べかけの皿に白目を剥いて突っ伏している己の姿を想像してしまったのです。

 名古屋に移ってきて、早一年。いつか登らねばということが、頭の片隅に常々見え隠れしていた私に絶好の機会が訪れました。このブログからリンクを張っている「on a day like today」のブログ人sasanotti氏が、所用で名古屋に来るというのです。sasanottiには以前から『山』の存在について伝えていて「いつか一緒に行こうね〜」と軽めに声を掛けておりました。彼は長らく乗り気でなかったようで、なかなか首を縦に振らなかったのですが、今回の名古屋行きでようやく決心が固まったらしく「登山付き合うよ」と言ってくれました。
 よし、これで最悪の事態は回避されそうだ。いけるかも。でも、初登山二人組だ。これではまだ心細い。少しでも態勢を堅い方に向けなければなりません。もう一人。あと一人。心当たりがありました。Kくんです。大学のゼミの後輩である彼は、この春、また同じ学び舎に通うこととなり、先日名古屋に移ってきました。山登りをKくん歓迎会にしてしまおう。ですが、彼は村上春樹の『地球のはぐれ方』を読んでいて、『山』の知識を仕入れているのを知っていました。「そのうち『山』に登ろうね」と声を掛けてはいたものの、気乗りはしていないようでした。

 「何とかして誘い出さねばならない。でも行き先が『山』だと知られると引かれる可能性がある」

 私はKくんに電話をしました。
 「あっ、桜濱ですが。Kくん、これから時間ありますか? sasanotti氏が名古屋に来ているので、一緒に食事でもどうかなと思って電話をしたのですが」
 「時間は全く大丈夫です。ぜひ行きましょう」
 「では、1時間後位に伺いますので」

 『山』のことは伏せました。ごめんなさい、Kくん…。心は痛みましたが、遭難は避けたかったのです。

 近くの駅でsasanotti氏と合流し、道々話し合います。
 桜「何食べよう?」
 S「甘口スパは行けるかな?」
 桜「『山』だから、少なくとも一つは甘口を頼まないといけないかも」
 S「どの甘口がいけそう?」
 桜「抹茶小倉、いちご、バナナ、メロン、キウイ、おしるこ…だっけか? 僕は抹茶のつもりでいたんだけど。見た目のインパクトがあるし」
 S「あーっ、あんこだめだー」
 桜「じゃ、いちごかな。見た目のインパクトから行くと」
 S「甘いんでしょ」
 桜「うん、麺自体が甘いらしいね」
 S「…」
 桜「…」
 S「…」
 桜「…行ってから決めようか」
 S「…そうだね」

 などと、余り解決にならない会議をしつつ10数分。不幸な子羊Kくん宅に着きました。にこやかに迎えてくれたKくんの顔を見ると心がひどく痛みました。でも、知らせないわけには参りません。

 K「すぐ、準備しますから」
 桜「うん。部屋広いねーっ」

 別の話題でワンクッションおいて、切り出します。

 桜「ところで、今日は体調大丈夫?」
 K「はい、大丈夫ですよ」
 桜「体調…、大丈夫…?」
 K「ええ、えっ? あっ? あーっ!?」

 どうやら悟ってもらえたようです。

 桜「これから登山だから…」
 K「『マウンテン』か…。あー…。はぃ」

 やっかいな奴と関わってしまったのは運命だと思って諦めてください。明らかにテンションの下がったKくんを連れ出し、今回の登山パーティの結成完了です。

 初登山三人組が『山』で何が起きるのかを想像を膨らませつつ、アップダウンの激しい道を歩いていきます。
 20分後、雨のふりそぼる中、あの看板が見えてきました。

マウンテン看板
 力強い画風

マウンテン
 マウンテン外観

 外観からは方々で目にする壮絶な死闘のありさまを感じることはできません。
 時間帯が食事時からやや外れていたためか、お客さん列をなしているということもありませんでした。
 とうとう着いてしまった。覚悟を決め、ドアを開けて、『山』への一歩を踏み出します。

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2005.03.08

加湿器の蒸気に副業を与えてみた。(4)

 風車に比べると、スチーム玉子はまずまずの出来といえるでしょう。でもまだ、蒸気で何かできそうです。こんなときは原点回帰が良いものです。最初に何かできそうだと思ったのは窓の結露を見たからではないか。うむ、結露をどうにかしてやろう。普通は嫌がられる結露。それの有効活用。逆転の発想。発明家みたいだ。わくわくする。

 人間の体のほとんどは水分でできているという。無駄に窓ガラスにへばりつかせるくらいなら、自身の体に取り込んでしまおう。それに朝起きて一杯の水を飲むことは体に良いらしい。結露の汚名返上かつ健康な体。目指すところは決まりました。

 では、どうやって水を集めるべきか? いくらなんでも、朝っぱらから、結露した窓ガラスをなめまわすのは気が引けます。加湿器から発せられた蒸気を水に還元して、それを溜める装置を作ることにしました。
 装置といってもたいしたものが作れるわけではありません。材料は風車のときに登場した割り箸と、ビニールテープ。さらにはダンボールとラップです。小学生の夏休みの宿題の方がまだましな材料を使っていることでしょう。でも、手元に使えるものは上記のものしかないので仕方がありません。工夫して作っていくことにします。

 ずいぶん昔(たしか小学生の頃)、無人島で生き抜く知恵が書かれた本を読んだことがありました。そこには真水の無い場所で真水を作る方法が書かれていたのです。他にも生き抜く知恵が記されていたはずですが、覚えていません。覚えているのは水のことだけです。それだけ印象深かったのは、水の重要性がインパクトのある筆致で書かれていたからでしょうか。今となっては印象に残っている理由も、なぜそのような本を読んでいたのかも知る由がありませんが。
 そのサバイバル術は以下のようなものでした。

水集め術
 これで生き延びろ。

 絵がへたくそなのは重々承知しておりますので、言葉で説明します。仕組みは横から見た図の方が分かりやすいと思います。地面に穴を掘り、その中に摘み取った草を詰め込み、敷き詰めた草の真ん中には、空き缶などの水受けをセットしておきます。その上から穴を覆うようにビニールをかぶせ、動かないように石などで止めておきます。(ちなみにビニールは漂着物を利用するとよいと書いていたような気がします)水受けの直上に位置するビニールの上には小石を乗せます。これはビニールに傾斜をつけておくためです。
 太陽に熱せられた草は蒸されて水分を放出します。その水分はビニールに付着し、重しによって傾斜を付けられた面を伝って水受けに溜まるという次第です。これで渇きを潤せるほどの飲み水が得られるかどうかは試したことが無いので分かりませんが、知らないよりかはましだと信じております。もしこれを御覧の皆様が不幸にして無人島に漂着する事態となりましたらお試しください。

 この非常事態装置を参考にして加湿器を加工していきます。まずはビニールに相当するラップを張るための柱を割り箸とダンボールで作ります。
 割り箸を割って、加湿器に貼り付けるためにダンボールで補強。

割り箸を割る
 きれいに割れるようにカッターで切れ目を入れる。

ダンボールで補強
 柱をダンボールで補強する。

 下準備の終わった割り箸2本を、加湿器の後方2箇所に貼り付けます。

後ろ柱
 ビニールテープで貼り付ける。

 加湿器に貼り付けた割り箸と同じようにして、もう2本、前方用の柱を作り、台にも貼り付けます。

前柱
 前柱も台にしっかりと固定。

 なお、前柱は非常事態装置の傾斜に相当する部分を作るために、後ろ柱よりも短くして後ろから前へと水滴が流れるようにしておきます。

柱完成図
 柱部分の出来上がり。

 加湿器本体と前柱の間には、水受けに相当するバットを置きます。グラスよりも広い面を持つバットを使うことで洩らすことなく水滴を受け止めるという算段です。

バット設置
 これで足りるかしら?

 4本の柱にラップを張り渡します。

ラップを張る
 すこしたるみを持たせて…

 いきなり定規が登場していますが、これはそのままだと後方の柱が自然と内側に寄ってしまうため、それを防ぐために補強しているものです。この定規によりますます装置のレベルが下がってしまいましたが、見てくれよりも実験の成功を採ったために、この際目をつぶっておきます。
 最後にバットの中心部あたりに重しを乗せて、水滴が溜まりやすくします。重しはビー玉かパチンコ玉が適当だと考えたのですが、手元に無いのは明らかでしたので、電池(単三)にしました。これで装置レベルがさらに1ランクダウンです。

電池を乗せる
 重しは単三電池。

 これがサバイバル式加湿器水集め装置です。

水集め装置完成
 これで生き延びろ。

 写真に図示したように、加湿器の青い部分から発せられた蒸気は、上のラップで水滴となり、ラップの斜面を伝って、電池の部分で下に落ち、バットに溜まっていくという機構になっています。
くどいようですが、この使用法は本来加湿器で想定されていないものです(説明書にはこんなことするなとも書いていませんが)。同様の作業を行って、いかなる損害が生じても、私は責任を負いかねます。

 準備は整いました。電源ON。蒸気発生開始。
 みるみるうちにラップは曇っていきます。

曇るラップ
 曇りが水滴へと変わっていく。

 微細な水滴同士が集まり、より大きな水滴へと変わっていきます。大きくなった水滴はその自重によりラップの斜面を伝い、電池の部分でぽたり、ぽたり。
 やった。成功だ! 溜まってる、溜まってるよ。

バットには水が!
 時間をかけて広がる水溜り。

 こんなに上手くいくとは思いませんでした。一滴ずつ溜まっていく水は生命を感じさせてくれます。

 くしゃっ。

大崩壊
 カタストロフィー

 ぎゃー、壊れたー。案の定ーっ。
 どうやら後部の柱を止めていたビニールテープの粘着力が、水分により弱まったようです。すぐさま修復作業を行います。

ダンボールでガチガチに
 なりふりかまわぬ補強

 もう、形にこだわってはいられません。装置レベルなんか下がるだけ下がればいいさ。ダンボールでガチガチに固めてしまいます。

 修復後の装置です。

水集め装置改
 サバイバル式加湿器水集め装置・最終形

 80%ごみのようになってしまいました。ですが、しばらく様子を見ても安定しており、これなら朝までもちそうです。
 明日の朝は、バットに溜まった溢れんばかりの蒸留水をグラスですくい、のどを潤すことで、快適な一日を過ごすことができるのです。さわやかな朝を期待しながら眠りに落ちてゆきました。

蒸留中
 おやすみなさい。

 ………

 翌朝の装置です。

…
 …

 装置は無事でしたが、水の量が予想とは違っています。7枚目の写真のキャプションに「これで足りるかしら?」なんて書いてしまいました。寝る前の記述では「溢れんばかり」なんて書いてしまいました。杞憂でした。取らぬ狸でした。
 いやいや、ゴクゴク飲むわけにはいきませんが、蒸留水が得られたことは確かです。

これだけ
 傾けると意外と溜まっている。

 これをグラスに移してみましょう。…少し埃が浮いてる。目の焦点をずらして埃を見えなくします。見えないのは無いのとほぼ同じです。

グラスに移す
 ちょろちょろ。

 大き目のグラスに半分。100ml強くらいでしょうか。朝一で飲む水としてはこれくらいがちょうどいいのかもしれません。

グラスに半分
 いただきます。

 ゴクリ。ごちそうさま。

 …
 ……
 ………おいしくない。

 おいしくなーいっ。埃を抜きにしてもおいしくない。これはどういうことだっ。
 調べてみると、蒸留水は純水で不純物が含まれていないが、水のおいしさを出すミネラルも含まれないため、そのまま飲んだのではおいしくないらしいのです。蒸留水でコーヒーやお茶を淹れるとおいしくなるとのことですが、御覧の通りそれを確かめるだけの量の水を得ることができませんでした。

 さわやかな朝日を浴びながら、静かに装置を片付けます。

100%ゴミ
 分別どうしよう。

 台には受け損なった水が。

面倒くさい
 これを足してもコーヒーは飲めない。

−−−−−−−−−−
 今回の試みでは、玉子以外は大失敗といって差し支えはないでしょう。かろうじて出来た玉子も、時間の加減が分からず温泉玉子とは程遠いものとなってしまいました。
 温泉玉子をあきらめ切れない私は、加熱時間を短くして(片面7分半ずつ)、再度温泉玉子作成を試みましたが、

ドロドロ
 半熟以下。

 今度は短すぎたようです。片面10分ずつくらいがいいのかもしれませんが、もう作る気はありません。
 加湿器はヴェポスチームをたらして香りを楽しみつつ、普通に使うことにしました。

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加湿器の蒸気に副業を与えてみた。(3)

 蒸気の勢いは期待はずれとなりました。でも何かできそうです。そうだ!さっき手を近づけたとき、すごく熱かったではないか。熱だ!熱が使えるぞ。
 蒸気と熱。私の頭に浮かんだのは、故郷九州の風景です。温泉大国日本。九州には名だたる温泉地が数多くあります。旅番組でも温泉紹介の最初の場面では幾多もの温泉源の蒸気が引きの映像で流れます。
 そのような旅番組では温泉の紹介だけに終わることはありません。必ず食の情報もからんできます。温泉+蒸気+食。この和の解は何でしょうか? 私は「温泉玉子」を導き出すことに成功しました。他にも「温泉まんじゅう」を導き出すこともできたかもしれませんが、自分の家には玉子しか無かったので、解は「温泉玉子」にならざるを得ませんでした。よし、加湿器の蒸気で温泉玉子を作るぞ。あれほど熱い蒸気なのだ、きっと玉子は固まってくれるはずだ。

 冷蔵庫から玉子(L玉)を取り出します。これをそのまま蒸気吹出口の上に置いても良かったのですが、先ほどの失敗のために少し弱気になっていた私は、玉子加熱中の不慮の事態による玉子の破裂を危惧して、玉子をラップで包んだ後にセットすることにしました。
 ラップは「ピッとピッタリ おいしさつつむ」と銘打っている大手の物で、摂氏140度まで耐えることができる製品です。加湿器の蒸気にも負けることはありません。


 マイナス60度Cから140度Cまで。

 ラップで満遍なく玉子をくるみます。


 すきまなく。

 ラップで包んだ玉子を蒸気にさらします。


 加熱開始。

 玉子を置いているこのくぼみは、本来はメンソール成分の入った専用リフレッシュ液を入れておくためのものです。


 入れておくといい香りがする。

 明らかにくぼみの使い方を間違ってはいますが、説明書を見ても、

 蒸気吹出し口やすき間にピンや針金などの金属物等、異物を入れないでください。
 感電や異常動作をしてけがをすることがあります。
 [禁止]

とあるだけで「温泉玉子を作るためにくぼみの上に玉子を乗せないでください」とは載ってないので、少し安心しました。ですが、
これも同様の作業を行う場合は、個人の責任で行ってください。玉子が割れた、機械が壊れた、やけどしたなどいかなる損害が生じても、私は責任を負いかねます。

 玉子を乗っけて1分もしないうちに、ラップには水滴がびっしりと付きました。玉子が固まる期待感を抱かせる姿です。
 …30分経過したところで、蒸気を玉子全体に当てるために、玉子をひっくり返します。熱せられた玉子はまともにつまめないほどです。


 熱すぎてなかなか触れない。

 熱っ、熱っ!と何度か手を引っ込めながらもどうにか裏返し、またしばらくの間、加熱させておきます。
 さらに30分。そろそろいいかなと思ったものの、やはり先ほどの風車の失敗がこたえたため、万全を期すためにさらに30分放置。

 合計1時間30分加熱したところで玉子を蒸気から下ろします。


 温泉玉子もどきの完成。

 気になる中身はどうなっているのか。少し冷えたところで、玉子を台に打ち付けます。

 カチカチ。

 感触は固ゆで玉子と同じだ。カチカチ。普通にひび割れてるな。カチカチ。…わっ。


 どろっと白身が出た。

 あれだけ加熱したのに固まっていませんでした。以降、柔らかい白身に注意しつつ殻を取り除いていきます。
 全身むき終わった玉子を皿に移し、観察をすると、

玉子殻なし
 わずかに半熟。

 ほとんどが固ゆで状態で、一部半熟の玉子になっていました。スプーンで割って、しょうゆをたらします。

玉子中身
 まずまずの仕上がり。

 中身を見ても、70%固ゆで、30%半熟といった状態でした。本物の温泉玉子のようにとろとろの白身に固まりかけの黄身とはずいぶんと離れた見た目です。ですが、黄身のわずかな部分は温泉玉子を髣髴とさせる食感になっていました。時間の調整次第で、温泉玉子に近づくことができると思わせるものです。

 このスチーム玉子(温泉玉子から改称)、完成までに1時間30分掛かりましたが、15秒で食べ終わりました。

 (4)につづく。

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加湿器の蒸気に副業を与えてみた。(2)

 加湿器の蒸気のエネルギーを何とかしなければ。エネルギーといったら力だ。理科に強かったらエネルギーの定義をもっと正確に事細かに説明できるのでしょうが、何度も書くように私は文系で理科はさっぱりです。なので、エネルギーは力、活力、何かを動かすくらいのイメージしか沸いてきません。
 その貧困なイメージをこねくり回しつつ、蒸気を眺めておりますと、一つのナイスアイデアが浮かんでまいりました。

 「電力を使って発生した蒸気のエネルギーを、もう一度電力に戻せばお得なのではないかしら」

 もともと電力を生み出すのには、火力発電所にしても原子力発電所にしても、蒸気を発生させてタービンとかいうでっかい風車みたいなのを回していたはずです。これまた理科に弱いので大雑把な捉え方ですが、だいたい合っていると思います。

 それなら、加湿器から発生した蒸気で風車を回せば、何かできるかもしれないぞ!よし、まずは蒸気で風車を回してみよう。
 今、私の手元には風車がありません。ほとんどの方の手元には無いはずです。あればその人は弥七である可能性が高くなります。まずは風車を作らなければなりません。でも風車の形は分かるものの作り方が分からない…。こんなときは困り果てる前にネットで検索です。…出ました。ネットって本当に便利ですね。こちらの作り方を参考にします。

 弥七みたいな大きな風車がくるくる回る様を見てみたかったのですが、慣れない風車作りですので、確実に回すために軽くて小さなものを作ることにしました。羽根の材料は10cm角のメモ用紙にします。参考ページにあるようにカットをして、

羽根を折る
 一枚ずつ羽根を作ります。

 四隅を折って、中心をテープで止めると羽根の完成です。

羽根完成
 羽根の出来上がり。

 完成した羽根は軸に止めます。軸は袋に「おてもと」と書かれてあるスタンダードな割り箸。割り箸と羽根の接合は部屋に掛けてあるコルクボードの画鋲を流用します。

穴の拡張
 羽根がよく回転するように、錐で画鋲の直径よりも大きくします。

 羽根の中心に画鋲の針を通し、割り箸に差し込むと完成です。

風車完成品
 形は上々。

 問題はこれが回るかどうか。羽根の一片に息を吹きかけます。ふー。

回った
 くるくるくるくる。

 わー、回ったー。楽しいぞっ。
 ふー。くるくる。
 ふー。くるくる。
 ふー…。

 疲れた。肺活量が持ちません。けど、もっと回るところを見たい。そうだっ!ドライヤーを使えばよいのだ。すでにエネルギー問題解決という当初の目的を逸脱するどころか、全く逆の道を走り出してしまっていますが、風車の回転の面白さには勝てません。ドライヤーを取り出し、人力では叶わぬ強風を風車に浴びせかけます。

 ぶおー。

もっと回った
 からからからからっ!

 すごいぞっ、風車。もっと回れ。そら回れっ!
 あまりに楽しいので動画も用意してみました。 →[風車動画]

 あー、楽しかった。ローテクニックな遊戯もたまには良いものです。で、終わってはいけないことは私にも分かっています。いよいよ蒸気で風車を回してみることにします。

 水、塩を入れて、電源投入。10分待つ。蒸気出る。さあ、エネルギー問題解決の大実験です。先ほど勢いよく回った風車を蒸気にかざすと…

停止
 うんともすんとも。

 全く回りません。微動だにしません。
 だめか…。いや、エネルギー問題解決の使命に燃える私はあきらめません。説明書を読むと、

 塩を入れすぎないようにしてください。
 加湿されすぎて、蒸気でやけどすることがあります。また、電源プラグやコードが熱をもち、ショートや発火・火災の原因となります。
 [禁止]

とあります。これは塩を多めに入れると蒸気の勢いが激しくなるということです。…塩を少し足してみました。
同様の作業を行う場合は、皆様個人の責任の下で行ってください。どのような損害が発生しても私は責任を負いかねます。

 5分ほど様子を見ていると、蒸気の様相が変わってまいりました。

勢いづく蒸気
 勢いよくもくもく。

 これならいけるかも。がんばってくれ、蒸気。励ましの意味で手を近づけると…。

がんばれ、蒸気
 がんばってくれ。

うわーっ
 ひっ、熱いっ!

 説明書には、

 蒸気吹出口にさわったり、顔などを近づけないでください。
 やけどの原因となります。
 [接触禁止]

とありました。幸いやけどに至らず一安心です。熱い思いをしましたが、蒸気の勢いに頼もしさを感じることもできました。

 今度こそ回る。期待を込めて風車を近づけると、

やはり…
 再びうんともすんとも。

 今回の実験は大失敗に終わったようです。蒸気の勢いは見た目よりも弱かったのね。残ったのは風車で普通に遊んだ楽しい思い出だけでした。

 (3)につづく。

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加湿器の蒸気に副業を与えてみた。(1)

 しばらく風邪に苦しんでおりましたが、ようやくほぼ全快といえる状態となりました。完治までに2週間近く掛かったことになります。これほどまでに風邪が長引いたのはかれこれ7,8年ぶりです。この間、風邪を引いたことはあったのですが、せいぜい3日、掛かっても1週間で治っていたので、これも年のせいかななどという思いがよぎっておりました。
 このように考えてしまったのも、今回の風邪引き期間中に誕生日を迎えてしまったからです。九州男児といえども少しがっかりする年齢になりました。迎えて「しまった」という表現からがっかり度を察していただきたいと思います。本来なら誕生日前の数日は嫌なカウントダウンの生活を送らねばならなかったのでしょうが、咳を始めとした厳しい風邪の症状のためにそれを紛らせることができました。今にして思えば、一長一短の風邪だったわけです。

 コホンコホンと咳き込みながら迎えた誕生日。相方が加湿器を贈ってくれました。名古屋の冬は乾燥が激しく、加湿器があるのとないのとでは大違いだそうです。そういえば風邪を引いていない時でも、朝起きるとのどにいがらっぽさを感じておりました。確かに生まれ育った九州や、昨年の春までいた静岡に比べると気候の厳しさが実感されます。寒いし。
 あぁ、本当にありがたいことです。と深く感謝をして、早速もらった加湿器を開封しました。

Vicksスチーム式加湿器 Model V100
 たのもしいお姿

 加湿器はヴィックスの「スチーム式加湿器 Model V100」というものです。ヴィックスと言えばヴェポラッブやドロップが即座に思い出されます。ヴィックスという響きを聞くだけでのどはもう安心。咽喉のことはお任せしますよヴィックス様という気にさせてくれます。
 わくわくとはやる気持ちを抑えて説明書に目を通します。ふむふむ、使い方は簡単だ。水と塩をタンクに入れて、プラグをコンセントに差すだけで良いのね。塩は電極に電気を流れやすくして沸騰を促すためのものらしい。ずいぶん昔に真水より塩水の方が電気が流れやすいというのを聞いたことがあります。理科の知識ってこんなところで応用されているのですね。文系の私はこんなことでもいちいち感心してしまいます。

 説明書通りにセットを始めます。
水を入れ、
 まずは水を入れて、

塩水にする。
 一つまみの塩を投入。

電源ON
 電源ON

 電気を通すと、上部が赤く点ります。これで、装置の内部では電極だの塩水だのの働きによって蒸気が生じるわけです。(理科に詳しくないため、説明が雑で申し訳ありません)
 10分ほど待っていると、微かに白くもやってきました。蒸気だっ! 普通にコンロでお湯を沸かせば蒸気くらいいくらでも見られるのに、加湿器から発せられる蒸気には別のうれしさがあります。おそらく電極や塩水といった理科のせいでしょう。

蒸気発生
 蒸気が出た!

 もくもくと立ち上る蒸気を見ていると、のどが潤っていくのを感じます。あっさりとそのように思うのは視覚効果のせいもあるのでしょう。視覚効果だろうと直接効果だろうとのどが良くなれば万々歳です。これでのどは快復の一途を辿るのだと強く信じながら眠りに就きました。

 翌朝、のどが幾分楽になっているのを感じました。さすがヴィックス。咽喉のオーソリティ。さわやかな朝を向えることができました。心地よく朝日を浴びることができるぞ。
 さっとカーテンを開けると窓ガラスにはびっしりと水滴が。結露です。予測しえた結果ですね。滴り落ちる水の粒を見ていると一つの想いが沸き起こりました。

 「もったいない」

 公共広告機構の「もったいないお化け」のCMの洗礼を受けた者は、ちょっとのことでお化けの存在が頭をよぎります。「もったいないお化けが出んようにな」常田富士夫の声が耳の奥にこだまします。
 加湿するだけではいかん。なんとかしてこのエネルギーを有効活用せねば。水の少なくなった加湿器から細々と立ち上る蒸気を見ながら知恵を絞ってみました。

 (2)へつづく。

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