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2004.10.28

手っ取り早く「昭和」を知る

 いつもお菓子のことばかりなので、たまには雰囲気を変えて本の紹介などを。
 岩波ブックレット『年表昭和史 増補版』は1926年から2003年までを1年/1ページで主要な時事を年表形式で並べたものです。2003年までと平成のものも含んでいるものの、まだ平成が続いているので「昭和史・平成史」とはせずに、「増補版」にしているとのこと。

年表昭和史 増補版

 年表といったら「調べる」ために「使う」ことが多いのではないでしょうか。特に受験生の皆さんは、日々年表のページをめくり、何の戦いがいつ起こったものかとか、この法律はいつ作られただとか、だれがどこに行って誰に会ったのだとかを調べていることと思います。でも、一旦受験から離れてしまうと年表なんて触れもしない。思い出しもしない。鳴くようぐいす平安京。いい国作ろう鎌倉幕府。火縄くすぶるバスチーユ。なんてことをつぶやくくらいのもの。受験生でも、日本現代史なんて後回し。せいぜい第二次世界大戦までで手一杯。といったところでしょう。
 受験から離れて今一度手に取った『年表昭和史 増補版』。「調べる」のではなく「読んで」みました。こんなとき本の頭から読まないものなのですね。私が最初に読んだのは「1995年」。この年に思い入れが深い方も多いことでしょう。未曾有の災害と未曾有の事件があった年。そして私個人にも転機があった年です。おそらくこの本を最初に手に取ると皆さん同じような読み方、自分にとって最も印象深い年のページから開く方が多いのではないでしょうか。
 その後「昭和史」という「流れ」を読んでいくことになると思います。その「読み方」も自由。受験には関係ないですからね。本の頭から昭和を追っていく読み方。また逆に現在(昨年ですが)からさかのぼっていく読み方。昭和をあちら側とこちら側に分けてしまっている「1945年」を境に読み比べてみたり等々。授業的ではない歴史の楽しみ方ができる本です。
 1年/1ページというのも秀逸です。主要時事を上手く抜き出していて、見やすいですし、歴史の流れを追うには効果的な構成になっています。

岩波ブックレットNo.624 『年表昭和史 増補版』 中村政則 編
ISBN 4-00-009324-X 本体580円+税

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2004.10.27

これ以上は体がもたない「ポン・デ・秋のお茶会」

 ミスド・カードを気合を入れて集めたのは今回が初めてです。きっかけはたまたまカードのスクラッチで「ポン・デ・ライオンきゅうす」が当たったから。見事にはまってしまいましたね。でも、今まで散々スクラッチしてきても当たらなかったのですよ。それが出たのですから、これは「お集めなさい」という神のささやきと解して良いでしょう。前回のストラップ欲しかったのですが。

ポン・デ・ライオン 秋のお茶会セット(お菓子お重欠け)

 10枚集まってはじめに交換したのが「お茶会セット・きなり色」、次に「お茶会セット・干し草色」。干し草ってこんな色だったかな?「干し草色」という名前の付け方には首を13度ほどかしげたくなります。
 「ポン・デ・ライオン 秋のお茶会」キャンペーンはあと4日。あと一種類、おそろいの「お菓子お重」までは集まりそうにありません。無理に食べたら血糖値が跳ね上がること必至です。体を取るか…、コンプリートを取るか…。

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2004.10.16

秋の「ポン・デ」を食べました。

 ミスタードーナツの秋の限定商品「ポン・デ・紫いも」と「ポン・デ・八穀あずき」を食べました。どちらもなかなか個性的な商品となっております。

ポン・デ・紫いも&ポン・デ・八穀あずき

 まずは「ポン・デ・紫いも」。紫いもというチョイスが良いですね。秋といえば普通の甘藷の焼き芋を思いつくものですが、それだと見た目のインパクトが弱くなるでしょうし、甘みも強くなっていたでしょう。それを紫いもにしたことで抑えた甘みとなっております。そのため口に入れた瞬間は物足りなさを覚えますが、「ポン・デ」独特のあのもちもち感を3口、4口味わっていると、甘みとお芋の香り、そして土の中で育ったもの特有の素朴感が呼び起こされます。
 「ポン・デ・八穀あずき」。これは簡単に言ってしまえば、あんドーナツですね。でも「ポン・デ」に生まれたあんドーナツですから、ただのあんドーナツではありません。もともとのもちもち感に加えられた、穀物の粒のもちもち感。このダブルのもちもち食感は面白いです。そして幅を利かせているのはあずきの力強い甘み。それに合わさるきなこのぽこぽこした甘み。複雑な感覚が口中に渦巻く「ポン・デ」です。
 どちらの「ポン・デ」もおすすめです。甘いものが苦手な方は「紫いも」。甘さOKな方は「八穀あずき」を召し上がってみては。ちなみに「紫いも」はスイートレベル3、「八穀あずき」はスイートレベル5。発売期間は11月8日までとなっております。

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2004.10.12

溺れる子供は…どうなる?

 溺れる者は藁をも掴みます。ですが、できることならば溺れたくはないですね。「できることならば」ですって?間違いです。絶対に溺れたくないです。この意見は世の中の大半の方々の同意を得られることでしょう。
 溺れないためにはどうするか。溺れる危険性のある所に近寄らないことです。最も単純な公式です。しかし、えてしてこの公式は守られません。なぜならば、溺れるような場所には魅力があるからです。海辺に川辺、湖畔に溜め池等々。これらの場所は、大人も子供もそれなりの思惑を胸に抱き、近寄って行くのではないでしょうか。
 上記の場所に近寄る場合、大人は水以外の思惑を持つ場合が多いでしょうが、子供は水メインです。とにかく水に触れたい。だが人生経験の少ないのが子供です。水ばかりに目が行き、溺れないようにすることなんて頭から抜け落ちてしまいます。そこで、人生経験の豊富な大人が、溺れる恐怖を子供たちに叩き込む必要が出てくるのです。その最も一般的な手段の一つが看板によるものでしょう。たとえばこんな。

溺れる子供

 「あぶない!!」必要不可欠なフレーズですね。最重要点であるため原色の赤を使っています。「ここではあそばない」。危険な目にあわないためには何が必要かを述べています。「あぶない!!」よりも重要度を低く見たのか黒字で書かれています。あとはだいたい溺れるさまが描かれていることが多いようです。
 ただ、この看板の子供はあまりに致命的な状態に陥っております。ここまで恐怖感をあおってよいのかという疑問まで浮かんできます。
 なぜここまで怖くなってしまったのか。ポイントは目線と右手です。普通は助けを求めるときは上を向くはずです。ですがこの少年は向かって左下方向を見ています。その目線の先にあるはずの右手は、あまりに沈みすぎています。そのため溺れ少年の体は不自然に右に傾いているといえましょう。
 なぜこのようなおかしな溺れ方になったのか。私が沈思黙考して導き出した答え。それは右手が何者かによって引っ張られているためであるということです。何者かとは何者か?「何者か」です。恐ろしい。この看板は子供だけではなく大人にも効果抜群です。

 ………季節外れな上に、それほど面白くも無い写真。無駄に長い文章。そして長めの更新間隔…
 申し訳ございません。ネタが無かったのです。あっ、だけど「溺れる子供看板」写真ばかりを集めると面白いかも。

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2004.10.02

確かに秋向き『秋季のデザートショコラ』

 10月に入り、出掛けるのに半袖か長袖か迷う時候となりました。秋です。めっきりとまではいかなくても秋です。お風呂で言えば半身浴くらいの秋です。ここまで涼しくなると体が受け付ける感覚も変わってきます。
 夏真っ盛りのころは「さっぱり」「すっきり」「しゅわしゅわ(炭酸を表現してます)」などを求めて、汗を拭き吹き、コンビニの巨大冷蔵庫やビアガーデンをさまよい歩いたことでしょう。しかし今は「さっぱり」「すっきり」に手を出しつつも「なんだか違う」思いがあるはずです。そうです。いまや「さっぱり」「すっきり」の季節ではありません。モードは常に移り変わるのです。
 では、何がいま求められているのか?答えは『しっとり』です。秋といえば「しっとり」。枯葉舞う下で…「しっとり」。夕刻、朱に染まった空の彼方を飛ぶ鳥をを見ながら…「しっとり」。炭火で焼かれた冷凍ものでは無い秋刀魚に箸を入れた瞬間…「しっとり」。ここまで書けば「秋といえば『しっとり』」ということがインプリンティングされたことでしょう。
 前置きが長すぎました。東ハトの秋季限定販売『秋季のデザートショコラ マロングラッセ』を口にした第一印象が「しっとり」だったのです。外箱の商品概要には「名称 クッキー」とあったので、よくあるクッキーのさくさく感を想像しておりました。ところが食べてみて意表を衝かれました。…「しっとり」…。ともすれば「ねっとり」…。濃厚な食感が口中にまといます。

秋季のデザートショコラ マロングラッセ

 ん?でも、この感覚は?クッキーか?「しっとり」「ねっとり」…。うーむ、これはクッキーだけれども、チョコレートと言っても差し支えないと言う意見が大半を占めるという調査結果が出てもやぶさかでない、という回りくどい表現をしても許してもらえる食感とも言えます。実際、東ハトホームページを見てみると、まさにその点が説明されておりました。『秋季のデザートショコラ』は「東ハト独自の製法で生まれた、しっとり口溶けのよい」もフで「他のクッキーでは味わえない独特の食感が生まれ」「口溶けよく濃厚な味わいをお楽しみいただけます」と。さらにチョコレートは「50%以上」生地に配合しているとのこと。あら?上で私が書いたことは全部、東ハトHPで紹介されていたことなのね…。
 気をとりなおしていきます。上に引用した紹介文にある「チョコレートを50%以上配合した生地」。これはもうクッキーの域を超えてチョコレートになっているのでは?クッキーのさくさく感も無かったし。いや、待てよ。これをチョコレートとして売っていたら、やはりそれでも「これはクッキーではないのか?」という疑問が頭をもたげていたはずです。あいまいです。この『デザートショコラ』は境界が見えにくいお菓子です。境界までが「しっとり」とした感覚に支配されているのです。
 「しっとり感」がこのお菓子の第一の売りとすれば、もう一つの売りは「マロングラッセ」の部分でしょう。また東ハトHPから引用いたしますと「イタリア産の栗で作った風味豊かなマロングラッセ(中略)を練りこみました」とのことですが、私、栗の風味を今ひとつ感じることが出来ませんでした。栗の香りは残るのですが、チョコレートのあまりに濃厚な風味に気圧されてしまって、かよわくもはかなく散ってしまっているように感じられました。「秋季の」と冠しているので、もう少し栗が主張できるように、チョコレート分に言い含めておいても良かったのに。
 「内容量8枚」。価格(オープン価格ですが160円前後が予想されているようです)から見て、やや少ないように思われますが、一人で8枚食べるのは困難極まります。あまりに濃厚ですから。お子様がちょっと背伸びをして、大人っぽいパッケージの『デザートショコラ』に手を出したら、鼻血が出るかもしれません。親御さんはご注意なさって下さい。
 『デザートショコラ』は大人っぽいパッケージです。パッケージデザインまで「しっとり」としています。このパッケージが意外と食わせ物なのです。パッケージを持って正対してください。そしてそのまま裏返します。するとそこには90度回転した同じデザインが!まるでだまし絵の中に入り込んだよう!…大げさすぎました。でもなんとなく面白くないですか。

これが…こうなる
これをひっくり返すと…
こうなる

 この『秋季のデザートショコラ マロングラッセ』は平成16年12月末までの限定発売となっています。ただ、12月末ともなれば冬真っ只中。その時期にはこのお菓子は似合わないように思います。「しっとり」「あいまい」「濃厚」…。これらは半袖か長袖か迷う時期にこそ味わうものでしょう。

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