大長編ドラえもん再読。
昔からドラえもんは好きでした。今は二週間に一冊ずつ「ぼくドラえもん」が増えていっています。ですが、いざ振り返って見ると「ドラえもん記憶」が中途半端なのです。小学生のころ、てんとうむしコミックスの新刊が出るたびに買っていたのですが、続けて買っていたのが25巻までで、それ以降はぷっつりと途切れてしまいました。それも何かのきっかけがあったようにも思えず、自分史の謎の一つとして残っています。
映画も同様で、メインターゲットと思われる小学生低学年〜中学年の時でさえも、見に行く年と行かない年があって、こうなってしまうと、いったい自分はドラえもんが好きだったのかそうでもなかったのか、よく分からなくなってきます。
その映画版ドラえもんの原作となったものが、てんとうむしコミックスから「大長編ドラえもん」シリーズ(以下「大長編ドラ」)として出ています。「ぼくドラえもん」を定期購入しているせいもあるのでしょうか、「大長編ドラ」を最近、無性に読みたくなったのです。しかも「てんとうむしコミックス版」で。
早速、向かったのが「ブックオフ」。本気のドラファンからは怒られそうですが、とりあえず、気軽に「大長編ドラ」を味わってみたかったのです。ところが、無い。「大長編ドラ」も、てんとうむし版1〜45巻も無い。店員さんに尋ねたところ「ドラえもんは人気があるので、すぐに品切れになってしまうんですよ」とのこと。なんだか残念なような、うれしいような。これも「ぼくドラえもん」の影響でしょうか。古本でなんてとんでもなかったのです。世界中で大人気のドラえもんの威力をあっさりと見せ付けられました。
私も、いいかげん大人だ。(出費は痛いが)腹を据えて新刊で揃えるしかない。ということで、普通の書店に行くと、しっかりと全45巻+「大長編ドラ」が鎮座しておりました。頼もしい。
そして、現在手元にあるのは、こんな感じです。
1,4,5,7,8,9巻と以前と同じような途切れ途切れぶりです。こうなったのは、以前読んで、印象に残った場面があったものから買った結果です。『恐竜』はピー助、『海底鬼岩城』はバギーとラストシーン、『魔界大冒険』もラスト。それとドラえもんのかぶっていた帽子。『鉄人兵団』はリルル。『竜の騎士』は聖域。『日本誕生』はギガゾンビ。
上に挙げたことは、20年近く経っているものがあるにもかかわらず、頭にしっかりと残っています。ところが、今回久しぶりに読んでみて驚いたのが、ストーリーの大部分が抜け落ちてしまっていることです。これが20年という年月の力かと愕然としつつも、新鮮な気持ちで読めて得したなぁ、と思い込むことにしました。プラス思考。
手持ちの6冊の中でも「魔界大冒険」はリアルタイムで読んでいた時から好きでしたが、改めて読んでみて、やはり好き。「日常的な魔法世界」の面白さ、戦闘場面のかっこよさ。そしてジャイアン…。
そして、今回の再読で驚いたのが「鉄人兵団」の面白さ。子供のころに読んだときは、それほど強く「おもしろいっ」て感じることがなかったのに、今回の読みで自分の中で「魔界大冒険」に拮抗することとなりました。後半からラストシーンにかけての流れは、泣かせてくれます。「ぼくドラえもん」によればラストシーンはコミックス版で書き直されたとのことですが、やっぱり書き直された現在のものが「グッ」ときます。さすが藤子F先生。「鉄人兵団」はストーリーを含めて、各所に散りばめられた笑いは、大人のほうが面白く感じるんじゃないかなと思えるものもたくさんあって、もし、これから「大長編ドラ」を読んでみようかなと思われた方は、「鉄人兵団」おすすめですよ。
うん?「ほんやくこんにゃく」が大活躍してるな。意外。「おみそ味」なんてのもあったっけ。どこで出てたかな?
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