2009.08.20

amedama

 今、一番格好良い家電ブランドは何でしょうか? そうですね、「amadana(アマダナ)」ですね。白物家電からUSBメモリまで、ことごとく格好良いです。
 そんな格好良い家電を見ていると、思わず食べてしまいたくなります。

amedama
 AMEDAMAブランド

 極めて似ていますが、二文字違いです。
 「飴玉」としか書かれていない飴玉を初めて見ました。味は普通のニッキ飴でした。


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2009.08.10

打ち据えられる子の母思い

 今は昔のお話です。震旦の宋の時代に、韓伯瑜という者がおりました。
 幼い時に父親を亡くし、母親とともに暮らし、深い心づかいで母親の面倒をみていたのですが、母親は、伯瑜がささいな過ちであっても、たいそう怒り、持っていた杖で伯瑜を打ちのめし、痛めつけ、責め立てました。ですが、伯瑜は、杖でさんざんに打たれ、体が痛かろうとも、心におさめて、泣くことありませんでした。このようなことが、毎日のようにあったのです。
 それは止まることなく、長年続いておりました。ある日、いつものように、母親は少々のことで怒り、伯瑜を杖で打ち叩きました。すると、今までとは違い、伯瑜が泣き出したではありませんか。
 その有様を見て、母親は常のことではないと不思議に思い、伯瑜に訊いたのです。
「わたしは、長年の間、いつもおまえを杖で叩いておった。そうして叩かれても、おまえは泣くことなんかなかった。それなのに、今は、どうして杖で打たれてなくのかえ」
 伯瑜は、泣きながら答えました。
「長い間、私は、お母さんの杖を身に受けておりました。体はもちろん痛かったです。しかし、それは胸にしまっておき、泣くことはありませんでした。ですが、今日、お母さんの杖で叩かれたところが、全く痛くなかったのです。昔はそんな風ではありませんでした。『これは、お母さんが年を召されて、力が弱くなったからだ」と思いますと、悲しくて悲しくて、泣いてしまいました」
 それを聞いた母親は、
「私が杖で打つのが痛くて泣いたとばかりに思っていたのに、私の力が弱くなったのを身に感じて、それを悲しんで泣いたとは…」
と知って、母は伯瑜を、いつくしむ心でいっぱいになりました。この話しを聞いた人々も、伯瑜の心持ちを褒め称え、感心したのでした。
 親思いの心が深かったために、自らの体の痛いのを我慢して、母親の力が弱くなったことに心を打たれたのだと、語り継がれておりますよ。

――――――――――

 『今昔物語集』巻9・第11話「震旦の韓伯瑜、母の杖を負いて泣き悲しめる語」の現代語訳です。今で言えば、ドメスティックバイオレンスですので、絶対に、このようなことがあってはなりません。しかし、物語の中では、子が母を想う孝養譚として成り立ちます。
 この手の説話はよくある話型です。母の老いを、思わぬところから感じ取って、それが表明されることで、子の母思いの深さが分かるようになっています。
 この説話では、父親と死別して、母との二人暮らしであることが書かれています。父権というストッパーが無いことで、母の行動がエスカレートされたのでしょう。そして、時の経過により、「老いては子に従え」に似た、子の成長が示され、子の立場と親の立場が逆転していると読むこともできるでしょう。



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2009.07.30

渇きを満たすに身を砕く

 今は昔のことでございます。天竺に五百人の商人がおりました。彼らは商売のために、一人の在家の僧を伴って、よその国にいくことになりました。その道中、一つの山にさしかかりました。その山は深く、道を間違えてしまったのです。山道はますます険しくなるばかり。人の通った跡も無く、水の流れもありません。そのようなところでしたので、商人たちは、三日も水を飲むことができず、渇きで、のどが焼けるような思いをして、今にも死んでしまいそうな、ありさまになったのです。
 そして、商人たちは、連れていた僧に言いました。
「仏は、世の中の皆々、一切衆生の願いをかなえてくださるということだ。めったにないことだが、三悪道に落ちたときの苦痛ですら、身代わりになってくださるという。あなたは、頭を剃り、衣を染めて、仏の御弟子の姿となっている。私たち五百人は、今、この時、のどの渇きで死にそうになっている。どうか、あなたの力で私たちを助けてください」「心底から誠実に御仏の助けを請われますか?」
「今日の命が助かるも、助からないも、ただ、あなたの力に頼ることしかありません」
 商人たちの願いを聞いた僧は、高い峰に上って、大岩の下に座して、言いました。
「私は、頭を剃って仏に身をささげたと申しましても、まだまだ、修行は足りておりません。人々を助けるほどの力など持っておりません。ですが、商人たちは『あなたは、御仏の御弟子の姿をしている。だから、助けることができるはずだ。命を助けてほしい』と申しております。なんとか、水を与えてあげたいと思っておりますが、私には、その力はありません。どうすることもできないのです! 願います! 十方・三世の諸仏如来よ! 私の頭からほとばしる血、頭蓋の脳を捧げます。どうか、これを水と成して、商人たちの命をお助けくださいませ!」
 そう、言い終わるが早いか、僧は、自らの頭を、大岩の先に打ち付けたのです。頭は割れ、血が吹き出し、僧の体を染めていきました。するとどうでしょう。その血は、流れるにしたがって、水へと変わっていったのです。五百人の商人、連れていた馬たちは、僧のもたらした、この不思議な水でのどを癒して、命が助かったのでした。
 その僧というのは、釈迦仏の前世であり、僧によって、命を救われた五百人の商人もまた、釈迦仏の五百人の御弟子であると、語り継がれておりますよ。

――――――――――

 『今昔物語集』巻5・第11話「五百人の商人、山を通りて水に餓えたる語」の現代語訳です。巻5は釈迦の前生が語られ、彼の弟子たちとの深い関わりが語られる説話が収録されています。
 この説話では、弟子は商人、仏は同行の僧侶です。僧侶は姿かたちだけはしっかりしていますが、まだ修行が足りなりレベルであることが分かります。それゆえに、五百人の商人の渇きを癒すほどの能力は持っていません。
 そこで、僧侶が取った行動は、諸仏・如来に誓いを立てて、自らの身を捧げることでした。その描写は血が流れ、脳を砕くという凄まじいものです(「原文:「願ハ十方・三世ノ諸仏如来、我ガ首ノ脳返テ水ト成シテ、商人等ガ命ヲ助ケ給ヘ」ト誓テ、巌ノ崎ニ頭ヲ打ツ。其ノ時ニ、血流レ下ダル」)。
 三世諸仏への祈りでは、水を出だすことができないと判断した僧侶は、捨身行で、我が身を捨てて、商人たちに水を与えたのでした。
 この説話にあるように、わざと、釈迦の前生を修行の足りない人物に仕立て上げ、その代わりに岩に頭を打ち付けて頭を砕くという行いをさせることで、その後の釈迦の偉大さを強調しているということでしょう。
 『今昔物語集』のこのような言説は特徴的なもので、激しい痛みを過去生に設定することで、釈迦の存在の大きさを喩えとして表しているのです。



 現代語訳には、この本の原文・注釈を参考にしました。


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2009.07.20

ビックカメラ小袋の群雄割拠

 5月の初めに、愛用のコンパクトデジカメが壊れてしまいました。シャッターも切れますし、動作に問題は無いようなのですが、液晶画面が全く映らない状態です。これでは、デジカメの機能を半分は奪われたようなものです。
 そこで、すぐに、購入したビックカメラの修理コーナーに持っていきました。そこで、「このようにすると液晶が映らなくなるのです」と、スタッフさんに、操作しつつ説明をいたしましたら、何故か液晶が映りました。まるで二昔前のコントです。

預り証
 せっかくのゴールデンウィークに壊れてしまいました…

 一応、中の状態が悪い可能性がありますし、長期保障にも入っていたので、修理のために里帰りをすることになりました。その際、預り証をいただきました。小さな茶色の紙袋に入った預り証は、長期5年保障の時にいただいたものと同じ…、ではありませんでした! 少し違っているのです。まずはこの写真をご覧ください。

ビックカメラ小袋・新旧
 上が旧、下が新です。一見すると同じようですが…

 一見すると、ほとんど変わりは無いのですが、よくよく見ると、ブランド名の配置や大きさが違っています。その違いをいくつか見ていきましょう。


 1.パナソニックブランドへの統一
 2008年9月までは、ナショナルは「National」と「Panasonic」の二つのブランドに分かれていましたが、翌月の社名変更により、「Panasonic」ブランドに統一されました。
 私がこのデジカメを購入したのは、2008年9月より前でしたので、小袋には、「National」と「Panasonic」の両方が印字されています。しかし、修理に出したのは、2009年5月。「Panasonic」に統合された後です。それが、小袋にも反映されていました。購入時の保証書小袋には、「National」も「Panasonic」もありますが、2009年5月版の小袋には、「National」は無く、「Panasonic」だけです。ちゃんとこのような細かい場所にも、反映されていました。

ビックカメラ小袋・Panasonic
 今はパナソニックです

ビックカメラ小袋・National
 ブランド統合前


 2.ロゴが変わっている
 同じ会社でも、数年の間に、ブランドロゴが変わっている場合があります。例として、NTTdocomoを見てみましょう。
 まずは、現在のロゴをご覧ください。

ビックカメラ小袋・旧ドコモ
 

 このように、丸っこいロゴです。見覚えがありますね。そしてこれが2年前のロゴです。

ビックカメラ小袋・新ドコモ
 

 こちらも見覚えががありますね。「そうそう、これだった」と思われる方もいらっしゃると思います。
 このように、何気なく移行したロゴも見受けられます。


 3.下の段ほど変化が少ない
 小袋の上の段は、なぜかブランドの入れ替わりが激しいです。一方、それぞれの小袋の下から7段目くらいまでは、ほとんど変化がありません。特に、目を惹くのが、下から6段目の「ビック」シリーズのロゴです。「ビック酒販」「ビックトイズ」「ビックスポーツ」「生毛工房」が鉄壁のラインを引いています。

ビックカメラ小袋・「ビックライン」
 


 4.ブランド名の統計
 この小袋を見ると、ビックカメラではこれだけのブランドの取り扱いがあるのだな、と思うのですが、目を凝らすと、同じロゴが大小取り混ぜて、複数回登場する場合があります。それらの出現個数を表にしてみました。

2007年11月2009年5月
SONY5SIGMA5
TEAC5SONY5
AXIA4TEAC5
HITACHI4AXIA4
maxell4EIZO4
NEC4maxell4
SIGMA4Rinnai4
AOepn3AOpen3
Arivel3Arvel3
ASUS3ASUS3
CASIO3BRONICA3
corega3DENON3
DENON3ELECOM3
EIZO3HITACHI3
ELECOM3Iwatani3
Iwatani3LEXMARK3
LEXMARK3Microsoft3
Microsoft3NEC3
PHILIPS3ORIENT3
Pioneer3PHILIPS3
Rinnai3SEIKO3
SEIKO3Victor・JVC3
生毛工房3

 2007年11月分
 3回以上出現のブランド数…76
 2回以下出現のブランド数…111
 合計187ブランド

 2009年5月分
 3回以上出現のブランド数…78
 2回以下出現のブランド数…104
 合計182ブランド
 

 3回以上登場するものだけを抽出しました。「SONY」「TEAC」「SIGMA」が3強と言えるでしょう。「SONY」は家電業界の勇、「TEAC」はパソコン周辺機器で幅を利かせています。そんな中、「SIGMA」が入ってきているのが意外です。カメラとそのアクセサリーという、ちょっと、深いながらも細かい分野のブランドが入ってきているのです。しかし、ここは、「ビックカメラ」です。カメラを大きく入れて、「ビック『カメラ』」だということを強調しようとということが見て取れます。これは、小袋に書かれたブランドのイメージであるととともに、小袋そのものが「ビックカメラ」のブランドイメージでもあるのです。

 この小さな袋からでも、家電業界の群雄割拠、勢力構造の変化がわかります。なかなか興味深い読み物なのです。
(各社の敬称略)

―――――

 なお、幸いにして、私のデジタルカメラは3週間ほどして、綺麗な姿で手元に戻ってきました。動作にも何の障害もありません。

修理済みのマイデジカメ
 元気になって帰ってきてくれました

 今日から、拙ブログは6年目に入りました。これからもこのデジタルカメラと自転車をフルに活用して、ネタ探しに奔走したいと思っておりますので、ご支援、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。


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2009.07.10

ひらがなとカタカナの元の字

 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を観てきました。TV版では『新世紀エヴァンゲリオン』だったのが、「ヱ」「ヲ」になったのにはなんらかの理由があるらしいですが、ネタバレになるのもどうかと思うので、ここでは言及しないでおきます。

 本来の理由はなんであれ、現状ではほとんど使われなくなった「ヱ」や、助詞以外での「ヲ」の用法を見ると、目を惹きますね。
 もともとは、「ヰ」「ヱ」「ヲ」などのワ行音も一般名詞で使われていましたが、今は一般的でありません。

 これがもっとさかのぼるとどうなるでしょうか。

 ひらがなは、万葉仮名の草書体を簡略にかいたものです。なので、もともとは漢字だったということですね。カタカナはどうでしょうか。これも万葉仮名の字画の一部分を略して作られたものなので、漢字でした。
 ひらがなの漢字は、草書体なので、崩し字です。漢字を崩して崩して、流して流して、現在のひらがなになりました。
 一方、カタカナは、万葉仮名の「一部」を抜き出したものです。その抜き出した部分は、元の漢字の「途中の部分」ではありません。必ず、初画か終画を抜き出しています(ものによっては、草書体や行書体の初画や終画、全画)。例を挙げますと、初画を抜いたものは「ト」は「止」の最初の二画です。また、終画を抜いたものは「奴」→「ヌ」などがあります。
 それらを一覧にしてみました。

 ひらがな
 あ…安 い…以 う…宇 え…衣 お…於
 か…加 き…幾 く…久 け…計 こ…己
 さ…左 し…之 す…寸 せ…世 そ…曾
 た…太 ち…知 つ…川 て…天 と…止
 な…奈 に…仁 ぬ…奴 ね…祢 の…乃
 は…波 ひ…比 ふ…不 へ…部(旁の阝) ほ…保
 ま…末 み…美 む…武 め…女 も…毛
 や…也     ゆ…由     よ…与
 ら…良 り…利 る…留 れ…礼 ろ…呂
 わ…和 ゐ…為     ゑ…恵 を…遠
 ん…无

 カタカナ
 ア…阿 イ…伊 ウ…宇 エ…江 オ…於
 カ…加 キ…幾 ク…久 ケ…介 コ…己
 サ…散 シ…之 ス…須 セ…世 ソ…曾
 タ…多 チ…千 ツ…州 テ…天 ト…止
 ナ…奈 ニ…二 ヌ…奴 ネ…祢 ノ…乃
 ハ…八 ヒ…比 フ…不 ヘ…部 ホ…保
 マ…末 ミ…三 ム…牟 メ…女 モ…毛
 ヤ…也     ユ…由     ヨ…与
 ラ…良 リ…利 ル…流 レ…礼 ロ…呂
 ワ…和 ヰ…井     ヱ…恵 ヲ…乎
 ン…尓

 このようにして、元の漢字を知っておくと、ひらがな、カタカナを上手く書けるようになります。特にひらがなは「流れ」が分かるので、バランスの良い字を書くことができます。

 さて、「ヱヴァンゲリヲン」を元の漢字に当てはめてみたらどうなるでしょうか。カナが出来たころ(平安時代)には、濁音符がなかったので、それを省かなければなりません。また小書きのカナもありません。しかし、HTMLではフォントを小さくできるので、その方法で「ア」の小書きを書いてみます。

 『恵宇尓介利乎尓 新劇場版:破』絶賛公開中。

 イメージがずいぶん変わりました。

 『破』はいいところで終わったので、次回作に期待しています。


――――――――――

・参考文献
 『国語学』 築島裕 東京大学出版会 1964年5月
 『広辞苑 第五版』 新村出 岩波書店 1998年11月



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